展開のスピードがすごい~ドラマ『3000万円』
NHK総合土曜夜10時に放送されているドラマ『3000万円』(2話まで放送済み)
とにかく、ストーリー展開が速くて50分の間に息つく暇が無いくらい。
偶然巻き込まれた人身事故をきっかけに3000万円を手にしてしまった夫婦(安達祐実・青木崇高)。
元バンドマンの夫は、道路工事の交通整理の仕事、妻は通販会社のコールセンターで働いている。息子はピアノを習っており、それなりに月謝がかかる。
妻は、家計を切り詰めて何とかやりくりしてもギリギリの生活に、強いストレスを感じている。しかし夫は彼女を理解し協力しようとしてはいるが、どこか暢気でお気楽だ。
そんな2人の前に現れた3000万円。それは、事故の混乱の中で息子が黙って持ち帰って来たものだった。
警察に事情を話してお金を持ち主に返そうとしたが、色々な情報に惑わされてタイミングを逃してしまい…犯罪絡みのお金だと分かっても、バレなければ大丈夫、このお金があればもっと幸せな暮らしが出来るという想いが強くなって手元にある大金を手放すことが出来なくなる。
そして、不本意ながらもどんどん罪を重ねることになっていく…。
状況は悪くなるばかりなのに、何故か
「最後はきっとうまく行く」「自分たちだけは大丈夫」と思ってしまう彼らの心理は一体何なのか?
【お金は道具であって目的ではない】
幸せな暮らしがしたかっただけなのに、どんどん幸せな暮らしから遠ざかっていることに気付かない。今後は、3000万円では割に合わないくらいの状況に陥っていく展開なんだろうな。
安達祐実と青木崇高が絶妙なバランスの夫婦を見事に演じている。緊張感を生み出すのが妻でちょっとした緩みを生み出すのか夫という具合。
一見すると性格は正反対のようだが、根底の部分はよく似ていてお互いを理解している感じがとても自然でスピード感のある展開にマッチしていると思う。
今後の展開に期待。