③地域包括支援センターへ
私は少しずつ、母はいわゆる認知症というやつなのではないか・・・と思うようになりました。
私の在住する市では、「○○市元気度調査」というリーフレットが発行されています。
そこには、高齢者の総合相談窓口としての地域包括支援センターの紹介が載っていました。
ここで初めて、センターというものの存在を知りました。しかも、自宅から歩いて行ける距離にあることも分かりました。
また、かかりつけ医の待合室に、エーザイ発行の認知症関連のリーフレットがあり、症状のチェックリストがありました。
大体、当てはまるような気がしました。
しかしそれでも、まだ他人事のような気がしていました。
認知症とその介護について、ぐっとリアルに引き寄せたのは、夫でした。
母の様子を聞いていた夫は、直ちに病院に行った方がいいと言いました。
夫の祖父の状況にとてもよく似ている、と言うのです。
夫の祖父は認知症を患い、夫と義母は、それはそれは大変な介護の経験をしたのでした。
早く治療すれば、進行を遅らせることができるかもしれないとも言います。
さらには、要支援もしくは要介護の認定を視野に入れなくてはならない段階かもしれない、とも言いました。
介護認定?って何?
恥ずかしながら、要支援だとか要介護だとかいう言葉さえろくに知りませんでした。
まずは「地域包括支援センター」へ行くべきだ、と強く背中を押され、二人で相談しに行きました。
母の状況を聞いたセンターの方は、自治体が提供している介護保険に関するリーフレットをくれました。
要支援や介護で受けられる介護サービス内容の詳細が書いてありました。
そして、介護保険の申請にあたっては、まずは、認知症であるかどうか診断が必要かと思います、と仰いました。
けれども、母を病院に連れて行くということはかなりな難関でした。
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