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結果を出す組織が習慣にしている『ポジティブ・チャット』

多くの組織で、現状を守り新しい挑戦を避け、不満を受け入れ限界をつくる声があふれている。「そんなの無理」など一日数万回も頭の中で繰り返す、防衛本能による一人ひとりの無意識のネガティブ・チャットがその正体。なので、無意識のネガティブ・チャットへの組織としての意識的な介入が、限界を超える人と組織をつくる決定的な技術となる。ネガティブ・チャットを観察し、「やってみよう」など組織ビジョンに前向きで建設的な『ポジティブ・チャット』にその都度置き換える。『ポジティブ・チャット』は、結果を出す組織では当たり前の習慣。脳と心の科学的理論による自分と組織を変える究極の技術。一人ひとりの行動が変わり、組織風土が変わる『ポジティブ・チャット』を、科学的な根拠と共に具体例に組織で訓練し実践する方法論を解説する。

結果を出す組織が習慣にしている『ポジティブ・チャット』
脳と心の科学的理論を実践して自分と組織を変える方法
出版企画書から

組織の限界をつくる無意識のネガティブ・チャットとは?

「そんなの絶対に無理です」
「過去にそんな実績がありません」
「現実的ではありません」

言われたことだけをやる。言われたこともやらない言い訳を探す。
今までやっていたとの理由だけで手段に拘り、自分が出来る無駄な仕事を守る。あらゆるリスクを嫌い、新しい挑戦を避ける。

生産性の悪い組織には、こんな心の声が溢れています。
成果を出さない働かないおじさん、おばさん達が無意識に発している心の声です。

「使えないやつらだな」
「こんなのに囲まれて不幸だ」
「全部こいつらのせいだ」

そんな働かないおじさん、おばさんと一緒に働く上司や同僚達は、思うよう動かない彼ら彼女らへの不満と諦めを無意識の心の声にします。

現代の日本の組織ではよく見られる残念な光景です。働かないおじさんもおばさんも、その上司や同僚達も、みんなが自分は悪くない、自分を被害者だと無意識に正当化してしまっています。減点主義であらゆる事象を批判的に評価します。自信のない自分を隠すために、他人を否定します。目的を見失い、現状に受け身で他人事です。

働かないおじさんもおばさんも、そんな上司や同僚達も、自分自身や組織、そして日本社会に希望を失っています。自分や組織の可能性を見失っています。それが一人ひとりの無意識の心の声「ネガティブ・チャット」として表面化しているのです。そして、そんな無意識のネガティブチャットを人は一日に数万回も繰り返し、みんなで共謀して思い込みを強化しています。

当然ですが、こんな光景が日常化してしまっている組織は、著しく生産性が低下しています。そして、この無意識のネガティブ・チャットこそが、いまや一人当たりGDPは世界32位、G7の中で最低となった日本社会が抱える大きな課題だと私は考えます。

(pointing fingers : お互いを非難しあう英語表現)

簡単に想像できるように、このような組織に所属する一人ひとりの無意識のネガティブ・チャットを変えるのは簡単ではありません。

このような組織では、良くも悪くもそんな「現状」が当たり前の組織風土だと一人ひとりが無意識に受け入れています。そして、動物的な自己防衛本能が、あらゆる変化やリスクを避け、そんな「現状」を維持しようとする無意識のネガティブ・チャットを発します。そんなネガティブ・チャットが更に無意識で無自覚な組織風土をさらに強固なものとしていきます。

トップダウンで無理に変化を強制しても、なかなか長続きはしません。一人ひとりの無意識への根本的な対策が必要だからです。つまり、このような状態を打破するのには、一人ひとりの無意識への意識的な介入が必要なのです。

そして、その決定的な手段の一つとなるのが、無意識のネガティブ・チャットに意識的に介入する科学的な脳と心の使い方『ポジティブ・チャット』です。

一人ひとりの無意識のネガティブ・チャットを意識的に観察する。そして、「やってみよう」「方法はある」「なんとかなる!」など組織のビジョンに前向きで建設的な『ポジティブ・チャット』に意識的に置き換えるのです。

多くの人が誤解しがちですが、『ポジティブ・チャット』とは、感情的なポジティブを能天気に声にすることではありません。現状を冷静に客観的にありのままに受け入れて、組織のビジョンに向けて前向きで建設的な判断による意識的な心の声です。

なので、「計画から外れている」「成功するには何かが足りない」「期待に応えられていない」「今のままでは満足できない」「何かが違う」のような一見ネガティブに感じられる言葉であっても、組織のビジョンに向けて前向きで建設的な行動につながるのであれば『ポジティブ・チャット』だと言えます。組織ビジョンこそが、組織にとってポジティブかネガティブかの究極の判断基準なのです。

『ポジティブ・チャット』は一人ひとりの視界を変えて、組織の可能性に意識を向けます。可能性に気づくと思考が変わり、今まで盲点にしていた手段に気づくことができます。可能性とその手段に気づけると、当然のように行動が変わります。勿論、全てがうまくいく事はありません。しかし、可能性に意識を向けている限り、視界が変わり、思考が変わり、どれだけ失敗が重なっても諦めない圧倒的な行動につながります。そして、圧倒的な行動が結果につながるのです。

一人ひとりの『ポジティブ・チャット』の実践が具体的な行動や結果につながると、それは仲間や組織に伝わります。その一人ひとりの実践が、お互いに『ポジティブ・チャット』を贈り合う、ポジティブな循環と挑戦し応援しあう組織風土につながります。そして、その挑戦し応援しあう組織風土が、組織の求める成果につながっていくのです。


『ポジティブ・チャット』は脳と心の科学的理論の実践

「結果を出す組織が習慣にしている『ポジティブ・チャット』(仮)」

これから書く私の記念すべき二冊目の著書を「結果を出す組織が習慣にしている『ポジティブ・チャット』(仮)」としました。この本を通じて『ポジティブ・チャット』の科学的な根拠と共に、具体的に一人ひとりが訓練し組織で実践する方法論を伝えます。

第一章 組織のパフォーマンスを制限する無意識のネガティブ・チャットでは、些細に思える一人ひとりのネガティブ・チャットが、個人や組織風土、そして組織のパフォーマンスに深刻な影響をあたえている現状を共有します。ネガティブチャットが、思うようにいかないあなたの全てを操ってしまっている不都合な真実を受け入れる機会となります。

第二章『ポジティブ・チャット』が変える組織風土では、シンプルな習慣が自分自身と組織に与える圧倒的な影響について解説します。ネガティブ・チャットに操られた組織のBeforeから、『ポジティブ・チャット』により劇的な変化した組織のAfterを臨場感を持って実感頂くことで、『ポジティブ・チャット』に組織として取り組む大きな意義と可能性を納得いただけることを目的にしています。

第三章 『ポジティブ・チャット』の脳と心の科学的理論では、 『ポジティブ・チャット』の根拠となる脳と心の仕組みについて解説します。どんな道具とも同じですが、仕組みを理解するからより効果的に道具をより良く使えます。 『ポジティブ・チャット』は脳と心の科学的理論を実践する道具であり、脳と心の仕組みを理解することでより効果が発揮されます。統計的な行動心理学から進歩し、今までブラックボックスだった脳の仕組みそのものを研究する認知科学により解明されてきている知見を共有します。

第四章『ポジティブ・チャット』のステップでは、具体的な方法論(1. 自分と組織のビジョンを整合する、2. ネガティブ・チャットを諦める、3. 『ポジティブ・チャット』を創造する 4. 『ポジティブ・チャット』を仲間につないで組織風土をつくる) について解説します。 ポジティブかネガティブの判断基準は、自分と組織のビジョンです。明確な判断基準を持ち、確信をもった『ポジティブ・チャット』の日々の訓練と実践を支えます。

第五章『ポジティブ・チャット』実践の視点では、日々の実践に必須である抽象度と視座の高め方について解説します。人間はどうしても目の前のことに精一杯となり、視座が低く固定化されてしまいます。「これしかない」などと現状に固執するネガティブ・チャットに囚われてしまう生き物なのです。そのような囚われから自由になるとても大切な視点とその訓練について共有します。

第六章『ポジティブ・チャット』実践の具体例では、組織でありがちなネガティブ・チャットを取り上げて、対処方法を具体的に解説します。組織での典型的なシーンで実践したい『ポジティブ・チャット』を紹介するので、そのまま再利用が可能です。また、組織の標語に使えるベスト・プラクティスもご紹介します。

さいごに『ポジティブ・チャット』を超えるでは、『ポジティブ・チャット』の先にあるゾーンについて伝えます。『ポジティブ・チャット』に意識的に取り組んだ先には、『ポジティブ・チャット』が無意識に浸透した無我夢中の行動につながる状態が存在します。アスリートが伝えるゾーンに入った状態で、ネガティブ・チャットもポジティブ・チャットも存在しない空間です。あらゆる心の声は静まり、一瞬一瞬の今を生きて、今を輝いている状態です。日本では長年禅寺で訓練されている、自分の持ちうる力を最高に発揮できる心のあり方についてご紹介します。

私も日々実践している『ポジティブ・チャット』について、今後こちらで詳しくまとめていきます。お楽しみに!!




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