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【市役所職員が思う】SDGsを説明する難しさ

山に登るルートは、いくつかある。
その山が大きければ大きいほど、ルートは増える。

富士山の頂上は、一ヶ所だけど、
登山ルートは6つもあるそう。

「SDGs」のすごさ。

SDGsも富士山みたいにすごい。
一言で言い切れないくらい幅が広いし、ゴールは高い。

富士山にはいろんな姿といろんな見え方があり、
どれも富士山。
SDGsにはいろんな工夫が網羅されていて、
どれもSDGs。

真正面から理解する方法

「世界共通の目標」(富士山で言えば「日本一の山」)
ということで、真っ正面から理解するなら、
SDGsの17と、それぞれのターゲットを読むことになると思います。
これがメインルートかもしれません。

ターゲットという名の詳細な目標が169も。
思ったより読むだけで時間がかかります。

でも、その目標とターゲットには、
人間の信念のようなものが注ぎ込まれているので、
真正面からSDGsに向き合おうと読み始めた方は、
どうか、17と169、最後まで読んでいただきたいです。


SDGsの「効果」から理解しようとする方法

なぜ、SDGsを推進しようと思うんだろう?
ということからSDGsを理解しようとする方法もあると思います。

「だれ一人取り残さない」
この言葉が「原則」だと言われて、ひっかからなければこのコースもおすすめ。
①普遍性
②包摂性
③参画型
④統合性
⑤透明性と説明責任
という特徴があります・・・
なんだかねぇ・・・SDGs特有の近寄りにくさを感じませんか?(苦笑)
でもこのルートは、公務員なら普段の仕事で慣れてる考え方かもしれません。

①だれもが合意できる
②すべての人に配慮する
③どんなひとでも当事者になる
④いろんなテーマを両立させる
⑤正しく伝わる
という考え方が根底にあります。

そうじゃないと、世界(社会)はよくならないでしょ!
という公共的、民主的精神を感じます。

私はこの5つの特徴を、言葉としてはおぼえられませんが、
結果的には理解しています。


SDGsが生まれた背景から理解する方法

SDGsの前身に、「MDGs」がありました。
地球上の貧困問題を解決しようと、
国連で8つの目標をつくり、
解決に取り組もうと宣言されました。

先進国の援助により、世界の厳しい貧困は改善したものの、
「当事者は貧困国、援助国は先進国」
のような役割分担ができ、考え方が浸透しませんでした。
MDGsのことを知らない人が多いのは、
解決の当事者にならなかった人が多いからと言われています。
特に、企業には浸透しませんでした。
国の話でしょ、というふうに。

先進国は貧困国を援助するだけ、
貧困国は援助を受けるだけ、といった一方通行。
役割による分断。

世界の課題は、貧困だけではありません。
貧困以外の課題も解決しないと貧困は解決しない、
もしくは、
貧困だけじゃなくいくつもの課題解決に取り組むべき。

加えて、先進国にも貧困はあります。

貧困以外のあらゆる課題に、
だれもが、当事者として解決しよう、

そんな思いで考えられたのがSDGsです。



ほら、一言では言えない(笑)



じわじわ時間かけてしみこんでくるのがSDGsだなあと思います。

こっちも大事、あっちも大事。
私もあなたもあの人も大事。
誰かにかわいそうを押しつけて、
自分だけ幸せになることはできない。とか。

いろんな言葉で説明されるSDGs。

それを小学6年生が理解しようと挑戦し、
実践してみよう、という授業をサポートしました。


教える側と教えられる側の垣根を越えるくらい、
SDGsは奥が深く、ゴールが高いです。
説明者という役割があった私も、
彼らの発表に発見がいっぱい。

子どもたちは、
「プラスチック」「ごみ」「海」「食べ残し」という用語をよくつかっていました。

そして、『買い物は選挙だ』を体現するような、
生活者としての目線が、本当に厳しいです。
企業の皆さん、採用担当の皆さん、
SDGsは当然として取り組んでおかなければ、
将来の若者はあなたのことを見向きもしませんよ!

明日は、係長を対象にSDGs研修を1時間。
きっと一言で言えなくて、すっきりしない時間になるような気がします。

↓ こどもたちがSDGs動画説明にチャレンジしてくれました。


↓ SDGs出張授業を引き受ける私



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