ビジネス書感想文 「移動力」 長倉顕太

著者である長倉氏は社会人経験を経て、月まで1.2往復分も移動を繰り返した人生を送ってきた。そんな著者の結論を簡単にまとめると「定住するな!移動しろ!」である。

話は人類の脳の話に移る。人類は狩猟していた時代から、定住し農業を始めたわけだがそのせいでヒエラルキーが生まれ、脳の大きさは以外にも二万年前よりも15%小さくなっている。だからこそ著者は安定を捨てて海外に行けと述べている。安定を捨てストリートスマートを伸ばすことが個人で生きていく力を伸ばす為には必要ということだ。これには個人的に大きく賛成だ。一年間の留学期間でカナダで過ごしたことがあるが、どうにかして生きねばならないという圧こそが自分の世界を広げたように感じる。現代の若者、地元の有人も含めて、安定を求めて移動しない人が多いように感じる。いわゆる定住だ。

次の章では移動が現代において簡単になったことに関して述べていて、移動中をどう過ごすべきかが書いているが、そんなものは個人の自由だと感じるので略す。

次の章で出てきた多地域居住という言葉。いわゆる同じ場所に拠点を置かず、様々な場所で暮らす生活スタイルだが素晴らしい生き方だと感じる。今後海外に移住して暮らそうと考えていた私も単なる移住ではなく、拠点をいくつかに置いて生活する方がよっぽど合っていると思う。憧れの海外だって住めばすぐに飽きてくる。常に移動する生活は著者が言うように覚醒のために必要なことだと思う。

仕事を感えるときに多くの人は何をするかをはじめに考えるが、環境から全ては生み出される。誰と働くか、どこで働くか、いつ働くかを意識することを決めれば何をすべきかはおのずと決まってくる。
この環境ファーストの考え方にはめちゃくちゃ賛成する。人生を振り返ったときに行動ファーストで考えても最初はモチベーションが高いが、すぐに飽きが来る。逆に環境ファーストで追い込まれたケースでは生き残るために必要なことを必死で探して、気づいたら何かを得ていたことが多い。結局、あれこれ考えるより飛び込んだ方が簡単なのだろう。
著者の作中の「立ち泳ぎよりも前に泳いだ方が実は楽」の例は人にこの考えを伝えるときにピッタシだ。実際に自分の周りを含めて立ち泳ぎしている人で日本は溢れている。

そして環境を選ぶと言うことは、、、
自分の選択肢を増やすこと。その為には、、、
知見と経験をアップデートし続けること。その為に、、、
初体験をし続けること。 と言うことだ。

だいぶ内容を端折ったが、簡単に言えば2つだと思う。
「移動ファーストで生きろ!」「選択肢を増やせ!」
この2つはしているようでやっていない。特に社会人になると時間やら責任やらでこの二つから逃げている気がする。自分だってそうだ。
だから今のうちに宣言。2022年俺はドイツでスタートアップ企業で働く。何をするはまだ分からん。。。がこの移動を次のステップに掲げることでおのずと何をすべきかわかるはずだ。