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重力は突然に
今飲んでいるお茶、半分以上飲んでから「よく振ってからお飲みください」の文字を見つけたナルです。もう少し大きく書いてくれよ。
ここ何年も肩がこる。
何回も書いた気もするが、僕はいわゆるストレートネックである。かつて通っていた病院の医師が、真顔で「学会向けの写真に使える」と言ったことがある。当時は「何を暢気に」と思ったものだが、今ならば言える。
「使用料一回5000円でどうですか」と。
もうわかっていることでしょうが、僕の挨拶は長いです。
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とはいえ、肩こりに悩んでいるのも首のことも事実である。誰か乗ってるのかというくらい重いのだが、誰か乗ってたら怖いのでその話はよそうと思う。ホラー書いてると重いんだよな…。
まあそういうわけで毎日ストレッチに勤しんでいるのだが、今日はそのときの話だ。
頭の後ろで手を組んで、首を前に倒すストレッチがある。負担もかかりにくい、お気に入りのストレッチだ。
その日の僕は、両耳にイヤホンをしながらストレッチしていた。曲はもちろん日向坂46。推しを聴いていないと痛くてやってられないんだ。
他のストレッチを一通りやって、件の首のストレッチに移る。曲は我らが丹生ちゃんの「One choice」。
そのとき、僕の傍らでトラ猫が鳴いていたこと(多分)に、僕は気付いていなかった。彼はご飯をほしがっていた(多分)。余談ではあるが、彼は年々丸くなっている。僕と反比例しているので、彼の脂肪は元々僕のものだったのだと思う。すまん。
「♪好きになんてならなければよかったよ」
サビの盛り上がりで僕の気分はいい。視界の端にトラ猫を捉えてはいたが、首のストレッチを優先した。
そのときである。
頭に急激な重力を感じた。首の筋肉に鋭い痛みが走った。反射的に頭を上げようとするが上がらない。
皆様カンがいいので、もうおわかりだろう。
トラ猫が、頭に飛び乗ったのだ。
「メシをよこせ、下僕め!」だったのだろうか。
それとも単に「遊ぼうよ!」だったのだろうか。
猫語はまだ未修得なのでわからない。だがひとつだけ言えることがある。
首はね、致命傷になりかねない。
本当に死ぬかと思った。その日から二週間、ろくに首が動かなかったのは言うまでもない。
皆様もストレッチ時の周囲の状況にはお気をつけください。場合によっては死にますから。猫はね、自分の体重を計算に入れてくれません。
これ書いてたときも肩が重いんですけど、誰が乗ってんの?
先生怒らないから、正直に名乗り出てくださーい。
…こういうとき手を挙げて、盛大に殴られたのは僕だけではないはずだ。あ、今はそもそも殴られないのか。
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(あくまで個人の主観です。「似てないだろ!」という苦情は受け付けます。ごめんなさい)
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