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フランス、パリの好きなところ

パリに住み始めてちょうど1年ほどが経ちました。
現在日本に一時帰国中でフランスから物理的に離れているということもあり、改めてフランス暮らしについて俯瞰して振り返ってみようと思います。

まず結論、フランス・パリでの暮らしは"悪くない"。


夏が過ごしやすい

暗くて寒い長い冬を越えると、最高の季節が待っています。日本と比べて湿度が低くてジメジメしておらずカラッとしているところがお気に入りです。
個人的な話ですが、私は夏に体調を崩すことが多く日本の夏は暑さと湿度でかなり体力を奪われていました。ですので、フランスの夏はとても過ごしやすいです。
パリは家にエアコンがついていないことがほとんどで、我がアパートも勿論エアコンがありません。扇風機らしきものはあるのですが、それもほとんど使わずに今年の夏を過ごしました。

私的ベストシーズンは、5、6月です。日本は6月は梅雨真っただ中ですが、6月のヨーロッパは最高です。そこまで暑すぎず、朝晩は涼しく、新緑が美しい素晴らしい季節。6月はヨーロッパ全体で夏至祭があったり、パリでも音楽祭があったり、何かとお祭りがあるタイミングです。祝いたくなるのも納得の過ごしやすさ。冬が心にも体にも堪える分、夏の太陽の有難みを一層実感するのだと思います。

今年の6月。マレ地区の街角で。

パンが美味しい

日本ではバゲットのことを「フランスパン」と呼ぶくらい、フランスといえばバゲットが有名ですよね。そしてフランス人は本当にバゲットが好きです。「パリの人がみんなベレー帽を被っている」というようなステレオタイプ的なイメージのものって、大体実際現地に行くとそれほどでもなかったというような現象が多々ありますよね。
しかし、バゲットに関して言えば、そのステレオタイプは当たっているといっていいと思います。

夏のヴァカンス中はほとんど個人経営のお店が閉まるので、パン屋さんも開いていないことが多く、そんな時はいつもはあんなに売れ残っていたチェーンのスーパーに置いてあるバゲットの籠が空っぽになります。パン屋さんが閉まっていて仕方なくみんなスーパーで買っているんですね。

そんなバゲットにはいくつか種類があります。「クラシック」「トラディシオン」「エピ」「フィセル」などなど。圧倒的人気は、トラディションです。トラディションはその名の通りフランスの伝統的な製法で作られたバゲットのことです。
トラディションと呼んでも良いバゲットには規則があり、材料は小麦粉、塩、酵母種またはイーストのみを使用していなければなりません。その他にも「焼き上げはそのパンが販売される場所で行われなければならない」など製造過程でのルールもあります。

ある日近所のパン屋さんに行った時、私の前に並んでいたマダムが「トラディションはまだあるかしら?」と聞いていました。お店の人が「今切らしていてあと3、40分しないと出来ない」と答えると、それを聞いたマダムはとても悲しがって「え!!!そんな。。。」と暫く黙り込んでしまいました。ほかの種類のバゲットはあったのですが、どうしてもトラディションがよかったみたいです。ちなみに私もトラディションが一番好きです。

バゲットのことをかなり書いてしまいましたが、そのほかにも美味しいパンが沢山あります。クロワッサン、パンオショコラ、パンオレザン、そしてパティスリーもとても美味しいです。
お気に入りのパン屋さんが見つかったら、フランス生活が何倍も楽しくなると思います!

ハード系のパンが好きです

街歩きが楽しい

日本でも街歩きや散歩が好きだったのですが、フランスでもしょっちゅう散歩をします。

パリの面積は、東京の山手線の内側の面積とほぼ同じです。東京23区と比べると6分の1程しかありません。メトロやバスでどこへでも行けますし、最近はシェアサイクルも人気です。

パリの町を歩きながら、エッフェル塔やサクレクール寺院の頭が見えたり、美しいオスマン様式の建物やセーヌ川沿いに辿り着いたり、、当たり前になってしまうとついつい忘れがちなのですが、絵葉書のように美しい風景の中に自分がいることがとてつもなく嬉しくなる瞬間があります。

そして、パリにはオシャレで個性的な個人経営のお店が多いのも街歩きを楽しくさせる理由の1つです。
アクセサリー屋さん、チーズ屋さん、古着屋さんにヴィンテージショップ、小さなギャラリー、文房具屋さんなどなど。
パリなんて、特に20区内は家賃がとても高いからか、ここがお店なの?というびっくりするほど小さな敷地に個人経営のお店が開いていたりします。
定員さんも来るもの拒まず去る者追わずな感じで、お店に入るときと出る時に「Bonjour!」「Merci,Auvoir!」と軽く挨拶するだけでこちらから話しかけない限りほとんどしゃべってこないし、気兼ねなく入って宝探し感覚でお店巡りをするのも楽しいです。

そして、美術館や本屋さん、小さなギャラリーなどアートに触れる機会も多くあります。パリのルーブル美術館は世界で最も入場者が多いミュージアム。年間で800万人以上の人が訪れるそうです(すごい人数!)。
美しい建築の中を歩きながら彫刻や絵画、工芸品を見るのは最高の散歩コースです。
また、ミュージアムによって異なるのですが毎月や毎週特定の曜日や日にちに入場が無料になったり、学生や20代の人は入場が無料だったりします(年パスもあります)。
座って彫刻のデッサンを書いている人もいれば、ベンチに座りながら絵画を眺めている人もいたり、子供たちが団体で鑑賞をしていたり、みんなそれぞれのやり方でアートを楽しんでいる自由な雰囲気もとても好きです。

晴れの日のセーヌ川の散歩は最高です
チュイルリー公園

まだまだ書き足りないのですが、今回はここまでにします。

フランス人は、よくPas mal(パマル)という表現を使います。例えば食事中に味の感想などをいう時。
直訳すると「悪くない」という意味なのですが、実はこれはどちらかというと「すごく美味しい」という意味に近いそうです。美味しいならC'est très bon!(美味しい!)と言ってよと思うのですが、最上級の美味しいは本当に美味しい時に取っておくもの?なのかもしれません。それとも天邪鬼でそう言っているのかは分かりませんが、とにかく「Pas mal」を本当に良く使います。なんともフランスらしいなという言い方です。

ということで、冒頭の結論に戻りますが、「フランス・パリでの暮らしは悪くない」。むしろ今のところとても気に入っています。
2年目も軽やかに、地に足をつけて、フランス生活楽しみます。

#この街がすき
#パリの好きなところ


▼フランスに引っ越した日の日記はこちら

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#フランス生活 #パリ  


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