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後悔しないと決めた日

振り返ると、
あの時ああすればよかった、
こうすればよかった
と思うことってたくさんあるのだと思います。

しかし、過去の「たられば」を考えたところで
現実は何も変わりません。
僕は自分の生き方の柱の一つに
「後悔はしない」
を決めています。

僕の人生から後悔の二文字がなくなったのは
中学2年生の夏の出来事がきっかけでした。


海に行った中二の夏

中学2年生の夏、
期末試験期間中で学校が早く終わり、
友人数人と「海に行こう!」という話になりました。

僕の地元は福島県南相馬市で、
海水浴場までは中学校から
自転車で50分くらいの距離でした。
もちろん中学校の学区内で、
海水浴場近くには同級生の家がありましたので、
そこで着替えなどをして行こう
という話になったのです。

海開きはまだだったものの、
すでにとても暑く、
海水浴場には多くの遊泳客や
サーファーがいました。

波に飲まれて

友人7人(たぶん)と
海で泳いで遊んでいました。

地元の海は波が荒く、
サーフィンのW杯が開かれたことも。

大きな波を回避するには
波の根元に潜って裏に出ればいい。
波をかわしたりぶつかったり、
そんなこんなでチャプチャプしていると
流石に疲れてくるわけです。

一旦足をつこうとしたら、
全然足が立たない!
ガボガボと沈み溺れかけました。

浮き上がって周りを見渡すと
友人たちは全員近くにいます。
振り返ると、波打ち際がめちゃめちゃ遠い!!!
人が豆粒でした。

そしてまたここで波に飲まれます。
波に飲まれると
洗濯機のように海中でぐるぐると回されます。
ガバッと水上に顔を上げたところで
また次の波。

こうして何度ぐるぐるされたか。
水上に上がってもすぐに波に飲まれるので
もう息ができないし
もがくのすら疲れた。
ああ、死ぬのかもしれない
そう思ったとき、
目の前に文字通り助け舟があり、
僕は必死にしがみつきました。

気がつけば離岸流

助け舟は同じく沖に流されていた友人たち。
小さなゴムボートを持っていたので
みんなそこにしがみついていました。
潮に流されるアホな友達を持って幸せだ
と心の底から思いました。

しかし、どう考えても定員オーバー。
しがみついてる人員も考えてみな共倒れしそう。

ここで体力に余裕があり、
泳ぎに自信がある3人が泳いで戻ると言い、
ボートを離脱しました。

僕らはボートに捕まりながら
必死に岸に向かって泳ぎました。
その甲斐あって少しだけ岸に
近づいたかのように見えました。

沖でサーフィンをしていた隣のクラスのNの姿が見えました。
それでも姿を認知した程度でまだまだ遠い。
波待ちしているサーファーより遠いって
随分沖にいるなと実感しました。

皆Nに向かって
「助けてくれー!!」
と力の限りに叫び手を振りました。
Nはこちらに気づいた様子。
やった、気づいた!
と思ったのも束の間、
奴は手を振り返してきただけ。
全員が
「ちがーーーう!!」
と突っ込んだのは言うまでもありません。
あいつは頼りにならないと勝手に見限り、
皆必死に岸に向かって進みました。

1〜2時間くらいは海の上にいたと思います。
潮の流れが変わったのか、
夕方になってようやく
足がつくところまで辿り着きました。

いつも通りの晩ごはん

安堵感が大きかったと思います。
足がつくってすごく安心するんですね。

浜に上がった後にまずしたのは
泳いで戻った友人らを探すことでした。
海にはいない。
全員なんとか岸に戻っていました。
うち2人は途中でサーファーに救出された
と語っていました。

海怖い。
とも思いましたが、
帰りの自転車は
疲労と助かったことの安堵感でいっぱいで
ボヤーっとしていたことを覚えています。

自宅に帰って
家族で普通に晩ごはんを食べていた時
不意に、
ああ、あの時もしかしたら
こうして晩ごはんを食べることも
できなくなっていたのかもしれない

という思いが込み上げて
急に泣けてきました。

晩ごはんを食べるという行為によって
急に死に対する恐怖が湧き上がったのです。

もう親にも会えなかったのかもしれない
もう部活も学校も行けなかったのかもしれない

人生、いつ終わるかわからないんだ
と中二にして実感した出来事でした。

だから、後悔はしない

人間いつ死ぬかわからない。
死ぬ間際に
「あれをしておけばよかった」
「もっとこうしたかった」

と思いたくはないし、
実際にそんなことを考えている余裕はなかった。
ただただ必死にもがいていました。

後悔するなんてナンセンス。
もっと今を生きなくちゃと思いました。

今も、過去を振り返って
本当にちょっとのことなのですが、
タラレバはたくさん思いつきます。
しかし、そんなことを考えても
現状は何も変わりません。

今、後悔なんてしている暇はない。
今は今を精一杯生きるだけ。
今を未来に繋げるだけ。

後悔なんて暇人のすることだと僕は思っています。
今ある状況・条件の中で毎日生きて、生きて、
未来に幸せを掴み取る。

死は突然訪れることもある。
だからこそ、今の人生に後悔はしたくない。
万が一、突然死ぬことがあるとしたら、
「また今度やるか」と今世では諦めることにしています。

明日が来ることは特別なこと。
明日が来ることを楽しみに眠りについて、
また明日を生きます。

だから、後悔はしない。

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コウスケ@7色のキャリア
ありがとうございます!これを励みに執筆活動頑張ります!