高齢世代にも恋愛の多様性があったんだ!!【疼くひと】と【最後のひと】松井久子・著
たまには考えてみよう、身体のこと・性のこと・恋愛のこと・・・
そんなことを思うきっかけになった本がこちら!!
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「好きな人」を意識し始めたのは、何歳くらいですか?
「好きな人」という存在が、
時には、彼氏になったり、
時には、夫になったり、
時には、パートナーになったり。
そして、そんな「好きな人」を想う気持ちを、どんな風に表現するのでしょう?
そして、いつまでそんな気持ちを持ち続けるのでしょう?
生き物(人間も含め命を持つものは全て)は、日々、死に向かって時を重ねているのだけれど、少しずつ身体が衰えていくのと同時に、
「人を愛する気持ち」
「好きな人に触れたい」
「その気持ちを確かめたい」
という気持ちも、「同じように衰えていくものだろう」と漠然と思っていました。
いや、「想像してみたこともない」の方が正しいかな?
自分より年上世代で、かつ70代というと、親世代になっちゃうし。
親世代の恋愛事情を想像してみるなんて、なんとなく小っ恥ずかしいというか・・・。
父親、母親、を、恋愛をする男性、女性、として見たくない、というか。
とにかく、想像出来ない。
(親意外のその世代の人なら、もうちょっと許容範囲は広がる気がするけれど・・・)
ホントのホントは、興味ある
でも、そこに触れない、踏み込まない、見ない、聞かない、で、通すわけにはいかない・・・。
だって、いずれ自分もその世代には入るわけですからね。
・・・ホントのホントは、興味ある、ていうか、知っておきたい。
「親の事情はさておき、自分がその世代になった時、どんなことを感じるんだろう?」
この本のあらすじを知った時、是非読んでみたい、と思いました。
・・・で、読んだら、ぐいぐい引き込まれました。
そして、概念が覆った・・・!!!
・・・そうか、人が誰かを想う気持ちには、年齢は関係なく、またその愛情表現にもまた、年齢は関係ないのだな、と・・・。
思わず、続編も読んで、人を想うまっすぐな気持ちに、これからも年を重ねていく先の世界が広がったような気がしました。
↓続編こちら
表現の仕方に語弊はあるかもしれないけど、
「しぼんでいくだけじゃないんだな。
いろんなものが、しゅ〜〜〜〜〜っとしぼんで、枯れていくだけじゃないんだな・・・!」
・・・という希望のようなもの。
ん〜、例えるなら、
昔の時代劇にあった「ご隠居さん」の存在になるだけが、高齢者じゃないんだな
みたいな。
もしくは、
年寄りは、年寄りの世界で、縁側でひなたぼっこ、だけじゃないんだな
みたいな。
高齢者の生き方にも、実に瑞々しい多様性があったんだ・・・!!ということを初めて知ることが出来たことが衝撃でした。
愛の表現の仕方、距離の縮め方、出会い、別れ、二人のあり方をどう捉えるか・・・など。
その世代にしか描けない世界を初めて垣間見た気がしました。