種まきによい土はどっち?(ビオラ編)
去年の秋の話ですが、実家の冷蔵庫に、去年に交配した(忘れてた)種がたくさん出てきたので、植えてみることにします。
そして、ただ植えるだけでは面白くないので、今回は2種類の種まき用の土を使って発芽の速さや根の丈夫さに違いがあるのかを比較検証してみます。
使う土はこちら。
右:株式会社プロトリーフ さし芽・種まきの土
原料:赤玉土/鹿沼土/ピートモス/軽石
つぶつぶしてて水持ち、水はけがよさそう。
左:株式会社花ごころ さし芽種まきの土
原料:バーミキュライト/パーライト/ピートモス/鹿沼土
ふわふわしていて粒子が細かい。
ちなみに種まき用の土には栄養分が入っていません。
条件をそろえるために、同じ大きさのセルトレーの同じ個所に、同じ種を植えてみます。
水切れを防ぐために、トレーに数枚重ねたリードクッキングペーパーを敷いてその上にセルトレーを置いて底面給水します。
クッキングペーパーを敷くのは、水を切らさないためと、セルトレーの底の穴から土が流出しないためです。
プロトリーフは赤玉土・鹿沼土が主体なのでよく水を吸って重い。
花ごころはバーミキュライト・パーライトが主体なのでとても軽いです。完全に水を吸うのに時間がかかりました。
すごい勢いで底水を吸水するプロトリーフの土。
じわ〜っと土の色が変わるの見てると楽しい。
2019年9月18日 種まき
パンジービオラは好光性種子なので、覆土は軽ーく。
2019年9月25日 一週間後初めての発芽
発芽しました。
プロトリーフの土
花ごころの土
同じ日にそれぞれ3つづつの初めての発芽となりました。
2019年9月30日 種まきから12日後
プロトリーフの土
発芽76個
花ごころの土
発芽46個
プロトリーフの土のほうが発芽が多いです。
が、よく見ると発芽しているものの中で、根が下に張らずに上に伸びてしまっているものも見てとれました。(11個)
ひょろっとのびて倒れるものを転び苗と言うそうです。
赤玉土や鹿沼土の固さに根が潜り込めなかったのでしょうか。。。
ポット上げのときに深植えにするとしてこのままにしておきます。
(それでも成長している根性!)
花ごころの土は柔らかくて細かいためか、根が浮いたものはありません。
葉っぱの色や本葉の出る速度などに違いは見られません。
2019年10月31日
だいぶ遅くなりましたがポット上げします。
プロトリーフの土 発芽90個。
花ごころの土 発芽77個
90個と77個。発芽の数だけみたらプロトリーフのほうがよい結果となりました。
根っこを見てみると。。。
上が花ごころ下がプロトリーフ
花ごころはいわゆる「根鉢」ができていて、ピンセットですぽっと抜けました。このまま育苗培土に一指し指で開けた穴にすぽっと入れてポット上げが完了するのでとても捗りました。
一方プロトリーフのほうは、根ばちはできていませんが、直根性の苗のように根が下に下に伸びています。そして茎がひょろっと徒長気味です。
早めに植え替えをしなかった私が悪いのです。
そして底水給水のために敷いたクッキングペーパーに根が絡みついていました。(ごめんね)
実験した苗たちはポット上げして育てます。
※その後の育成については水やりが適切ではなかった理由で正しく比較ができませんでした。。。
でもみなさん元気に育っています!
結論
プロトリーフの土(赤玉土主体の土)は、発芽率はいいが、転び苗が多く、根張りが悪い。
花ごころの土(バーミキュライト主体の土)は発芽率は悪いが、転び苗はなく、根の張りが良い。
※ただし、ビオラのような細かい種に至ってだと思います。
種の大きさや、ポット上げを早くできるかどうかなど、その時々の管理によって土を変えてみるのも面白いですね。
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