此処に居る意味が失くなってしまった 今まで ありがとうございました
唯 あなたを想い 幾夜を明かしただろう わたしはきっと いくらでも待てる 月を見上げて哭き 朝が眩しくて俯き どれだけ傷付いたとしても どれだけ辛くとも あなたが居てくれるなら だから どうか このまま 消えずに居て欲しい
花弁のような 束の間の 恋 が 生涯忘れ得ぬ想い になることがある 画像は 銀木犀 花言葉は 初恋
ひとの心は 疑い 嫉み 嫌い ただひとこと 確認すれば何事でもないことが 殆どなのに その勇気も その図々しさもないから ひとの心は 淀むばかり
すぐに 伝えたいことは すぐに 伝えたいひとには すぐに 伝わらない 染みのように 不安が拡がってゆく速度は さみしさで 加速してゆく
一粒 口に含めば 甘きを知り 二粒 口に含めば その味が忘れられなくなり 三粒 四粒と 我を忘れて 食べ続け 一房 喰ろうたのちに 罪を悟る
記憶は 霧に紛れ乍らも 雨に還る 心を浸し 沁み入る みずいろの 記憶 なにか 無くした日
橋を目指して あの日も歩き 橋を探して あの日から過ごした 見える橋は 渡れぬものばかり 橋の先が あの光景に架かっていると 知っているから まだ 休めない
おとこ と おんな の おはなし ふたりだけの場所 いつもふたり一緒 でもそれは 影絵のお芝居だった 操れるのは片方だけ 光が無くなったら 影は映らないし 所詮は紙人形だから 涙を流すことも 血が通うこともない
若い薔薇の花は 其の貌 其の香 続く恋のようで 唇へと差す 紅のように映え 渇くこともなく 絶えることもない 時を経ても その色は 瞳の内側で褪せることはない
確かなもの なんて 最初からない あるのは 甘い囁き と 曖昧な約束 疼き と 痛み 腫れ上がった瞼 それくらいのもの まだ 「鎮静剤」 の効かないわたし は マネキンの心臓が欲しくて ウィンドウを 叩く 叩く 届かないとは 知りながら 叶わないとも 叫びながら 窮屈な靴 を 無理矢理履いたときのように 痛み は 確実に拡がってゆく 嗚呼 心 が 剥がれ落ちてしまう
出逢いは 白雨 不意に 内側に来寇し 舞台の様子を すり替えてしまう 心 昂る頃 雨は止んでしまう 白雨は幻 乾いて失せたとて 奥の疼痛は癒えず
心が 䕃に侵されてしまう前 新しき昴を見附て 善き終焉 を渇望す 其れぞ 即ち 楽土なり
緩やかに けど 確かに 強く成る頭痛 わたしの頭は 壊れゆくのだろうか 不安にはならない だって わたしが砕けたなら 風に運ばれて もう 何物にも縛られない 充血した 左眼 は 色素の薄れた瞳孔 は 今まで 何を記録してきたのだろう 血迷って 彷徨って 足が萎えたとき 何を見ていたんだろう もう 役目は終えたのかもしれない たった今 光を喪えたなら きっと 安らかに眠れる ことり と 沈む様に
あなたに合わせて その時々に奏でよう 眠るときは優しく 暮れるときは温かく 語るときは柔らかく 説くときには真剣に 笑顔になるときはともに あなたも 私に合わせて奏でておくれ その 空の先に いつでも私は居るのだから だから 泣かないでおくれ