ビジネス書感想文 「文系AI人材になる」 野口竜司
自分は将来、ビジネスを創る予定だ。それは必ずしも会社ではなく、ビジネスを起こすと言う定義でだ。それを考えた際にAIは必須というのは感じていたが、正直よくわからない。ブラックボックスだ。そんなAI童貞にとっては非常に良い本に出会えたと思えるだろう。このnoteは自分に刷り込むために書いており、省略している部分ももちろんあるのでぜひ読んでみていただきたい。
本書ではAIはEXCELと同じくらい一般的なツールになる前提のもと、世の中に溢れる文系ビジネスマンがAI人材になる方法について語っている。
1:AIで職を失わないために
日本人はAIに関して恐れを抱きがちである。それはAIをよく知らないから。
「仕事がなくなる」「よくわからない」が主な理由だろう。”AIで仕事がなくなる”、それは事実だが正確には”AIと共働きになる”が正しい。
本書ではAIと人との共働きを5つのパターンに分けている。
1:人だけで仕事をする「
ー型」
ex)管理・クリエイティブ業務
2:人の仕事をAIが補助する「T型」
ex)接客・営業・教育業務等
3:人の仕事をAIが拡張する「O型」
ex)高度な専門業務
4:AIの仕事を人が補助する「逆T型」
ex)電話対応等
5:人の仕事を完全にAIが代行する「I型」
ex)注文・会計・監視業務等
ざっとこんな感じに分けられるようだが、5以外は人が必要とされ3、4の仕事は今後増えていくのではないかと思う。ただやはり5の仕事が今後予想以上のスピードで増加していくことは間違いない。
2:文系のためのAIキャリア
これまでのAIに関わる仕事:AIを作る側にフォーカス
=主にエンジニアが中心の領域だった
↓
これからのAIに関わる仕事:AIを使う仕事にフォーカス
=文系AI人材が目指すべき分野
ー理由としてはAIを作るハードルが以前に比べて下がってきているが、使う分野に関してはまだまだ人材が足りていない(コードを書けない人でもAIは作れる。)
ーでは文系AI人材とは??
、、、AIを上手く使いこなせる人材、具体的にはどこでAIをどこで使うのかを判断する能力が重要。
ー仕事内容は??
、、、理系AI人材がしない全ての仕事。具体的には以下の通り
①AI企画〜AIをどのように活用するかを考える。5W1Hをベースに。
②AIを作るプロマネ〜プロジェクトマネジメント全般。
②’GUIのAI環境で作る〜文系自らでAIを作成する。
②’’構築済みAIサービスの選定〜どのサービスをつかうのかを検討。
③AIの現場導入と利用・管理
④AI方針・投資判断
↓
今後文系AI人材の仕事は細分化していくと見られる。
ex)ファッションのAIエキスパートなど
ーではAI人材になるためには??
、、、以下の4つのステップが大事に
Step1 AIの基本を丸暗記する
Step2 AIの作り方をざっくり理解する
Step3 AIの企画力を磨く
Step4 AI事例をとことん知る
本書では45個のAI事例を紹介しており、Step3までを記載しておくので事例は実際に読んでみてほしい。
3:AIの基本を丸暗記する
、、、AIはキホンは「AIの分類」「AI基礎用語」「AIの仕組み」の3つ
・AI分類
①AI、機械学習、ディープラーニング
→AI > 機械学習 > ディープラーニング
*ディープラーニングとは機械学習の一種で人間の神経細胞を模した物。
②学習方法の3分類
・教師有り学習、、、答えあり学習
・教師無し学習、、、答えなし学習
・強化学習、、、良い選択を繰り返すための学習
③活用別タイプ 4×2=8
ーAIは機能別4タイプ×活用別2タイプ(代行型と拡張型)
①識別系AI
ー識別系×代行型〜NG画像の検閲、不良品の振り分けなど
ー識別系×拡張型〜大量の動画から行う情報の自動抽出など
②予測系AI
ー予測系×代行型〜ローンの審査など
ー予測系×拡張型〜顧客行動予測、コールセンターの呼量予測など
③会話系AI
ー会話系×代行型〜チャットボットによる音声対応など
ー会話系×拡張型〜専門家の置き換えなど
④実行系AI
ー実行系×代行型〜自動運転、自動入力など
ー実行系×拡張型〜ドローンのAIによる拡張
・AI暗記用語12選
1:学習と予測
2:教師あり学習と教師なし学習
3:目的変数と説明変数
4:アルゴリズム
5:過学習
、、、既知のデータに過剰な最適化をしてしまい知らないデータでは全然当たらない状態。
6:アノテーション
、、、AIに学習させるための答え付きデータを作成する作業。
7:時系列モデル
、、、未来の予測をするモデル。
8:データ前処理
、、、欠損値の対応のためデータの中の外れ値を操作する行為。
9:PoC
、、、Proof of Conceptの略で事前の実証実験。企画されたAIが本当にワークするものなのかを確かめる。
10:ニュートラルネットワーク
11:正解率と再現率・適合率
12:AUC
、、、Area under the Curve の略。どれくらい正確にAIが予測を当てられているかを測る指数。
4:AIの作り方をざっくり理解する
、、、AIの基本は①データ作成②学習③予測の3ステップで出来上がる。
まず何に対して予測するを定義する(これをKEYと呼ぶ)
その予想対象を特徴づけているだろう要素を定義(説明変数)
このAIで予想したいことを定義(目的変数)
例)将来出世できるかどうか(目的変数)を社員(KEY)に対して挨拶するか、明るいか等(説明変数)で予測する。
5:AIの企画力を磨く
AI企画の100本ノックがオススメ
→「想像できることは実現する」
ー変化量と実現性を担保する
、、、アイデアを考えたらそのAI導入後の変化量と実現性のバランスをスコア化すること。その時に大事なことはAIを過大評価も過小評価もしないことである。イメージでは感性と論理を行き来することなのだとか。
ー解析度を上げる5W1H
WHO、、、誰のためのAIなのか?
WHY、、、なぜAIが必要なのか?
AIの理由は2つのみ、マイナスを減らすかプラスを増やすか
WHICH、、、どのタイプのAIなのか?8タイプから考える
WHAT、、、どんなAIか?
HOW、、、どう分業するか?
WHEM、、、いつまでにどう用意する?
以上が私が読んだ「文系AI人材になる」の一部である。気になった方はぜひ読んでみてほしい。