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ASD診断@小児科~3歳一人っ娘の場合~

今回は娘が診断に至る経緯を、病院におけるアセスメント中心に記録します。極度の人見知りや知覚過敏、エコラリアなど幾つかの懸念が重なり、娘が3歳になった頃、近所のかかりつけのお医者さん(GP)に相談したところ、すぐに総合病院を紹介されました。

病院では、行動小児科学(developmental-behavioral pediatrics)専門の小児科医による、1時間ずつ計3回の審査が行われました。

◆初回は親のインタビュー

娘も参加しましたが、初回は、ほぼ両親の聞き取り調査。生前の様子から、出産の方法、授乳についてなど、かなり前まで遡って詳しく聞かれました。聞かれた質問はざっと以下のようなものです。

・赤ちゃんの時によく泣いたか、周りに興味を示したか

・1歳、2歳の時点での家での様子、性格

・好きな遊び、他人との接し方、物との関わり方、集団の中での振る舞い

・会話能力(呼びかけへの反応、要求能力、言葉のキャッチボール、即時・遅延エコラリアの有無など)

・癇癪のきっかけと対応、こだわりの強さ、ルーティーンが好きか

などなど。そして今、親がどんなことを心配しているのか、親の学歴と職業、家族には発達障害者がいないか等も聞かれました。この段階で、私たちの話と、側にいた娘の行動を見た限りで、ASDであることはほぼ間違いないと小児科医に言われます。

娘は病院の環境と医師に怯えて帰りたがり、大好きな人形、アナ雪の塗り絵、お菓子に最後はYoutubeのしろたんにも頼って、宥めながら質問に答えるという、わちゃわちゃなアセスメント。さらに、質問に対する答えが私と夫で思っていたより異なることも。「手がかかる赤ちゃんだった?癇癪は多い?」といった、主観的な基準にもとづく質問も多いのです。結果としては、ここで回答に差異が出ても大して影響はなかったと思います。ですが、本当に娘の状態を正確に伝えられていたのだろうか、責任を感じてしまいました。もしこれからアセスメントに向かわれる方には、大人二人以上の付き添い、かつ、付き添い同士で、想定される質問について、一定の統一見解をもっておくと、後悔しないと思います。

◆2回目は娘が中心。頑張りました❢

2度目のアセスメント。今回は、親は側にいるものの、極力サポートはしてはならず。至難の業ではと思っていましたが、娘なりに覚悟を決めたのか、医師とのやり取りに応じていました。こんな場面でしたが、訳も分からず連れてこられてテストされても、一生懸命取り組む娘の姿に、胸の熱くなる瞬間もありました。3歳の娘、人生初のテスト項目は、こんな感じ。

・挨拶 

・質問に答える(名前、年齢、お友達の名前など)

・床においてあるおもちゃで遊ぶ(人形、ブロック)

・指示に従った遊び(ボールを指定された位置に転がす、片足で立つ、指定の位置にジャンプなど)

・お医者さんとの遊び(ごっこ遊び、シャボン玉、風船)

・ワークシートを見て答える(数、色、Yes/No疑問文、名詞、形容詞、動詞、文・・・とだんだん難しくなる)

・お絵かきのテスト(色塗り、線をなぞる、丸を描く、人を描く)

など、多岐に渡ります。この一連のテストの中で、会話能力も随時測られています。この日、知的障害は恐らくなく、高機能自閉症とかつて言われた部類に入ると思われると言われました。まだ会話能力が育っていなくて、年齢的にも幼く、IQテストは推奨しないとのこと。それゆえ、知的障害の有無については数年後に再びアセスメントするとも言われました。

また更に、親の質問、心配事なども聞かれました。これからアセスメントされる方には、この初回と二回目までに、診断にまつわる疑問や心配事を勇気をもって聞かれることをオススメしたいと思います。最終回は、診断は終了していて、ほぼ結果報告と今後のお話になるためです。ここで主治医に信頼をもって尋ね、診断にまつわる疑問を払拭しておくことが、障害受容の混乱緩和にも繋がるのではないかと、私は当事者として思います。

◆最終回は結果報告と今後のアドバイス

冒頭で正式結果を告げられ、行政支援の手続き、地域の支援所、今後の道筋を立て続けに説明されました。後日、送られてきた正式書類。A4用紙5ページにわたる詳細な結果報告に記載されていたのが、DSM-5という基準による、中等度の自閉症スペクトラム障害(Autistic Spectrum Disorder LEVEL2)という診断でした。(※DSM-5の診断基準については、後日改めてUPしたいと思います)

これをもって、ASDアセスメントが終了します。娘も親も、頑張りました❕

とはいえ、結果報告は、障害受容のスタート。行政支援の手続きに取り掛かり、適切な幼稚園を探し、娘にとって本格的な療育もここから始まります。娘にとっても、親にとっても、節目の出発点となりました。

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