夏日記 Ⅱ
ひとは嫌いな土地になどいてはならない
時間は何も保護しない
偉大であることは欠乏の戦慄に耐えて何かしら見つめ続けることなのか
おごりのように
権力は 内なる敗北である
愛は 確かめの視線のなかに揺れている
朝の気配が夜の罠をひとつずつ消していく
誰も眠りの途中を止めることはできない
午前五時
もうひとつの死
ではいったい他者の痛みを生きることはできるのか
へだてられた厳とした確かさでそれは確かに愛であり……
誰もそこにとどまることはできないが
それぞれに深い悲しみと不幸を背負っている
(以下略)
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