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読書感想文〈9月1日提出〉

「一九八四年」ジョージ・オーウェルを読みました。

ホロライブの儒烏風亭らでんちゃんの8月の推薦図書で、らでんちゃんやでん同志(ファンネーム)の方々が読まなきゃだめと言っていて気になったので図書館で借りました。
URL載せときます。
https://x.com/juufuuteiraden/status/1821914224425365554?s=46


自分用に書いていたものを載せるので、支離滅裂かもです。

※ここからネタバレめっちゃするので、読みたい人は注意!!※


本の作者紹介欄?に作者が1950年没と書かれていてタイトル1984年…?
ありぇ?とスペキャ顔を晒した。未来を想像したSF小説か!と思って読み始めた。情景描写が不穏で序盤の序盤でも読み進めたくないと思ってしまったけど、続きが気になる自分もいてホラー番組を見てるときの気持ちになりながら読み進めた。

でも主人公の住んでる国の首都がロンドン、お国のあるところがオセアニア地域になってて、ありぇ???になった。自分の知識や常識を当てはめながら読んだら理解不能になると思っても、今の日本や世界と全然違いすぎて同じ行を2,3回読まないと頭に入らない部分が、初め5ページくらいでまあまああった。

あとビッグ・ブラザーと呼ばれる人の絵(でかでかポスター)が読み始めてすぐにでてくるけど、その人について「この国の総理大臣です」みたいな人物紹介が無いから、「ビッグ・ブラザーはいつでもあなたを見ている」的な文が人物画に乗ったやつ(いわゆる選挙ポスター?)がマンションのロビーとか街のいたるところに貼ってあるって書かれてて、ビッグ・ブラザーさんがこの国の一番偉い人なんだってやっとわかった。ここで一般市民が情報媒体を持ってない時代や戦時中の情報操作されている地域の人達って、自国の代表や自国が他国からどんな風に認識されてるか知らずに生きているんだと考えさせられた。自国が強い国だと思わせるのって洗脳だよね。

第二章は簡単に言うと女性とイチャイチャするのと「僕もこの国を民主主義にするぞ!」って決意して警察に捕まるまでの章。主人公と女性がハグしてるだけの描写も官能的?で読んでるこっちがはずかしくなるような大人の恋愛って感じだった。でも主人公はこの女性と付き合ってから「この国嫌いだな~でも反社会的行動?(デモするとか)を起こす勇気は無い」→「反政府組織に協力しよう!僕はこの国を変えたい!」って思考が変わってしまったよなあ…。そのままの意気地なし?で大人な思考のままならよかったのかもしれないと私は思った。でも私は読者として主人公のその後の人生、ある種の未来を知ってるからこう思うだけで、誰にも未来はわからないし、人の恋路は邪魔できないし、気は盲目って言うし、読了後はモヤモヤした。捕まるシーンは警察のおとり捜査で逮捕される側ってこんな感じか…ってなる。でも戦時中の警察や軍、政府もそうだけど理不尽の極みみたいなことする(戦犯だと思想家や小説家を捕まえるetc、一番許せないのはちょっと吠えただけでわんこ殺すの)から怖いよね。

第三章は捕まってから監獄での生活とその後みたいな章。第一章で登場した人がまた出てくるけど、主人公の印象でしか書かれてなかったから好印象だったけど、ばりばり看守やん、ねえ怖いって、もうやめてあげてよぉ、痛いって言ってるじゃんがずっと続く。主人公を構成させるためとはいえ拷問で思考矯正するなよ!ってなる。戦時中になると戦犯とか捕虜にこういう扱いしてる国あるんだろうなと心が重くなった。監獄は主人公みたいな政治犯達が他人に罪を着せる?(このままじゃ自分が痛い罰を受けるけど、協力者とか一緒に捕まった仲間だった人を裏切って、その人になら何でもしていいから自分だけは助けてくれ!って懇願するみたいな)自分本意の思考にさせたいらしい。主人公は頑張って耐えてたけど、飴と鞭作戦でついに耐えられなくて恋人(二章の女性)を売っちゃって釈放されるけど、飴と鞭を使うな、そんなの誰でも耐えられないだろうがよぉ!政府の犬め!!ってなった。自分が助かるために他人売ること色んな作品であるけどさぁ…。戦時中とか特にありそうだけどさぁ…。戦時中を生きた人だから生々しく書くことができるんだと思った。多分捕まってから数十年後に場面は移る。元カノと再会して、主人公が昔のように元カノの腰を抱くだけど、主人公は数十年ぶりの元カノの容姿の変わりように失望?悲壮?する心情の書き方が残酷。そう思うけど、思うけどさぁ…、仕方ないじゃん、年月経ってるから変わるって。って悲しくなる。多分元カノも主人公に対して同じようなこと思ってるからさらに悲しくなる。そして最後。私はこの国はいつまで続いてしまうんだろうって年月の途方の無さやどうにもできないもどかしさを感じた。

新装版の解説で作者のオーウェルさんは当時からめっちゃ人気小説家だったらしい。亡くなる前後がちょうど冷戦で、この一九八四年は欧米の反社会主義の教科書的存在で国のおすすめ本になってたらしい。でも解説の人的にはオーウェルさん自身は反社会主義思想を煽るために書いたわけではなさそうなんだって。でもそういう売れ方をするだろうなあってオーウェルさん本人思ってたって。悲しいね。でも教科書的な扱いをされるとわかってても最後まで書き上げてくれてありがとうって思う。いろんな人が読めるようになって、作中の世界に似た社会で生きてる人がいるかもしれない、やっぱり戦争は怖いってなる本だった。こんな風に考えさせられる本を書いてくださってありがとうと何度も言いたい。

作中に難しい単語が何回の出てくるけど「よくわからないからスマホで調べる→新しい知識を得る」ことが何回もできて、小6の時の担任の先生が本は自分の視野を広くしてくれるって言ってたこと本当にそうだなって改めて思った。
あとこういう作風がディストピアって呼ばれるものだと読んだ後「#書庫らでん」(本の感想のタグ名)を見てて知った。

ここまでお読みくださりありがとうございました。
読書感想文はシリーズ化します。絶対に。
皆さんもいろんな本を読んでみてください〜。

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