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何にハマっているのか?
“都会と田舎のどちらかに住みたいか?”
4人グループの「アイス・ブレーキング」での雑談。全員が、いい年した男性。私以外の3人は、ベテランの現役の方々。私は都会と答え私以外の3人は田舎と答えました。
だいたい3人の総意は「のんびりしているから」で、もうすぐ還暦4歳になる私は、「のんびりしたら老けこむから」という考えでした。現在、私は腰掛け勤めなので、もし現役だったら「田舎派」になるだろうなと思いました。
「日頃、仕事であくせくしているから、せめてプライベートは寛ぎが欲しいんですね」と話して、アイス・ブレーキングは終了。私も50代に入ってから、仕事に追われて日曜出勤する過労状態だったことを思い出しました。
今一度、「のんびりする」とは、どんな状態を言うのか考え込んでしまいました。今は、土曜日の午前10時過ぎ。2杯目のコーヒーを淹れて、小さいけれどいい音のBose wave radio にApple MusicからBluetoothで飛ばしてBGMに包まれ、noteを書いているという状態。
朝8時前にゆるゆると起床。妻は出かけ、娘たちは自室に居て、私一人。行動停止状態という感じで、背もたれの高いソファにだらしなく座っています。聞いているのは、新たに見つけたゴールドベルク変奏曲の古楽器バージョン。
チェンバロ、ピアノ、弦楽三重奏、室内楽団と聴き続けて、今度は古楽器。また、この名曲のよさを知った次第です。こういうのを休日に「のんびり」すると思っています。実は、あまり楽しくありません。定年後3年間、プレッシャー・ゼロを飽きてきたからです。
今、楽しみにしているのは、東京日帰りの旅です。ANAキャンペーンにより羽田までの航空代が、通常の半額以下の ¥8,000。それに劇団四季のミュージカルS席。締めて2人で5万弱。後はツアコン宇想月が、どこにでもご案内するという具合。朝1番で行って、最終便で帰って来る強行日程につき、何の予定もなし。
田舎では、望んでいる公演など来てくれないので、テレビ画面を見てため息をつくだけ。先日のNHKで、小田和正全国ツアーが隣の県で行われたことを知り、妙に落ち込むとともに気持ちが奮い立ったのでした。
劇団四季との出会いは、2017年に渋々行った東京修学旅行の時でした。観たのは、石丸幹二出演の、『オペラ座の怪人』でした。東京芸大等一流音大出身者は当たり前という集団の歌声に魅せられ、舞台正面にオーケストラ・ピットでノックアウトされた、「ナマ」の舞台!
アンドリュー・ロイド・ウェバーの音楽も最高でした。ホテルに帰るバスで、動悸が治らずそのよさを話す語彙力も喪失して、周囲から心配された程、打ちのめされたのです。こんなに感動したのは、生まれて初めてでした。
その後、本、CD、DVDを買いまくり、選択教科ミュージカルまでやりました。その後、地元のミュージカルを見せられて、音程がずれているだの何だのとケチつけたり、果ては楽譜を買い込んで、四季バージョンを歌ったりする仕末。これを「虜」と称します。
更に2020年の修学旅行では『ライオンキング』を観ました。今度はディズニーものなので、アメリカ発祥。あまり期待せずに観たのですが、この舞台もさすがは劇団四季。歌声はお墨付き。特に驚いたのは、衣装でした。竹馬に乗って出て来るキリン、手押し車状で出て来る動物等々、出演者は皆が「顔出し」でした。
しかし、舞台が進行するにつれ、それぞれが実在の動物に見えてくるのには、驚きました。演技力というか、演出力というか、とにかく魔法にかけられたような状態に、生徒たちも私も包まれた感じでした。
凄いナマ舞台です。しかし、10年間我慢していました。3歳未満入場不可もあったもののそれぞれが、とにかく長い2部構成でした。我が子たちの修学旅行では、全員が選ばず、「よしもと」に行って来たと聞き、ダメだコリャ状態でディズニー・リゾートや中華街等に連れて行き、イルカ・ショーで大喜びしていました。
この度、新年を迎えた際、たまには都会へという話になり、3/1を決行日としました。後半月になったものの、行き帰りの飛行機と劇団四季しか決まっていません。どうせ、私はほぼ手ぶら状態。妻は、いつもの家族旅行のように私が決めるだろうと思っているようです。
3食外食となります。朝は、おそらく羽田空港内でとなるでしょう。その後は、行き当たりばったりでしょう。夕食は、ちょっとデラックスにしたいところ。羽田着8:40で、帰りの羽田発20:30です。20時にはチェックインとして、都内には19時ぐらいまで居られるということです。さあ、どうしようか??
慌てないように夕食は羽田とするなら、デラックス・ランチというところでしょうが、劇団四季が13:30開演。場所は、見知らぬ江東区有明。一度も行ったことなし。さあ、どうすればいいでしょうか?
こう考えると、どこかもう1ヶ所をどこにするか。いい案が思いつきません。以前は、山手線浜松町駅近くなどに劇場があったのに、有明や浦安(舞浜)と遠くになっています。
以前は1980〜1985までの学生時代。時々、出張で来たのは、買って知ったる霞ヶ関代々木、渋谷に浅草だったので、時代の大きな変遷もあり、未開の地へ行くのです。
などと口説き乍ら、実は楽しんでいる自分がいるのでした。そういう時、スマホは超便利。銀ブラしようか、セレブな街に行こうか、1人で考えています。私たち2人は、東京のどこに行って何を口にするのでしょうか?
まあ、のんびりすることは、ないでしょう。大昔に東京に居た男と東京を知らぬ女の珍道中になることでしょう。それはそれで良し。主なねらいは田舎暮らしの、「のんびり」感を打ち砕くことにあります。まずは、小さい花火を打ち上げることです。
今回観るのは、『ライオンキング』です。これ1回では終わりません。サントリー・ホールで有名オーケストラが来た時や東京ドームや武道館で、万単位の観客が熱狂するコンサートなど「チケットぴあ」大作戦を展開します。
まずは、次の劇団四季を『CATS』にするか『美女と野獣』にするかのセレクトです。残念ながら『オペラ座の怪人』は福岡だそうで諦めることにします。そしていつの日か、ロンドンの古式ゆかしいホールで、キングズ・イングリッシュバージョンの『オペラ座の怪人』を観ることです。これを実現するまで、生きていたいと考えています。
さて、話は大きく変わりますが、池と沼の違いを知っていますか?私は、子どもの頃の実体験にて知っています。池は、入って来る水と出て行く水の流れがあり、実際に入ってみると底には石ころなどがあり、抵抗なく歩くことができます。池は、さらさらした水です。
しかし、沼の底は柔らかい粘土状になっていて、足がズボリと引き込まれて、1歩歩くのも大変です。酷い場合、膝を通り越して太ももも入り込み、抜けなくなったらどうしようと不安に駆られます。沼は、ドロドロした水です。
おわかりでしょうか?これを、「ハマ」ると言います。私は、いろいろなことに興味がありました。それが面白いのかどうかは、やってみないとわかりません。上京してすぐに、パチンコに熱中しました。セミプロ級になりました。最初は手打ち。すぐにダイヤル式を10円玉で固定して「昼食中」の札を下げるレベルまで。
しかし、他のギャンブルと同様に収支決算するとマイナスになることがわかり、さっさと止めました。私は、冷静でした。ギャンブル中毒にならずに就職しました。その時つきあっていた彼女の父上は、日本競馬会◯◯場外馬券売り場の長でした。もしかしたら、JRAに就職していたかもしれません。余談で失礼しました。
私は、熱しやすく冷めやすい人間だと思っています。あれこれ手を出して、「器用貧乏」になったのも、そうした性質からだと思います。自分は何が一番好きなのだろうという、哲学じみた疑問を持ち続けて生きてきたようです。
すなわち、自分がハマっているものは何かという疑問です。本が好き、活字が好き、音楽が好き、エッチが好き、楽器が好き、クルマが好き....。あまりにもありすぎて、収拾がつかなかったというのが、正直なところです。
履歴書の趣味・特技欄が、細かい文字で埋め尽くされるか、それとも空欄かの判断さえできません。私と同じ人はいるのでしょうか?
ただ、この頃は、少しずつ考えがまとまりつつあるようです。具体から抽象に考えを転換してみると、少し明らかになりました。
◯自己満足できることが好きだ。
音楽の演奏だと録音した音源ではなく、ナマの演奏が好き。楽器は自分で演奏するのが好きクルマは自分で所有するのが好き.......。
◯人の笑顔を見るのが好きだ。
基本的に人が喜んでもらえることが、主なエネルギー源だった。そんな当たり前のことを思いつき、納得している自分がいます。
つまり、自分も人も喜ぶことをしたいということです。実にまわりくどくて、うまく言えませんが、自分の根源的願望としてハッキリしてきたことなのです。次は、何をして誰を喜ばせたいのかということについて、じっくり考えていこうと思います。
いつものように、休みの日に一人だけで。
とりとめのない話で、失礼しました。結局自分は何にハマっているか、わからなくなっていたのでした。人生、これからなのでした。