2000字ホラー「横顔」
大学が夏休みに入ったのはまだ日差しの強い9月からだった。期末テストから解放された俺は居酒屋チェーンのアルバイトに精を出し、ひたすら稼ぐ2週間を終えるころには9月も半ばで、夜はもう涼しかった。9月末の初海外旅行に向けて頑張れど、さすがに昼夜逆転のような生活はストレスが大きく、同じバイト先の達也と幹人とともに急遽気晴らしの宅飲みとなった。安酒を腕一杯に買い込み、ピザのLサイズなんてみんな初めてで訳も分からず勢いで5枚注文した。稼いだ金をその日中に使い切るようなバカなノリが愉快で