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アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師 感想
めちゃくちゃ面白かったです。
本当に何の予備知識もなく観ました。
家族に急に誘われてチケット代も払わず映画館へ。
(チケット代を払うなら調べます。)
主役の冴えない税務署員を演じていたのが内野聖陽だと知ったのが、見終わった後です。
本当にびっくりしました。
味のある俳優さんだけど誰だろう?と上映中にちらっと思いつつ、映画が面白くて主人公が税務署員にしか見えないので、誰でも良いという気分でした。
ここまで変幻自在に演じられるのは凄い役者さんですね。
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公式のあらすじ(ストーリーの序盤)を載せます。
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✨♥️✨♥️✨♥️✨
さて、ここからはネタバレありなので、知りたくない方は読まないでくださいね。↓
♥️✨♥️✨♥️✨♥️
まずタイトルが大きなネタバレですね。
私は誘われて急に見たため、サブタイトル(公務員と7人の詐欺師)を確認しないで観ました。
一緒に見た家族は6人しかいないけど7人目の詐欺師は誰だろう? それとも主人公(公務員)を数にいれるのかな?と考えながら見ていたそうです。
私はサブタイトルを知らないので、素直にどんでん返しが楽しめました。
敵の懐に飛び込んでいたあの人が7人目の詐欺師だったのね! と爽快感がありました。
7人目は誰か?と考えていたなら、他にめぼしい人はいないのでわかっちゃったと思います。
なのでサブタイトルはネタバレになっちゃうのでもったいないな。
✨♥️✨♥️✨♥️✨
そして、これは書いている人を見かけなかったけど、詐欺師の氷室マコト(岡田将生)は弁護士で司法書士の母親(神野美鈴)と調べあげたうえで、主人公の熊沢(内野聖陽)を仲間に引き入れることを決めたと思います。
騙すターゲットは10億脱税している橘(小澤征悦)
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氷室の父親は冤罪で刑務所に入っているが、それは橘のせいだった。
そして税務署員の熊沢の同期で親友も橘のせいで冤罪をかけられ自殺していた。
熊沢には橘を憎く思う動機も、税金を納めさせたい動機もある。
そして冤罪で亡くなった親友と熊沢が親しくしている3人組の1人が刑事の八木(皆川猿時)だ。
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氷室は熊沢に中古車の個人販売で80万円騙しとるが、熊沢が八木に相談して自分を見つけてくることを読んでいて、橘を詐欺に引っ掛けて税金を徴収することを提案、誘導したのだと思います。
熊沢の高校生の娘が家族GPSを使って父親を追ってきて詐欺という言葉を聞いてしまった時、氷室は劇団の劇の構想を練っていたと嘘をつきます。
熊沢の娘が演劇部にいることも調べて知っていたと思います。
そして氷室は熊沢の家に行き、そこで劇の構想を家族に話します。
冤罪にかけられた父親の復讐のために悪のターゲットに詐欺をするのだと。
劇だと言って熊沢の家族に語る体で自分の本当の動機を視聴者に伝えるやり方は上手いと思います。
さらに劇中では熊沢は公務員で家族持ちという立場なので詐欺をやり通して良いのか迷いがあったはずです。
そこを氷室は読んでいて、自分の本当の動機を語り、それが熊沢の親友の件と似ていることを知らせて、熊沢の最終決断を促したんだと思います。
熊沢家からの帰り道、熊沢と氷室が二人きりになった時のピリつく緊張感が漂いつつ心の奥底で通じ合うものがあるような複雑な距離感が、嵐の前の静けさという風に伝わりました。
♥️✨♥️✨♥️✨♥️
そして素敵な関係性だなと思って見ていたのが、熊沢(内野聖陽)と望月さくら(川栄李奈)の上司と部下の信頼関係。
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望月は国税庁栄転が決まってマルサの女になると喜ぶ一方、地雷を踏むとわかっていながらパーティーの最中に10億脱税している橘(小澤征悦)に挑むように質問をぶつけていく。
熊沢は橘に恨みを持ちつつ、橘が税務署から守られていることを知っているので事なかれ主義で望月を止めるが、姑息な橘は自分から転んで熊沢に突き飛ばされたと嘘をつく。
その上、橘は望月の国税庁栄転を取り消しにする。
望月のために熊沢は橘に頭を下げるのだが、その時に税務署の死んだ男の話を名前も忘れたけどと面白おかしく言われ、熊沢は(こいつを詐欺ってやる)と決心するのだが、ギラつきを内に秘めた内野聖陽の表情が見事でした。
望月からまた国税庁栄転できることになったと聞いても、自分が頭を下げたことは熊沢は決して言わない。
でもいろいろ気づいた望月に、熊沢は本当のことを話して、自分の栄転のことを考えるように言うのがグッときた。
そしてラストは橘からお金を貰って脱税を揉み消していた税務署署長(吹越満)が熊沢の犯罪を通報しようとするのに対して、
望月は署長が橘からお金を貰っている写真を突きつけ、通報するならこのことを公表すると言います。
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真面目で堅物に見える望月が、熊沢を助けるために署長と取引するのが良かったです。
そうです、なにしろ税務署や警察などの権力者側がお金を貰いながら悪者と癒着しているので、
まともに戦ったのでは正義の風穴が開けられません。
公務員が(悪者相手に)詐欺をやる。
それに目くじらをたてるのならこの映画の世界観を楽しむことはできないでしょう。
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キーマンである7人目の詐欺師
弁護士で司法書士、酒井(神野美鈴)が存在感ある良い味を出していました。
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自分の息子に「あら、イケメンね」などとはしゃいで見せて橘を欺いたり、詐欺が成功した後でこちらに来た時、氷室とどんな関係が聞かれて昔からの知ってる仲などとケムに巻いてすぐ親子と言わないのも良かったです。
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氷室が敵を騙すには味方からで、爽快などんでん返しに繋がるのが面白いです。
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母親の仕掛け(屋敷の一部の写真から偽を選ばせる)も事前に知っていたのに少し慌てたような演技をして、令嬢役の森川葵に「この中に偽はない」と予め答えを教えていて堂々と言わせて説得力を持たせる感じの流れも、視聴者のドキドキに拍車をかけました。
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熊沢が橘を食いつかせるために不動産投資して財を成した金持ちを演じるのがめちゃくちゃ面白かったです。
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内野聖陽が演じる熊沢のぎこちなさの出た演じ方がミルフィーユのように何層にもなっていて複雑な演技でした。
ビリヤードの反則の仕掛け(磁石)がだめになり、熊沢が自分の力で相当練習した成果を出してナインボールで勝利、歓喜するシーンはそうなるだろうと予測していても爽快感があり楽しめました。
熊沢の喜び方が可愛かった。
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↑野菜でビリヤードの練習。真剣な熊沢。
声出して笑った。
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前述したように予備知識無く見たので、カメラを止めるなの上田慎一郎監督の作品だということも知りませんでした。
カメラを止めるなも映画館で見ていて、とても面白かったです。
本作はさらに面白さ、華やかさ、哀愁、爽快感、意外性と素晴らしくて楽しめました。
今回書いたのは、映画館で一度見ただけなので記憶違いがあるかもしれません。ご理解ください。
地上波で放送した時はぜひまた見て、新たに感想を書きたいと思います。
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読んでくださり、ありがとうございます😀