いつだって今

今日の書道教室には体験レッスンの方がいました。かなり年配の男性です。その教室では体験レッスンの初めに永の字を書いて、それから好きな字を書いたりして、ハンコを押して作品っぽく仕上げます。

私は後ろの席に座ってその方と先生との会話に耳を傾けながら、ああ、私もこうやって始めたなあと少しだけ懐かしく思ったりしていました。

自分の書いた習作を先生に添削してもらいに行った時、その方の書かれている文字をちらっと拝見しました。永の字の途中でしたが、折れや跳ねがきっちりしっかりしていて、お年を召した方だと子どもの頃から筆を持つ機会もあったのだろうと思う、しっかりした字でした。

レッスンを終えて帰られる時、その様子を見て驚きました。足腰が弱っているようで、歩くのもスムーズではなかったのです。

それでも学ぼうとするその姿勢に頭が下がる思いでした。

何かを始めるのに遅すぎることはない。自分をそう励ましながら、最近色々な事をやるようになりました。でも、今日ほど励まされたことはありません。

今を生きる。そしていつだって今。

その方の背中に教えていただきました。ありがとうございました。

End


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