秋の一句②( ˘ω˘ )
寒くなってきましたね。色の少ない世界がすぐそこまで来ているような気がします。では、秋をイメージしながらお読みくださいませ。
木枯らしに
追われ儚い
空神輿
家路見遣らば
吊り柿提灯
こがらしに
おわれはかない
からみこし
いえじみやらば
つりかきちょうちん
それでは以下無粋な解説。皆さんの情景を崩したくなければ読まなくて大丈夫です。
肌寒い風が木の葉を散らすように、人々は去っていった。秋祭りの賑やかな喧騒は薄曇りの寒空に溶け消え、きっと神輿の主も在るべき場所へ帰っただろう。
家路に着く。道すがら、ふと目を遣れば、柿の木がすっかり葉を落とし、赤橙の実だけを吊り下げている。これはまるで祭りの場に残された、寂しい提灯のようじゃないか。