我々の中華
ルームメイトと出かけて同じ家に帰る。
中華を食べたいとどちらかが言い出しては、いくつか候補がある店から徒歩で行ける中華店に行くか、トラムに乗って行く中華店に行くか、新しい中華店を開拓してみるかになる。
基本的には徒歩で行ける中華店に行くことになるのだが、久しぶりにプリプリの海老の餃子が食べたいとなればトラムに乗る。
初めて入る中華店では大抵中国語のメニューを渡される。
どの中華店も量が多く、安く、美味い。外食はチェコ料理よりも圧倒的に中華料理かベトナム料理になりがちだった。
クリスマスが近い日、冬に特設される公園のスケートリンクへ夜な夜な滑りに行き(リンク上の誰よりもおぼつかない滑り方をしていた)、帰りに中華店へ寄り、ルームメイトは麻婆豆腐が辛いと顔を赤くして半泣きになりながら食べていた。
よせばいいのに、同じ店へまた行ったときも、同じような顔をしながら麻婆豆腐を食べていた。