ねえねえ~きいてきいて
ねえねえ〜
アッパ(パパ)〜
きいてきいて〜
大きな瞳を見上げ、
大げさな仕草で、
夢中に何かを話す顔。
…誰の話?
…どこで?
大人の言葉は全く気にもせず...
あっちこっち動き回る大きな瞳。
今もそこにいるかのような、
溢れ出すエネルギー。
...
何の目的もなく、
何の前触れもなく…
ただ分かち合いたくて
ただ誰かに伝えたくて...
そのためだけに、
ありたっけのエネルギーを注ぐ、
力強い眼差し。
...
ついつい叱ってしまう
大人の無神経な言葉も、
激しい喧嘩や泣き声も、
何もかも全て...
忘れたような無邪気な背中。
...
もしもあなたが…
あの眼差しを、
あのエネルギーを、
感じたことがあるならば…
もしもあなたが…
あの全てと共に、
とどまったことがあるならば…
あなたもきっと…
ゆっくり目を合わせ、
無邪気に動く背中を眺め、
大きな瞳の中に映る自分を…
無数の昨日の中に生きる、
今の自分を見つけるはず。
...
... ふう。
…
そしてそこには…
決して言葉にならない、
息を詰まらせる何かが…
胸のどこかを締め付ける何かが
あることに…気づくはず。
...
ねえ〜ねえ〜
きいて〜きいて〜
…
大きな瞳を見上げ、
大げさに何かを話す、
あのときの自分に。
ずっと探してきた、
愛というエネルギーに。
...
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