質の高いレベルデザインをするために

自分はゲーム業界で教育という教育を受けていません。そのためゲーム業界1年目の方と教わったことと違うとか、僕はこう教わったとかいろんな意見があると思います。
ゲームの製作は「これが一番面白い」という答えはなくていろんな面白さがある中でコンセプトにあっているか、ユーザーにとっておもしろいものになっているかを考えると答えは一つではないことのほうが多いと思うのでこの記事もいろんな答えがあるなかでの一つだと思ってください。

■レベルデザインをするための3つの工程

自分が作業に取り掛かる前に意識している3つの工程を紹介します。

1.情報収集
2.仕様に合わせたゲームプランの思考
3.作業と試行錯誤

レベルデザインをするにおいて基本となると思いますがこれができている人ほどコンセプトにあっているレベルデザインができていると思います。
これができていないレベルデザインを行うと作業した部分が無駄になりやり直しになる可能性のほうが高いです。

1.情報収集

プランナーにおける情報収集とは何か。それは今作っているゲームの理解度です。プランナーは自分が作っているゲームのすべてを理解していなければゲームにあったレベルデザインができないと思っています。
会社に入ってチームに配属された後は現在作っているゲームの仕様把握から入ると思います。その時に可能な限りすべての企画書、仕様書に目を通しましょう。この時に全部の仕様を理解しなくて大丈夫です。でも目を通しておくことと自分なりに理解をしておくことが後々大事になってきます。
もし自分が携わるゲームがα版やβ版が完成していればとても情報収集しやすい環境です。仕様書でわからなかったところをゲームを実際に触ってみて理解しましょう。
その後、自分の作業を割り当てられた後はその部分を一番理解している人間になりましょう。
例としてキャラクターのパラメーター調整を行うとします。
キャラクターのコンセプトが仕様書や企画書に書かれていると思いますがこの時に自分が取り掛かるキャラクターに類似しているキャラクターがほかにいなかった情報を持っていることでキャラクターの差別化を意識しながらパラメーター調整に入ることが出来るので情報収集を理解はしなくていいので目を通しておくことが大事になります。
ほかにも様々な状況がありますが情報収集が大事ということは覚えておいておきましょう。

2.仕様に合わせたゲームプランの思考

情報収集を終えたら思考の時間になります。取り掛かる作業が単純作業のものであれば思考はしないほうが早く作業が終えることが出来ると思いますがレベルデザインを行う上ではどんな状況でも思考の時間が必須になってくると思います。
情報収集してえた情報はここでどんな役に立つかは今回もパラメーター調整を例にして説明します。
・今から取り掛かるキャラクター(戦士タイプ)
・類似したキャラクター(武闘家タイプ)
キャラクターパラメーターを作成するにあたって上記2キャラを差別化するのはとても簡単だと思います。類似したキャラクターが3体目がいた場合
・類似したキャラクター(戦士と武闘家の中間タイプ)
このキャラクターの存在を情報収取の時点で持っておくことでこれから行う作業がどれだけ楽になるかを知ってもらいたい。
なにも考えないでパラメータを作った場合、戦士タイプのキャラクターはHPと攻撃が強くなって武闘家タイプが攻撃と素早さが早くなったとする。戦士と武闘家の中間タイプはHPと攻撃と素早さが高くなって上記2キャラの上位互換になってしまう可能性。もしくはその逆、平均的なバランスになって上記2キャラの下位互換になってしまう可能性がある。そのために銃砲収集したあとに思考をする必要がある。それぞれのキャラクターに役割をもたせられるステータスを作るにはどのようにステータスを割り振ればよいか。これを考えてから作業に進むことが思考することが大事になります。

3.作業と試行錯誤

思考をしたものを実際にうちこんでゲームに落とし込む作業です。ここの工程は一番楽しい実装といっても過言ではないと思います。なぜなら自分の考えた思考が実際に動いてくれる工程だからです。思考をすればするほどとても達成感のあふれる工程です。
実際にゲームに落とし込んだものを上長にチェックしてもらったときにどういった意図でこのデータにしたのか、ユーザーのことを考えて作っているのかということを聞かれたときに思考したことを伝えることができるとおもいます。これが情報収集と思考の重要さです。もし作業するときに言われたことだけをやりました。になってしまわないようにしましょう。
作業がやりなおしになってしまった場合はどういったデータを求められているのかを聞き自分に足りなかった部分を知識として取り入れて次はより良いものを作りましょう。
試行錯誤は作業してゲームに落とし込んだデータが自分の思考と同じ動きをしてくれるかは実際に数値を入れてみないことにはわからないので思考とゲームの動作を一致させるまで試行錯誤することが大事になります。
試行錯誤することはとても大事です。試行錯誤や自分の入れたデータを確認しないで作業終了しました。なんて言わないようにしましょう。


以上、自分がレベルデザインするうえで意識していることでした。
ゲームプランナーとして必須な考え方ではないと思っていますので是非ほかの職種の方でも役に立った!と思っていただけたら幸いです。
次回は(たぶん)スタンダードなパラメータ調整のやり方を記載したいと思ってます。
ここまで見てくれた方、ありがとうございました。