小さなお話「お茶ねこ“さいさい”」
これは小さなお話です。
嘘のような本当のお話かもしれないし
本当のような本当のお話かもしれません。
〇ちょっとおかしいところがあったので
早くも加筆修正しました。
〇
私、猫田いくらと申します。
いくらは、なんぼ?のいくらではございません。あの赤い宝石のようなつぶつぶのイクラのいくらなのです。父の名前は猫田熊雄、母は鮭子と申します。なんのへんてつもないごくごく普通の猫一家です。
実は、小さなお茶のお店“さいさい”を営んでおります。カフェとか喫茶店、というほどのものでもなく、ふらりと現れたお客様にあわせて、お茶をお出して四方山話をする場所なんです。お客様がもってきてくださったお菓子をいっしょにいただくこともありますの。
からんころ~ん
あら、どなたかいらっしゃいましたわ。
従妹の飛子ちゃんです。私たち大の仲良しですから、とびちゃんは3日にいっぺんは遊びにきます。いつもにこにこ笑顔なのに、なんだか今日は笑顔がないようです。足取りもちょっとだけ、とぼとぼ、気味ですわ。座った途端こういいました。
ままま、ひとまず、このあったかいお茶を飲んで。今日は花冷えでなんだか心もとないものね。昨日こしらえたいちご大福をとびちゃん用にとっておいてよかった。ささ、食べて。
とびちゃん、落ち着いて話し出しました。
そういえば、1週間前にふらっとやってきたんです。それで、急に北極にいきたいっていうから、しろうとさんのくせにいきなり北極なんかいけるわけないじゃないって言いました。けれど、とっても深刻な顔をして、どうしても親友に会いたいっていうんです。ついつい情にほだされてしまって、例のあの方を紹介したんですのよ。そう、猫型ロボットの虎衛門さんです。「そ~んなの、おちゃねこさいさいさ!」と、虎衛門さんが力強く言って、ふたりでひそひそ話をしていましたから、なにかあったのかもしれませんね。
からんころーん
あ、まただれかやってきましたわ。
噂をすればネコ!虎衛門さんです。ちょっとうーさんのことを聞いてみましょう。
虎衛門さんが言うことには、うーさんは北極に移住した親友のシロクマのコーさんにどうしても会いたいといって、例のあのドアを借りたそうなんです。あらやだ、ちゃんとあったかくしていったのかしら?ちゃんと黒くてとげとげのついた殻、じゃなかった、上着をきていったのかしら。
まあ、立派なひとりの自立した猫ですから、心配無用ですわね。今頃は、シロクマさんに真っ白い毛皮のコートでも借りていることでしょうし、きっとふたりでよろしくやっているに違いありませんもの。海女子伯母さんにはあとで連絡しておきましょう。
とびちゃんも行き先がわかってすっかり落ち着いたようですし、これで、一件落着ですね。お茶ねこさいさいでしたわね。でも、うーさん、そろそろ帰ってきてほしいですわね。シロクマさんも連れて、たまにはお茶を飲みにきてくれないかしら。
からんころーん
あ、またどなたか見えましたわ。
ではみなさんごきげんよう。
そうそう、従兄の名前、わかりました?
〇
ニャークスのヤマダさんの
こちら拝見して、とっても素敵だなって思いました。
私も、夢に思い描いたお茶のお店を
エイプリールフールにたくします。
登場人物にはモデルがいます。
思いっきりダイレクトな名前になっておりますので、
わかるかと思いますが、
ショートショート海の貴公子シロクマさんといえば、あの方!
そして、ショートショート海の従兄うーちゃんといえば、あの方!
そう、猫田質店店主雲丹さん。
ちなみに、飛子ちゃんのモデルはさわきゆりさんです。ゆりさんの可愛らしい感じを書きたかったのですが、次回は主役としてでてもらいますね。どうしても従妹にしたかったという(笑)うふふ。
そして、実は虎衛門にもモデルがいらっしゃいます。
このお話は、このコメント欄でふと思い浮かんだのでした♪
noteってすごいなっていつも思います。
こうして、いろんな方の刺激で
生まれてくるものがあるって
ほんと、ありがたいことですね。
みなさま、嘘より夢を♪
いただいたサポートは毎年娘の誕生日前後に行っている、こどもたちのための非営利機関へのドネーションの一部とさせていただく予定です。私の気持ちとあなたのやさしさをミックスしていっしょにドネーションいたします。