「日本鉄道廃線史-消えた鉄路の跡を行く (中公新書 2810)」小牟田 哲彦
交通や鉄道に係る研究・文藝家による戦時から令和に至る鉄道廃線史。
軍事輸送上の重要度が低い路線を不要不急の旅行を抑える目的で廃止した戦時期、昭和43年に選定された赤字83線中11線区のみの廃線となった国鉄時代、国鉄再建法で特定交通地方線として選定された83線区中45線区が廃止されたJR転換期、災害・鉱山廃止・高校生の減少等の理由で廃線してきた平成令和期に分けて説明。
レールバイクやディーゼルカーの保存運転等の廃線活用策の他、観光目的に特化した特定目的鉄道事業への転換など、貴重な遺産を残す知恵が求められている。