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「実家の片付け」ではない、両親へ新しい生活のプレゼント
父親(83)は、ひとりでは何もできない。
ゆーーーーっくりしか歩けない。
耳が遠くなり、補聴器なしではほとんど聞こえていない。
一日中テレビを見て、
ゆーーーーーっくりトイレに行ってる。
食事の時間が近づくか、
または私が台所で準備を始めると、
薬を袋から出して、食事を待ってる。
そんな父なので、
世話をしてくれる人がいないと、死にます。
母親(76)は、これまでに腰の手術を2回して、
骨粗鬆症なのに重い物を持って、
身長が何センチか縮むほど膝を痛めました。
まず母が膝のあまりの痛みで、動けなくなり、
入院。
父をそのまま家においておくわけにもいかないので、
福祉的判断で父も一緒に入院。
父親を私の家で受け入れる準備を1週間かけて整えて、
父親を引き取りました。
私の食事に文句は言わないし、
もともと自分からしゃべる人ではないので、
比較的平穏な日々です。
一日中、日当たりのいい窓際で、
テレビ見て、食事して、
トイレもお風呂もキレイ(自分で言うのもなんですが)で、
いいお天気の日は近所を手押し車で散歩して、
スマホの使い方を孫に教えてもらって、
LINEして…
私から見ると、楽しそうです。
たぶん、父を介護して看取るのは母なので、
私がまともに父の世話をするのは、
今のこのときだけかもしれません。
私から父へのプレゼントなのかなぁと思います。
同時並行で実家の片付けにも着手です。
母は1ヶ月ほど入院が必要で、
その間に私は、実家の片付けに。
ゴールは、両親が1階だけで安全に生活すること。
両親とも、もともとモノを捨てられない、
ため込むタイプで、
手の届くところにモノを並べるタイプの二人が、
だんだん歩けなくなった結果、
家の中はちょっとしたゴミ屋敷の始まり状態でした。
母親は、
「ごみを置くところがなくなった」と言ってました。
そうじゃなく、
ごみを捨てられなくなったんだと思います。
ごみ、片付けました。
土日祝日、ずっと実家です。
朝は自宅で父と息子の食事、掃除、洗濯を
すませてから、実家で作業。
お昼にごはんを買って家に戻り、
母の病院へ洗濯物など差し入れに行ってから、再び実家で作業。
夕方は買い物して自宅に帰り、
夕食の用意をして、
平日のおかずを冷凍庫に準備して寝る、という週末。
まずは、ごみが多そうな台所からかたづけました。
食器棚の中の食器を「すく」ところから。
私の判断でモノを減らしました。
つかわない食器はのける。
使いやすい食器をとりやすい位置へ移す。
次に、床に転がっているモノは、
ほぼごみなので分別。
床が少し見えて感動。
冷蔵庫の中も整理して、
燃えるごみ45リットル計10袋を搬出。
そして、
つかう必要のない家具、収納棚、収納ボックスを撤去。
いらんいらんいらんいらんー!と心の中で言いながら。
食器棚やテーブルを移動させて、
ゆとりをもって歩ける動線を確保。
最後は、雑巾がけ、掃除機がけ。
ダイニングもリビングも同じように、
モノを減らし、移動し、掃除。
少しすっきりしたタイミングで、
東京から弟が帰ってきて、
実家や我が家でリモートワークをしながら、
ベッド、テレビの移動、コンセントのやり直しをしてくれました。
3泊4日で弟は東京に帰り、
1階で安全に生活できるか、最終チェック。
2階から洗濯物干しを下ろし、
寝具を洗って、冬用の寝具に交換して、
おおおお、見違えるような、
ワンフロア、ニューライフです✨
すっきりした実家の写真を
両親に送信!
先日、父に内緒で、母が退院しました。
しばらく、この「ニュー実家」で一人暮らしをしたいそうです。
父には絶対内緒の極秘退院(笑)です。
「あとどれくらい面倒みてくれる?」
だってさ。
ずっとは無理。
12月定例会になる前に、父には戻っていただきたい…
母を病院に迎えに行くと、
待ちくたびれて不満顔(笑)
よっぽど帰りたかったみたい。
帰りに食料品を買いに寄り、
母は楽しみの一人暮らしが待つ実家へ。
すっきりした家を見た母は、
「新しい家に引っ越したみたい♪」と
喜んでくれました。
石油ストーブをあきらめたご褒美に、
アラジンの電気ストーブを
父と母に1台ずつ買って2台プレゼント。
電気ストーブでは、
やかんでお湯をわかせないし、
ストーブ料理(おでん)もできないけど、
灯油を買ってきて運ぶことは無理。
あきらめることができた母へ
新しい、かわいいアラジンを。
いや、それよりなにより、
実家の模様替えが、私からのプレゼント。
これからの時間を、
自分のために、快適にすごしてほしいな。
自分がつかうもの、
快適なものに囲まれて、
前向きな、自律した生活をしてほしい。
「ニュー実家」をプレゼントして、
少しだけ親孝行できたかなと。
実家の片付け…いえ、実家の模様替え。
両親の新しい生活は、
とりあえず母から始まりました。
楽しい1人暮らしを満喫してください。
満足したら、
できるだけ早く、父を引き取ってください!