山本たくみの皆もすなるエッセイを(2)【金曜日記事】
花粉症のところご覧いただきましてありがとうございます。山本たくみです。
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前回は私が俳句を始めた話でした。投稿俳人として誰とも関わることなく結果の【並】とか【人】とかを見ては一喜一憂するだけの孤独な俳句ライフが1年半以上続きました。そんな私が俳句沼にハマっていく過程を今回はお送りします。
沼① Twitter(現X)開設
ある日ふと思いつきました。Twitterの俳句アカウント作ったら面白いのではないかと。で、2020年10月、作りました。そして驚きました。Twitter界にこんなに俳人がいるなんて。
俳句をつぶやいたら、いいねが貰える。自分の俳句を読んでくれている人がいる。そのことがとても新鮮でこの上ない喜びでした。そして、この1年半のどこかに寂しさを感じていた自分に気付きました。それはそうですよね、投句といっても結果のレスポンスこそあれ、選評をもらうなんて夢のまた夢の話でしたから。
Twitterを始めたことにより、投句結果にコメントを送り合うネット上での句友との交流が始まりました。新たな投句先も知り、俳句に使う時間がさらに増えていきました。年の明けた2021年には「句会なるものに参加してみたい」という目標を立てました。進歩ですよね、俳句はじめてからもうまる2年経ちますが。
沼② 句会への参加
1.ネット句会
2021年の目標「句会に参加する」は、早々に叶えられました。お声掛けいただき「月路地の会」というネット句会に参加させていただきました。SF・ファンタジーがテーマの、最終回までお世話になった思い出の句会です。選句も選評も初めての体験でしたが、めちゃくちゃ楽しくて一人でニヤニヤしていたのを覚えています。この気持ちをいつまでも大切にしたいですね。そして、初めて自分の句に選評を頂くということも経験しました。いまだにこれが嬉しくて俳句続けられているんだなあと思います。
2.句会ライブ
続いて2月、初めて夏井いつきの句会ライブに参加しました。句会ライブとはうん百人、多い時には千人規模で行われる、夏井いつきの痛快なトークとともに5分で一句作れる魔法の技を学べるイベントです。画面上では何年も拝見していた組長(いつき組組員による夏井いつきの呼び方)を初めて拝み興奮しきっていた私は、ステージ上の夏井いつきから「あんた落ち着きがないね」といじられる始末。特選7句への入賞はならずでしたが、何とか私の句にも触れていただき、大満足で帰りました。彼女(現妻)と行っていたのもあり、急性の人見知りが発症したのもあり、会場にいらっしゃった俳人句友の皆さんとほぼ話せずなのが心残りでしたが。
3.吟行句会
来たる3月、初めて吟行句会に参加させていただきました。初めての対面句会でもありました。ふるていさんが主催の「みんなの吟行句会」です。初っ端から迷子&遅刻をぶちかました私をあたたかく迎え入れてくださり、時間までに何とか6句揃えることができました。雨の吟行でしたが「俳人に生憎という言葉はない」を身をもって実感しました。いざ句会が始まると真剣な空気に「これこれ~」と心躍りました。あっという間の句会は想像以上にエキサイティング、みんな私に隠れてこんな楽しいことしてたのかズルいな、と思いました。俳句沼率100%になった瞬間です。そして、帰りの電車で同年代の句友と語らい、自分よりはるかに俳句への情熱をもった同年代がいることに刺激を受け、俳句頑張ろっ!となった大切な一日でした。
沼③ 選者から選評を賜る
2年間いつき組系投稿俳人として凪を保っていた私に、初めて選評ゲットの機会が訪れました。組長より初めての音声選評を頂いた句がこちら。
YouTubeでの句会ライブでした。読まれた瞬間に手が震え、あゝこうやつてひとはギャンブルにハマるのかなどと訳の分からないことを考えていたのを思い出します。ちなみに選評の第一声は「これも(笑)これもやらしいけど私この椿わかる〜。」でした。相当嬉しかったんですね、すべて暗唱できるほど何回も見返し、画面のスクショを印刷して部屋に飾っていました。まさに沼です。
もうひとつ、初めて活字選評を頂いたのがこちら。
こちらも例に洩れず印刷して部屋に飾りました。にとどまらず、職場の教室にも飾りました。この句でTwitterの句友のみなさんに知っていただいた感もあり、そこからさらに俳句Twitter沼にも沈んでゆきました。
こうして孤独な俳句ライフから一転、沼沼エンジョイ俳句たのしい勢へと変貌を遂げました。次は結社に入った経緯なんかを書こうかなあと画策しています。最後までお読みいただきありがとうございました!アレグラの飲み忘れなきよう!