Day0:一泊のつもりが四泊しちゃった【飛騨•高山】
いつの話をしているのやらだが、
2021年8月25日、パンデミックが始まってから遠出というものをしていなかったので、ちょっと一泊二日程度の旅行をしてみようと思った。
というかパンデミックが始まる前から遠出してなかったかもしれない。
今回より前に旅行したのって2016年の台湾くらいじゃないか?
旅行しないでどうやって生きてたんだろう?
とりあえず、お昼にカフェでその日の午後10時に出発するバスを予約したので、急いで帰って身支度をした。
旅行が久しぶりすぎて荷造りの仕方を忘れていて結構大変だし、時間がかかった。
手持ちのデイパックで事足りるだろうと一泊分の準備をしたけど、多分大丈夫だと思う。
あっという間に出発の時間になった。
【行き先:高山駅】
行き先は岐阜県高山市。
転職のタイミングの空き時間が出来てしまったのだから
「今行かなければいつ行くのだ!」という感覚だった。
辞めた職場の淀んだ空気感から解放されてうまい空気を吸いたい。
新宿から出発するバスはその日22:55発、新宿三丁目駅からバスタ新宿まで歩いた。
8月末の夜の新宿は呼吸がしんどいくらい蒸し暑くて、無数の酔った若者が路上に転がっていた。
緊急事態宣言で飲み屋が閉店していて、この時期の夜の新宿はちょっとしたホラーだった。
同じ時期の夜の渋谷も酔って路上の花壇から花を抜きまくっている怖い人がいたので、夜の街はだいたいこんな雰囲気だったのかも。
バスタ新宿から出発したが、同じバスに乗っている人は5人もいなかった。
そもそも、この時期に旅行しようとする人間自体少数だった。
医療従事者枠でワクチンを早いタイミングで2回接種できたからこそできる旅行だった。
新宿から離れるバスからの景色はよく覚えている。
数年ぶりに東京以外の場所で日をまたげる嬉しさと、パンデミックによる重い空気から逃避できるホッとした感覚を感じながら甲州街道を進んだ。
久しぶりに夜行バスに乗ったけど睡眠はあまりできなかった気がする。
キャンペーンで往復12,000円だったんですよね。だからバスにしてみた。
今だったら特急あずさで松本(6,000円くらい)まで行って、松本から濃飛バス(4,000円くらい)に乗っていくかな。
体力的にも金額的にも後者の方がちょうどいいと思う。
途中、平湯温泉でまだ夜が明けてない4時台、トイレ休憩があるんだけど気温が低くて驚いた。
今、8月末ですよ?と思ったけど、標高1250mだもんね。そりゃそうか。
高山に到着したら午前5時くらいだった。
全然暗い。日の出までまだまだ時間ありそう。
前から来たいと思っていたので嬉しい。
米澤穂信の小説「古典部シリーズ」の舞台。
次旅行行くなら高山でしょ、と思っていたけどいいチョイスだったと思う。
でもやっぱりパンデミックの影響か前は24時間営業だったようなお店も開いていなくて、時間調整するのにちょっと困った。
駅前のマックですら開いてなかった。
レンタカーのお店が8時オープンだったので待つ必要があったし、バス移動だったのでちょっと休憩もしたかった。
結果的に少し歩いた国道沿いに「なか卯」があって、すごくありがたかった。
なか卯で朝食を食べて、少ししたらマックが空いている時間になったのでホットコーヒーを飲みながら、レンタカーの予約時間を待った。
【行きたい場所:上高地】
準備中、平湯温泉について調べていたら上高地が近い事を知った。
シティボーイすぎて東京以外の知識に乏しい。
YouTubeで上高地公式チャンネルの動画がかっこよすぎて、「あ〜これは行ってしまうやつ〜」となった。
映像と使用されていた音楽に完全にしてやられたのもあるが、なによりも日本にこんなに美しい自然が存在するのかと思った。
しかも、自分はこれを今から見に行ける状況にあるのだ。
音楽にTony Anderson使うの反則じゃないですか?笑
「All Is Not Lost - Tony Anderson」
をリピート再生し続けながら半分取り憑かれたように荷造りをした。
上高地も行くならハイキング的な服装もしなければと思ったが、もちろんど素人なのでそんな装備は持っていない。仕方がないのでせめてブロックテックパーカを着てみた。
登山経験者から見たら装備不足だろうなと思った。
でも仕方がない、素人だから。
高山駅近くのレンタカーショップで車をレンタルして上高地方面へ向かう。
上高地内はマイカー通行が禁止されているので、タクシーかバスで入る必要がある。
平湯温泉にも行きたかったので、平湯までレンタカーを使い平湯のバスターミナルからバスで上高地へ入る選択をした。
ちらっと見える「古い街並み」が素敵すぎて思わずテンションが上がったが、ここは落ち着いて平湯へ運転しようと思った。