⑨高齢者施設探究のきっかけ
デイサービスの見学で1,2件回るうちに、通っている人たちの年齢が、若干母より高い感じがして、ここで母は楽しめるだろうか・・・と少し疑問に思い始めました。
もう少し適切なところがあるのでは、などと思って探し回っていると、母が知り合いから紹介されたというマンションの話を聞きました。
この頃の母は、日中はともかく、夜一人になるのが不安だったらしく、「見守りが付いている小さなマンションに行きたい」と言っていました。
紹介されたのは、高齢者が住んでいるマンションの1階でデイサービスを提供している、というところでした。
母が、知っている人から紹介された所なら安心できるかな、と思い、見学に行ってみました。
案内して下さった相談員さんはベテランという感じで、何でも聞いてくださいと仰ったので、
「この建物の上の階は高齢者の方専用の住宅なんですよね?HPには、満室とありましたが・・・」と聞いてみると、
「いえ、空いていますよ。見学されますか?」と誘ってくださったので、是非、と見せてもらうことにしました。
「ここはいわゆる「サ高住」になります」
「サコウジュウ?とは何ですか?」
「サービス付き高齢者向け住宅のことです」
「ああ、介護が付いてるってことですよね?」
「いえ、厳密に言うと、サービスとは生存確認をするというもので、実際に介護をするとか看護師が常駐しているとか、そういうものではないんです。一般の賃貸住宅に、生存確認が付いているということですね」
「そうですか、介護はついてないんですね・・・」
「はい。介護付きとなると、「特定施設」となります。こちらがそのお部屋です」
フロアに10室ほどある中で、2室ほどがその特定施設だ、ということでした。
母は、いずれこういうところに入ることになるのかもしれないけれど、母の場合は、介護付きでなければ意味がないなと思いました。
また、「特定施設」と指定されているお部屋に入居されている方だけに提供されるサービスがあるというのも、ちょっと複雑でよく分からないなぁと思いました。
また、そこのデイサービスは清潔でお風呂が広く、いいなと思ったのですが、禁煙とのことでした。
母はヘビースモーカーです。
最初はあまり重要視していませんでしたが、つらつら考えるに、何処のデイサービスも原則「禁煙」。
こうなると、煙草を吸わせてくれるところを探さなくては・・・という気持ちになって行きました。
それと同時に、高齢者用の施設の仕組みが分からなさ過ぎて、これは一度、しっかりと調べなくては、と思いました。
ここで、デイサービスを探す傍ら、私の高齢者施設研究?が始まったのです。