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視点を変える。世界を明るく見る。そんなあなたになってほしい。

私は、小学校で指導教諭をしています。
noteでは、
教師と保護者の2つ視点から、
『家庭でもできる教育の一工夫』を発信
しています。

賛成?反対?

突然ですが、次の問いにみなさんは、
次の内容に賛成ですか?反対ですか?

自力で生きていけないようなとても貧しい人たちの面倒をみるのは、国や政府の責任である。

これは、世界各国でおこなわれた貧困問題への意識調査『ThePew Global Atitudes Project 2007』の1つです。

もう一度、聞きます。
「自力で生きていけないようなとても貧しい人たちの面倒をみるのは、国や政府の責任である。」

これに賛成ですか?反対ですか?

この問いに対し、「そう思わない」と答えた人の割合が

ドイツは7%
イギリス8%
中国9%

だったそうです。これらの国では、ほとんどの人が、
貧しい人の支援を政府が行うべきと考えているということです。

では、日本では?

日本では、「そう思わない」と答えた人が
38%もいたそうです。

(ちなみにアメリカは28%)

つまり、日本では、貧しいのは自己責任という考えの人が約4割もいるということです。

この本を読みました。
この本は、貧困から子どもたちが受ける影響と
その中で、子どもたちをどうプラスの方向へ育てていくか…
というようなことが書かれていました。

心の余裕のなさが生む弊害⁉

まず、データを見て一番に思ったことは、
みんな余裕がないんだなということです。

自分の生活でいっぱいいっぱいのときに、
人を助けるぐらいならまず自分を助けてほしい。

そんな思いを持っている人が多いのではないか。
ということです。

誰しも、自分が大変な時に周りに手を差し伸べるって難しいですよね。

私の家族だってそんなに余裕のない生活を送っているので、
気持ちは分かります。

でも、いろいろな面で助けてもらって大きくなった私からすると…

「そう思わない」と答えた人が
38%もいたというのは寂しい結果です。

受け入れたくはないですね。

子どもたちに何を伝えるか。

私は、教育者なので
この結果を受けて、子どもたちに何を伝えるかを考えたいと思います。

心に余裕をもとう?
困っている人には手を差し伸べよう?

いや…それよりも、

あなたも支えられているんだよ。
だから、
お互い様。お互いに助け合っていこう。

というメッセージを伝えたいと思います。

あいつだけいいな。
どうせ私なんか誰も助けてくれない。

自分がされたことよりも
周りがされたことを目がいきがちなんですよね。

そうではなく、
視点を変えて自分も支えられている
という面に気付かせたいと思いました。


『朝がくると』 まど・みちお

朝がくると とび起きて
ぼくが作ったものでもない 水道で 顔をあらうと
ぼくが作ったものでもない
洋服を きて
ぼくが作ったものでもない
ごはんを むしゃむしゃたべる
それから ぼくが作ったものでもない
本やノートを
ぼくが作ったものでもない
ランドセルに つめて
せなかに しょって

さて ぼくが作ったものでもない
靴を はくと
たったか たったか でかけていく
ぼくが作ったものでもない
道路を

ぼくが作ったものでもない
学校へと
ああ なんのために

いまに おとなになったら
ぼくだって ぼくたって
なにかを 作ることが
できるように なるために

この文章を書きながら、上の詩を思い出しました。

クラスの子や我が子に視点を変えて世界を見る習慣を身に付けてほしい。

そう思います。

お互いに支え合っているからこそ、
自分が助けられるときには、
助ける側に回るって考えになってほしい思います。

人ってわがままだ。

また、一方で人はわがままな存在だということも。

『おかげさま』 上所重助

夏が来ると「冬がいい」と言う
冬が来ると「夏がいい」と言う

太ると「痩せたい」と言い
痩せると「太りたい」と言う

忙しいと「暇になりたい」と言い
暇になると「忙しい方がいい」と言う

自分に都合のいい人は「善い人だ」と言い
自分に都合が悪くなると「悪い人だ」と言う

借りた傘も 雨が上がれば邪魔になる
金を持てば 古びた女房が邪魔になる

所帯を持てば 親さえも邪魔になる

衣食住は昔に比べりゃ天国だが 上を見て不平不満の明け暮れ隣を見て愚痴ばかり
どうして自分を見つめないのか 静かに考えてみるがよい

一体自分とは何なのか

親のおかげ 先生のおかげ 世間様のおかげの固まりが自分ではないか
つまらぬ自我妄執を捨てて 得手勝手を慎んだら 世の中はきっと明るくなるだろう

「俺が」「俺が」を捨てて 「おかげさまで」、「おかげさまで」と暮らしたい

この詩も好きな詩の1つです。

「俺が」「俺が」を捨てて 「おかげさまで」、「おかげさまで」と暮らしたい

の一文は、大切にしたい言葉だと思います。

今の暮らしは、おかげさまだ。
だからこそ、
手を差し伸べられるときには
手を差し伸べる側に回る。

子どもたちにはそんな考えになってほしいと思います。

最後に…

少し無理矢理な感じもしたかもしれませんが、
やっぱり、
・心に余裕をもつこと。
・マイナス心が見た時には、視点を変えてみること
・自分がしたことよりも、されたことに目を向けること。
など、
子どもたちには、
世界を広げる習慣をもってほしいと強く思います。


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