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しんどい夏から得たもの

『しんどい夏から得たもの』
 ほんそば日記20240912


 今年の夏は、きつかった。こんなに体調を崩しまくったのは初めてじゃないかと思うほどだった。
 
 7月の終わりに39度の熱で数日寝込んでから1ヶ月間上咽頭炎が治らなかった。
 毎週のように微熱を出した。
 常にぼんやりと体調が悪くて、気持ちが落ち込んで泣き出しそうだった。
 そんな状態でも世間は夏休み。仕事は忙しい時期だし、子どもは元気いっぱい夏休みを過ごしている。寝てばかりもいられずに走り回り、また倒れた。
 治療中のPMSもしんどくて、落ち込み過ぎてつぶれそうな日もあった。
 しんどい気持ちを買い物で誤魔化して、お金を使い過ぎた。

 8月が終わる時、急に「もうこのままじゃいやだ」と思った。この夏はこれで終わるけれど、しんどいままの自分じゃもういやだ。
 手始めに、ずっと気になっていたすっぽん小町というサプリを飲み始めた。素晴らしい成分なのか私の根が単純すぎるからなのかはよくわからないけれど、明らかにラクになった。


 サプリの成分が自分に合っているというのもあると思う。でも、それと同じくらい「もういやだ」と思ったことが大きかったような気がする。体調が悪い自分を終わりにしたいとこんなに強く思ったのも、たぶん初めてだ。

 もうこんなのつまらない、と思った。
 もっといろんなところに出かけたいし、やりたいことをやりたいし、何より家族の前で笑いたい。
 たぶん心からそう思えたのが、私には良かったんだと思う。


 気持ちを入れ替えたからって、症状が消えたかと言われるとそうじゃない。そんなに簡単なことではない。
 今日はPMSがたぶんいちばん酷いときだから、朝からずっと薄っすら落ち込んでいて、何かあると普段の5倍くらい心が反応するし、身体もあちこち痛む。仕事中もずっと眉間に皺が寄っているし、家では全然笑えてない。
 でも、「これは私の症状だ」とちゃんと思える冷静さが違う。気持ちは沈んでるしイライラが止まらないけれど、それに飲まれていないのだ。これは、症状は変わっていなくても気持ちが全く違う。

 今夜はちょっとだけ贅沢をして、まだ開封していなかったマスキングテープを開けよう。コンビニでさけるチーズを買って食べながらテープをペタペタ貼って、可愛いなぁって眺めて、すぐ寝てしまおう。

 明日は、何をしようかな。


 【今日のお供】

『明日へのたね蒔き』(asako)
 …最近出た新刊が気になって購入してから、この方の静かで余白のある文章に惹かれています。これは過去作をKindle unlimitedで。
 今度最近の購入本のことを書こうと思うのだけど、どうやら私がいま気になっているキーワードは「余白」のような気がする。きっと頭も身体も部屋もいっぱいだからだな。
 

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