ひとりのご飯は気楽だけれど、やっぱり誰かと食べたいのだ。
2024年8月20日。
久しぶりに鮭を買った。
肉食獣なので普段は牛豚ばかり食べていたが、リモートワークの本日の昼ごはん、しみじみと和食の美味しさに酔いしれ、「あー美味しい!」と何度も感嘆の声を上げながら食べた。
うむ、まだ生きる気力はあるのだな。ご飯が美味しいと感じるんだもの。
数日間の夏休みの間、久しぶりに友人と会ってランチをしたのだが、「今度はここに行ってこれが食べたいね」の話題が6割だった。
衰えぬ食欲。出る腹。
食べなければ痩せることはわかっていても、食への興味は尽きぬ。
だんだんと遮光器土偶みたいな体型になってきたと思っていたが、ネットで検索して確認してみたら土偶のお腹は凹んでいた。
縄文より令和の土偶の方が面白い形になりそうでしみじみ泣ける。
1人だと手抜きが酷い。
焼いて終わり、盛り付けて終わり、何ならお菓子で済ませたり。
結婚していた頃はなんでも手作りして、おやつも作って、魚を捌いて、うどんを打ったり、料理のレシピなんかもよく見ていた。
「わー!すごい!」「やったあー!」と言う子供達の喜ぶ声が、私の何よりの楽しみ&幸せだった。
あとは元夫が不機嫌な時に「家族が大事と言うくせに、家事に手を抜いている」とか何とか、三角の目で言われたくなくて、お惣菜も一切買ったことはなかった。家族で外食したのだって旅行を含めて20回あるかどうか。
今は気楽だ。
食べたって食べなくたって、出来合いのものを買ったって、どこかで食事したって、お菓子で済ませたって、誰も迷惑しないんだから。
そう思える時もあるが、作り甲斐がなくてつまらなく感じるのが本音。
食事中に会話する相手もいないので、YouTubeを見たり、instaを見たり、Pinterestを見たりしながら、食にきちんと向き合わず「ながら食べ」をしている。
幾つになっても出会い系サイトでマッチングしたり、お見合いツアーなんかに参加したりする人の気力や行動力に慄く。それはそれで楽しそうではあるが、恋や愛を求める気持ちは私には皆無だ。
とはいえ、白馬の王子様がピッタリした白いタイツに金髪を靡かせ「Hey étoile!Come to me.」なんてウインクしながら、ウハウハと食い意地の張った令和の土偶を迎えに来るとも思えない。
やはり一人飯を満喫する方向で進むしかないのだろう。
個食の時代なのだと、無理やり自分に言い聞かせてみる。
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