減量で筋力低下は起こるのか?トレーニング効果を高めるには体脂肪量を減らした方が良い科学的知見
今回は『減量』『ダイエット』に関して色々な論文の報告をまとめます。
『減量』や『ダイエット』といっても今回の記事で取り上げるのは
【体脂肪量の減少】
そして、減量やダイエットの多くで着目されているのは『筋肥大』ですが、今回は
【筋力増強】
に着目して論文をまとめていきます。
如何に、減量(体脂肪量の減少)をしながら筋力を増強または維持するかにフォーカスし、色々な論文から最適解を個人的にまとめた記事になります。
「ボディメイク」がメインの方でも、減量中に筋力を維持または向上できるための取り組みは重要であると考えています。
勿論、コンテストに出場するためにギリギリまで切り詰めた極限の減量までいくと、筋力維持は難しいかもしれません。
そこまでではないが、趣味としてボディメイクをしている方(皮下脂肪を減らしたい)の場合も含めて、脂肪量の減少と筋力の維持または向上ができたなら、増強期の重量維持→総トレーニング量の増加に伴いより一層の筋肥大効果が期待できます。
そういった、筋肥大促進のための体脂肪量減少を主とした減量という意味では本記事は役に立つ可能性があります。
2010年にWeinheimer らによって、カロリー制限 による体重減少の平均 24% (食事療法のみ)~11% (食事療法×運動療法)で除脂肪組織が減少すると報告されています。
除脂肪量の維持(減少防止)は、筋タンパク質合成とタンパク質分解の動的バランスによって決定されます(Biolo et al. 1995; Phillips et a. 1997)。
しかし、カロリー制限では、タンパク質同化および抗異化刺激に対する応答の減少をもたらし、減少したインスリンレベルを介してタンパク質分解経路の活性化に潜在的に影響を与えます(後項参照)。
☆高タンパク食の利点
高タンパク質食によって、全身タンパク質合成(Gwin et al. 2020)の上昇、インスリン感受性とタンパク質分解の抑制に役立ちます。
更に、筋力トレーニングの機械的負荷は、高タンパク食と相乗的に作用して筋肉内のたんぱく質合成代謝を上昇させることが知られています(Phillips et al.1997; Churchward-Venne et al. 2012)。
しかし、筋タンパク質合成もエネルギー不足の状態によって抑制され、 徐脂肪体重の損失を伴うことが明らかとなっています。
●体脂肪量は何故減らすべきなのか
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