38ECサイトで独立しよう 商品強度試験
いろいろな強度試験
強度試験にはいろいろな試験があります。 どんな物作りにしてみても何らかの実験は必要です。 プロダクトデザインというのは作り方もさることながら、物理的な特性をある程度は知っておかなければ デザインすることができません。 例えばプラスティックの種類や、金型の種類や 商品知識です。
物理特性というと強度試験も大事なことです。 僕がやっているLeather Goods Labでも生命に関わる様な重大なものは作っていませんが、ちゃんと試験をしています。 たとえば、染め染料にアレルギーがないかとか、革の強度、色落ち試験、劣化試験、縫い糸試験、などです。
強度に対する試験
強度に関する試験数値は N(ニュートン)で表せます たとえば革の引き裂き試験が重さ100Kgに耐えたとしたら、1000N くらい。(だいたいです)という数字が出てくる。
僕の場合は強度に関しては、何を基準にしているかというと、大手企業の売れている商品を試験してみて、同等かそれ以上の強度を自社商品にもとめることです。色落ちの数値が出ているかをチェックしている。 たとえば大手のカバンのハンドルが1000Nニュートンだったら 自社製品も1000N最低ないと商品化しないとか。 そういう基準です。
素材特性に対する試験
ただし、素材特性は狙っているデザイン効果によって使い分けが必要です。例えば、色落ちでしたら(堅牢度)級数というのが出てきて、1級から5級まである。数字が大きいほど色落ちがしにくくなる。
もっとも、開発意図やコンセプトによって多少の色落ちは商品特性と捉えることも多いのです。具体的例としては、特に材料に風合いを大切にしたり、商品の耐久性を大切する場合は 例えば革が適しています。でも革のデメリットはどんな革でも大なり小なり色落ちすることです。
反面、合成皮革は色落ちしないけど 劣化が早いとか、それぞれの材料によってメリットとデメリットがあるので どの素材が良くて どの素材がダメとは一概に言えない場合があります。そんな時には、お客様が購入する前の説明欄に商品特性を表示することで、理解を得ることが望ましいと思います。
試験機はどんな試験機があるか?
引っ張り強度試験機 摩耗試験機とか 劣化試験機とか、 圧縮試験機 色落ち試験機などです どれも高価な試験機ばかりなのであなたがよほどお金持ちでない限りは、購入は検討しない方が無難です。
試験専門会社に外部委託できる
「じゃあどうやって試験するんだよ!」って聞きたいですね?僕の場合は試験をやってくれる会社に委託します。使っている会社は京都のカケンテストセンターというところ。 関西ではここが一番有名ではないでしょうか?関東では東京都立技術研究センターというのがあります。
プロダクトデザインをなめている会社
僕がデザインを手がけていたクライアントは中小企業でしたが、プロダクトを開発し始めて、強度試験なんかしなくていいから早く商品を作れ。 と社長が大号令をかけていました。 僕はきちんと試験をしないとどうなるかわからないと止めにはいりましたが、ワンマンな経営で、そのまま商品開発を進めて行きました。
僕の会社はその会社とデザイン契約を打ち切りました。結局デザインが悪いということになりかねないからです。 その後その会社のプロダクトがどうなったかは僕にはわかりません。
もしあなたが何かのプロダクトを売るつもりなら強度試験は必須です。 生命の危険に関わる様な商品であればなおさらです。 試験なんでどうでもいい。そう思っているとしたら 後々手痛い結果になると思います。
例えばこんな商品には強度試験必須
中小企業の試験が必要と思われる商品アイテムを列記しておきます ここに限った商品ではないですが、特に必要と思います。 靴 傘 カバン インテリア用品 照明器具 建材 壁紙 防護服 防塵服 防火服 作業服 安全服などです
もっと生命に関わる様な商品は大抵大手の開発だったりしますが、彼らがどれほどしつこく強度試験をしているかは想像を絶します。
大手の中に試験実験場の様なものが社内に備わっていますはずです。 例えば 車 自転車 バイク ガスライター 机 耐震棚 椅子 赤ちゃん用の折りたたみ乳母車 などです。