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秋の乗り放題パスの旅③名古屋・旅の終わり編

秋の乗り放題パスの旅三日目。旅の最終日。

一日目、二日目の記事はこちら ↓ ↓ ↓


ドミトリーの二段ベッドで目覚める。早めにチェックアウトを済ませ、念願のモーニングに向かう

モーニング

さすがは名古屋だ、「モーニング」と検索すると宿から5分圏内に10店舗以上も見つかった。Googleマップの口コミをみて「松屋コーヒー本店」に行くことにした。

落ち着いたレトロな内装を想像していたが、入ってみると予想以上に明るくきれいな店内だった。どうやら老舗のコーヒー屋らしく、たくさんの客がいて年齢層は高めだった。朝からコーヒーを飲み、ゆったりと会話を楽しんでいた。

コーヒーとハムサンドのセットを頼んだ。量は少なめ。

おいしいけど、これじゃ小腹も満たせない!

今日はモーニングに行くことしか決めていなかった。何をしようか。
コーヒーを飲み、シャキシャキのサラダをちびちび食べながら今日の予定を考える。

天むす

もう少し名古屋グルメが食べたかったので、「天むす千寿」で天むすを購入。あとでゆっくり食べよう。(発祥は三重らしい)

まだ何をするか決めていない。
スマホで調べていると気になる場所があった。

「トヨタ産業技術記念館」

Googleマップで写真を見てみると、たくさんの車が展示されていた。
最近、車にハマってカーデザインの動画も見ていた俺はここに行くことにした。

名古屋駅まで2キロほど歩いたあと、隣の栄生(さこう)駅まで電車移動。トヨタ産業技術記念館に到着。

レンガ造の広い建物

大学生は500円で入れる。平日の昼間ということもあって館内には外国人観光客が少しと、校外学習と思われる中学生の団体だけだった。

繊維館

この記念館は、繊維館と自動車館で構成されている。

トヨタはもともと繊維産業の会社だった。創業者である豊田佐吉は、日本で最初の木製人力織機を開発し、その後大量の特許を取得した発明王だった。
ここでは、紡織の仕組みとその歴史を知ることができる。
「紡」は綿花から糸をつくることで、
「織」はその糸で布を織ることだ

繊維館には、昔の糸車から最新の大型機械まで、たくさんの機械が展示されており、繊維産業の進化の軌跡をみることができる。

糸車では一本の糸しか作れなかったが
技術が発達し、一度に大量の糸を作れるようになった

この記念館のすごいところは、
声のきれいな美人スタッフが当時の機械を実際に動かしながら解説してくれるところだ。
どのように布ができるのか質問してみたところ、下の写真の織機を実際に動かしながら丁寧に教えてくれた。

カッコンカッコンと音を立てて、縦糸と横糸が交互にリズミカルに差し込まれ、布が織られていく。

この織機をもとに、精度や生産効率を進化させていったものが出口までずらりと並んでいた。
最後に置かれていた最新の大型織機にいたっては、肉眼でとらえきれない、ものすごいスピードで布が織られていった。

自動車館

予想以上に面白かった繊維館をでて自動車館に進む。

ここでは、トヨタが繊維産業から自動車産業にシフトし、「世界のトヨタ」になるまでの歴史を知ることができる。

当初は鉄やエンジンの開発にも苦戦し、アメリカの車を分解して自動車づくりを学んだ。

アメリカの車を参考にして作られたボディ

その後もトヨタには幾多の困難が訪れた。

戦争による製造の中止、輸入自由化による海外との競争、公害問題による排気ガスの規制、オイルショック、交通事故の深刻化、ニーズの多様化…

トヨタは、それらの壁に直面するたびに研究を重ねて、自動車技術を進化させてきた。現在世界中で売れているトヨタの車は、時代の苦境を乗り越えてきた研究者たちの努力の結晶なのだ。

とにかく広い

次のブースでは、一台の自動車ができるまでの製造工程が展示されていた。数百トンの巨大なプレス機から、自動車を組み立てるロボットアームまで。最新の技術にも触れることができた。


予想以上に面白かった。展示の量も質もすばらしい。これが500円は安すぎる…
気づけば2時間も経っていた。

名古屋を出発

時刻は昼の1時すぎ。これから長い電車の旅を経て東京に着くのは夜8時頃だ。ちょうどいい。

帰りの電車を待つホームで天むすを食べる。

冷めてもおいしかった

旅のプレイリスト

帰りの長い電車のなかで、今回の旅のプレイリストが完成した。
俺は旅行に行くたびに、旅先で聞いた曲を集め、その旅一番のベストショットをサムネに設定して旅のプレイリストを作っている。

夕暮れの岐阜を走る電車で聴いた藤井風も、
夜の琵琶湖で聴いたプリンセスプリンセスも、
京都で聴いた井上陽水も、
名古屋で聴いたスピッツ
この旅を彩ってきた名曲を集めた。これを聴けば、その旅の記憶と思い出が鮮明によみがえってくる。

サムネはもちろん、二日目に京都の宇治で撮ったもらった写真だ。曲にも写真にも思い出が詰まっている。

旅の終わり

東京に近づくにつれて、周りの光景が非日常から日常に戻っていく。

ここまで何も決めずに旅をしたのは初めてだった。一人旅だからこそ、深く考え、たくさんの発見と学びを得ることができた。

・人との出会いが旅を特別なものにすること
・楽しもうとする気持ちさえあれば、どんな場所でも楽しみを見つけることができるということ
・知っているつもりでも、知らないことの方が圧倒的に多いこと
・変なことをするほど、面白い旅になること

俺はこれらの気づきを大切にして、これからも旅をしていきたい。

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