マスクを着けて走る子供たちを見て思ったこと。
ちょっと前、『2歳以上からマスク着用を推奨する』というニュースがありました。世間的にも反対意見がほとんどだったことに一安心しましたが、その後も『子供たちのマスク事情』というのが少し気になっていました。
そんな中、つい最近、校庭を走る中学生がマスクを着用していたのを見まして、いろいろと思ったことがありますので記事にしてみたいと思います。
なお、最初に書いておきますが私の基本的なスタンスは『マスクはTPO!(ヤバイときに最良のマスクをしっかり着ける)』『子供にマスクは必要ない』です。
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おそらく体育の授業中だったと思うのですが、中学生の男女含めて30人くらいが校庭を周回していました。その中でマスクを着けていたのは5人中1人くらい。
遠目に見た限りマスクの種類はバラバラでしたが白色で統一されていたように思います。黒とか迷彩とかピンクベージュなんかは不可っぽいですね。
ちなみに、体育中のマスク着用ガイドラインについては2年ほど前、スポーツ庁により決められているようです。(以下、一部抜粋)
『希望する場合は、マスクの着用を否定するものではない』という部分は着けないほうが良いというニュアンスに感じ取れますが、全体としては『着けるのが基本』のようです。
しかし、上記のようにルールが割と曖昧なためか、私が見た中学校では運動中の着用は任意のように見えました。
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任意と言っても中学生が自主的に判断するというのも難しい気がするので、親と話し合ったりしているのでしょうか。
着けていない人のほうが多かったことから考えると、多くの親(または先生)は『苦しいなら外したほうが良い』という当たり前の事を伝えられているであろうことに一安心します。
一方、着けている子供の親は結構厳しく感染対策を行っているのでしょう。子供のことを考える気持ちは理解できます。
たしかに、日本全体で考えるとマスクには感染予防および感染拡大を防ぐ効果があるとされています。『出来る限り着けるべき』という結論になるのもわかります。
しかし、それは本当に正しいのでしょうか?
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すでにご存知の方は多いかもしれませんが、世界的な実験や統計でマスクの着用効果はあまり有意な差を出せていません。
関連する記事を一部抜粋します。(2/11のワシントンポストより)
日本ではいまだに『飛沫感染』という前提にこだわっているのですが、世界的には『エアロゾルが主な感染経路』という認識になっています。
エアロゾル感染を前提とした場合、子供とか体育中とか関係無く不織布マスクでも多くの場合ほとんど効果が無いのです。
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前述したスポーツ庁のガイドラインは2年近く前のものです。
騒動の当初、ろくに情報が無かったとき作られたガイドラインをおそらくまだ使用しているのです。政府・各省庁の対応はその程度のもので、それに従う自治体・学校も同じようなものです。
デメリットも含めた今現在の知見によるならば、私が考える限り、屋外での運動中のマスク着用を推奨する理由はありません。即刻止めるべきでしょう。科学に基づいて意思決定をする組織ではそのようにしているかと思います。
そもそも、走っている際に安定した呼吸が保たれる程度のマスクなら、ほぼ何の意味もありません。これは真剣に考えてみればわかることです。
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とはいえ、学校のガイドライン変更は期待できません。
今後も『出来る限り常に着用するのが望ましい』という方針は変わらないでしょう。
我慢を強いることに意味があるのなら、まだいいです。
しかし、私には少なくともマスクをしながら走ることに良い意味があるとは思えません。
もし私が親ならば、最高にスカスカのマスクを与え、ポーズだけでも従っているフリをするように話をします。
大人ですら何が正しいのか判断が難しい時代です。
せめて、そのような中で子供たちが逞しく育ってくれることを願うばかりですが、やはり大人の助けが必要です。
賢明な大人でありたいものですね。
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