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より個人的に、より審美的に。【2023映画Best10紹介】【2024期待作紹介】

2023年は高品質でハイコンテクストな大作の数々が押し寄せた。
あまりにソリッドなそれら作品群の中で、私はといえば、ごく個人的な目線に立った作品や審美的な側面を真っ直ぐに押し出したような作品に心を惹かれた。

今回は2種類の視点から選び抜いた10作品を並べたいと思う。
一つは前述のように、生身の私がとにもかくにも魅了された作品群。
一つはより公正な目線で、2023年における意義を軸に選んだ作品群。
後者については別媒体に向けて選出したものであるが、あえてここでも記載したい。
よりローカルに映画について話していくために在るこの場では、2つの視点で選ばれた作品を見比べていただく中で、また一つ対話が進められれば嬉しい。
※ランキングは全て順不同。


✔︎2023映画Best10 ①

今年は私のごく個人的な背景も影響し、ミクロな視点から丁寧に描かれた作品や、煩雑性が少なく、ある種の直情性を持つものに惹かれた。
とはいえ、「フェイブルマンズ」のように、大作に分類されども、やはりその重要性やインパクトから外せないものもある。
未視聴のものがあれば、ぜひ年末年始に各配信サイトなどで観てほしいと思う。

・フェイブルマンズ / スティーブン・スピルバーグ
・EO / イエジー・スコリモフスキー
・市子 / 戸田彬弘
・after sun/アフターサン / シャーロット・ウェルズ
・ほつれる / 加藤拓也
・兎たちの暴走 / シエン・ユー
・枯れ葉 / アキ・カリウスマキ
・マエストロ その音楽と愛と / ブラッドリー・クーパー
・コンパートメントNo.6 / ユホ・クオスマネン
・すべてうまくいきますように / フランソワ・オゾン


✔︎2023映画Best10 ②

個人的な感覚と、客観的な評価軸のバランスを公正な状態に戻しランキングを再構成すると、数々の大作達がランクインしてくる。
一方、「クリエイター」や「イコライザー THE FINAL」、「バービー」などを押し退けて、「兎たちの暴走」を外すことはできなかった。同様に、「マルセル 靴を履いた小さな貝」もあえてこのランキングに載せたいと思う。
来年以降、よりトピカルな作品が増えるのか、芸術性を前面に押し出した作品が増えるのか。ストの影響は免れないが、その意義もよく考えた上で映画と向き合いたい。

・別れる決心 / パク・チャヌク
・TAR / トッド・フィールド
・the killer / デヴィッド・フィンチャー
・兎たちの暴走 / シエン・ユー
・スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース / ホアキン・ドス・サントス、ケンプ・パワーズ、ジャスティン・K・トンプソン
・フェイブルマンズ / スティーブン・スピルバーグ
・AIR/エアー / ベン・アフレック
・終わらない週末 / サム・エスメイル
・after sun/アフターサン / シャーロット・ウェルズ
・マルセル 靴を履いた小さな貝 / ディーン・フライシャー・キャンプ


✔︎2024年の期待作3選

「終わらない週末」とともに年末の話題をさらったエメラルド・フェネルの「Saltburn」は未視聴。
新年1発目はそこから始めることになるか。
2024年公開作品の中で個人的に期待を寄せている3作品は以下。

・poor things / ヨルゴス・ランティモス
・beau is afraid / アリ・アスター
・All of Us Strangers / アンドリュー・ヘイ


次回は1月、2月のおすすめ作品紹介を予定しています。成人の日までに出せたらいいな。

今年もよろしくお願いいたします。

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