俘囚

秋の紅に
心が凍える

体温も
声さえも伝わらず
独り
膝を抱いて

肌は泡立つも
肉は嘆く

俘囚として
秋に縛られ
暖かな春など
遥か彼方


枷の鍵は
己が手の中なのに
認めようとも
探そうともせず

時が過ぎ
痛痒くなってしまった
夏の創
を庇う






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