【恋愛小説】これを愛と言うのか、忘れたいと思うのか(5)
ユキの高校生の娘が、俺に会いたいと言ってきたらしい。ユキが俺のことを、ちゃんと話してくれてたんだなと思うと嬉しかった。
家に招待することになり、ラグが古びていたから新調したくてユキに買い物に付き合ってもらう。
一つひとつ2人で育てていかものが増えていく。
麻美との結婚生活は、何でも良かったから好きにさせていた。家まで建てたのに、内装も麻美の好きなようにして、口を出すこともなかった。
こんなに幸せな気持ちになるんだな。
「なんでも良いはなしだからね!」
とはいえ、ほとんどユキ主導。なんでも嬉しいんだが、何でも良いよは禁句なようだ(笑)
ふと視線をあげると、懐かしい顔に目が止まった。
相良慎司(サガラシンジ)
連絡こそないが、俺が大切にしている古い友人だ。
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