《今センバツ大会から新基準バットに》 高校野球はどう変わる? 1回戦をデータと傾向から見ていく
お疲れ様ですm(_ _)m LEOと申します。
今春から『新基準バット』、俗に言う飛びにくくなるバットが高校野球で導入されました。
3/18から開催されているセンバツ大会でも新基準バットが導入されており、話題を呼んでいます。
かくいう私も観戦をしている中で今までは外野の頭を越えていた打球が越えないなぁと感じております。
そこで今回の記事では、
・新基準バットがどういう影響を及ぼしているのか
・今後高校野球はどう変わっていくのか
この2点について書いていきたいと思います。
◇全1回戦を見た私の感想
この3点が自分の中では気になりました。
外野の守備位置はたくさんの方が感じていると思いますし、バントが多いのも
・飛ばないんだから前に出よう
・長打を打つのが難しいから走者を進めて単打で得点できるようにしよう
という至極当然で効果的な作戦だと思います。
投手目線で考えると、
『飛ばないのだからゾーンで勝負して打たせていこう』
となり、直球がそこまで速くなくても制球力が良い投手が登板する方が活躍するのではないか?
と考察しました。
ここまでは私、個人の感想です。
ここからは去年のデータと見比べて今年の傾向を紐解きましょう。
◇去年の1回戦と比較してみた
このようになっています。
データを見てみると打撃に関しては去年の数字よりも良くなっていることがわかります。
当然出場している選手が変わっている、世代が変わっていることは挙げられますがこれを見る限りでは新基準バットは従来のバットと比べても
『点を取りにくくはなっていない』ことが分かります。
傾向としてはやはり犠打が多くなっていることが挙げられます。
このことからも分かるように現場レベルでは
『長打2本で1点を取るのは難しいから走者を進めよう』
という意図が見えてきます。
それでは次に、、
打球方向について見ていきましょう。
◇打球方向に変化が!? 高校球児は○○を意識している!?
これを見てみると、
引っ張り方向が多くなり、流し方向が少なくなっていることが分かります。
つまり、
打者は強い打球を打とう! として引っ張り方向に打球を飛ばしている
ということです。
逆に流し方向ではヒット性の当たりが出にくくなっている、弱い打球が飛んでしまっているということがいえると考察しました。
これを裏付けるデータが三振数です。
強く振ろうとすればその分、力みや大振りになり体の開きが早くなる、三振が多くなると考え調べてみると
・2023年1回戦 三振数193個
・2024年1回戦 三振数211個
となっており、三振数が前年より多くなっていました。
内野安打が少なくなっていることも強い打球を打とうとしていることが影響していると考えられます。
高校野球では野手が強い打球を弾いた際にエラーではなく内野強襲ヒットとする例が多くあります。
強い打球が野手を襲うことが少なくなる、必然的に内野安打になりにくくなっているのではと考察が立ちました。
◇今後の高校野球はどう変わっていくのか?
今大会でも新基準バットに変わることによって傾向が出ていることがここまででも分かったと思います。
それでは、
高校野球はこれからどう変わっていくのか?
自分なりに考えました。
打者としては芯に当てるミート力が必要になることが挙げられます。
いかにパワーがある選手でも芯で捉えないと飛ばないのが新基準バットです。今大会でも『いった!』と思って見ていた打球が平凡な外野フライということが多々ありました。
逆に言うと今までは軽く当てて飛んでいた打球が振り切らないと飛ばない、芯に当てないと飛ばないことにより技術力アップに繋がるのではと考えています。
上のカテゴリーに上がった時に必ずそのスキルは役に立つと考えます。
守備面に目を付けるのであれば、今大会の極端な外野手の前進守備は無くなると思っています。
何故なら既に高校球児は大会の中で芯で捉える力を身に付けようとしているからです。
だんだん外野手の頭を越すようになってきており、打球が伸びはじめてきているため定位置に戻ると予想しています。
新基準バットは元来、高校球児を守るために打球速度が落ちるバットを使用しようという試みで導入されました。
今大会でもピッチャー返しの打球はありましたがバット効果もあってか怪我なく試合が出来ています。
高校球児が怪我なく元気にプレーする姿を見続けていきたいですね。