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ターコイズステークス(GⅢ) レース考察と期待の穴馬

1.ハンデ戦でリピーター祭り
重賞になってからは今年で10回目だけどレース自体は牝馬のオープン特別として1982年から師走の中山開催の風物詩的に施行されてきたレース。
勝ち馬の中にはウマ娘にも登場しているユキノビジン、ダイワメジャー・ダイワスカーレット兄妹のお母さんスカーレットブーケといった有名どころも活躍していて競馬ファンには馴染み深いレース。
元々ハンデ戦で馬券的には荒れやすいレースだけど、重賞昇格最初の三連単295万馬券、2018年には69万馬券が飛び出し、固くても三連単は万馬券決着ばかりの穴党向けのレース。
そして、ハンデ戦なのにリピーターも多く重賞昇格後で5頭、そのうちミスニューヨークは2021年から1着→1着→3着と3年連続馬券内好走。昨年も一昨年3着のフィアスプライドが優勝。普通に考えれば勝ちが増えるほどハンデが増えて条件が過酷になるはずなのに、なかなか不思議な傾向。今年は昨年2着のフィールシンパシーが出走予定で果たしてどうなることやら。

2.ターコイズステークス レース考察と期待の穴馬3頭
舞台となる中山1600mは1コーナー奥のポケットから外回りの2コーナー経由のコース。2コーナーの形状的に内枠有利なうえ、スタートから4コーナーまで全て下りになるため、逃げ先行馬が基本的に強いコース。
ことしの出走予定馬で逃げそうなのはマスクオールウィン、ペイシャフラワー、枠順次第ではビヨンドザヴァレーあたりも候補か。
先団にはイフェイオン、グランスラムアスク、フィールシンパシーあたりが続いて、中団あたりにアルジーヌ、アドマイヤベル、ドゥアイズ、ミアネーロ、後方にシングザットソング、キタウイングといった面々の隊列か。
ペース的に、マスクオールウィンが逃げるなら前走1200m戦を経験しているだけに極端なスローにはならず34秒台中盤で入るだろうから、ミドルからハイペース寄りを想定。とはいえ、コース的には極端な後方一気は向かないだろうから、先団から中団のお馬さんを注目して穴馬を見つけていくにゃ。

想定オッズはネットケイバさんのものを参考にしているにゃ。

(1)フィールシンパシー(想定オッズ7番人気 16.6倍)
冒頭でリピーター祭りと書いたからには去年2着のこのお馬さんはまず上げたいところ。もちろん、去年の好走だけが理由ではないにゃ。
近走、着順が大きい分人気を落としそうだけれど、前走の府中牝馬Sは5か月の休み明けなうえに、出走馬のレベルが高く、言わずもがな1着のブレイディヴェーグはGⅠ馬、2着に上がり馬のシンティレーションが入るも、3着・4着はマスクトディーヴァとフィアスプライドとどちらもGⅠ連対馬。ここに混じっての0.6秒差6着は好走と言って良く、叩き2走目の今回はさらに上積みがあるなら期待できるにゃ。
2走前のヴィクトリアマイルは先行したこの馬向きの展開ではなく13着敗退も度外視可能。3走前の福島牝馬Sは先行して後続の落馬の影響を受けない幸運もあったものの、レベルの低い相手に確りと好走出来ており、1年前のこのレース以降、力の衰えは全く感じることは無く、ハンデも54㎏と別定戦の前走から1kg減と手ごろなレベルで、ここは重賞制覇のチャンスと思うにゃ。

(2)アドマイヤベル(想定オッズ5番人気 12.6倍)
2頭目は3歳馬のアドマイヤベル。GⅡフローラSを勝ち上がってオークスにコマを進めるも、お釣りがなかったか1.0秒差の9着。それでも悲観する必要は全くなく、オークスでそれ以上の着順だったコガネノソラがクイーン勝利、今回、1番人気に推されそうなミアネーロが紫苑S2着と重賞で好走しており、それ以外にもタガノエルピーダやパレハも自己条件での勝ち上がり、好走しているだけに、体調戻れば牝馬限定重賞なら実績的には十分戦えそう。前走の秋華賞は1.4秒差12着と大きく負けてしまったけど、休み明けで馬体が+12㎏増加していて、最後息が持たなかったと考えれば度外視可能。
そして、ハンデが54㎏とこちらも手ごろ。良く見ると、ミアネーロの54.5㎏よりも軽いのはちょっと驚き。ミアネーロは2走前にGⅡ紫苑S2着があるけど、重賞勝ちはGⅢフラワーC、転じてアドマイヤベルはGⅡ勝ちと格だけ見ればこちらが上なのに、0.5㎏とはいえハンデは軽いのは好材料。
前走騎乗した横山武史ジョッキーがコメントでマイル向きという趣旨の言葉も残していたし、人気薄の今回は妙味がある状態で狙えるんじゃないのかと思うにゃ。

(3)シングザットソング(想定オッズ11番人気 25.7倍)
3頭目はシングザットソング。
勝鞍こそ、去年3月のフィリーズレビュー以来無いのだけど、去年の10月のオパールS2着以降の9戦は目立ちはしないものの堅実に走っていて、勝ち馬から一番離されたレースでも0.8秒差7着にとどめており、6戦は0.3秒以内の僅差。前走GⅡスワンSは0.3秒差5着と掲示板確保。1ハロン短い1400mとはいえ、牡馬混合のGⅡでこの実績は、牝馬限定のGⅢのここなら相当威張れる実績と思うにゃ。
直近、1400m戦を使っているけど、デビューから3戦連続で1600m戦を走っているし、今年のGⅡ阪神牝馬Sでマスクトディーヴァから0.3秒差4着があり距離不安はないと思うにゃ。
近3走5着→4着→5着と目立たない馬柱でオッズの盲点になりそうで、ヒモの1頭には必ず加えておきたいと思うにゃ。

3.まとめと予告
出走馬全体を見渡すと、1番人気が想定3.0倍でミアネーロと出ているけど、いくらルメール騎乗とは言えここまで人気にはならないと思うにゃ。確かに同じ中山のフラワーCを勝ったり、その前走の菜の花Sで直線進路を失って脚を余しての5着とここで活躍しても不思議はないのだけど、他のお馬さんの比較でそこまで抜けた実力はないと考えているので、この人気になるなら馬券的にはそこまで評価できないところ。想定の人気はアルジーヌ、ドゥアイズ、イフェイオンと続いているけど、アルジーヌ・ドゥアイズは牝馬限定戦で善戦レベルに留まる中、前走より斤量が0.5㎏とはいえ増えるのは良い材料とは言いにくいところ。
唯一、イフェイオンに関しては同距離同コースのGⅢフェアリーS勝ちがあることと、その後のGⅠで1秒差以内に善戦。前走のクイーンSも7着とはいえ0.3秒差と好走しているといっていいレベルの僅差。
実績のあるこのコースなら、上位3頭よりも買いたいと思うにゃ。

さて、考察はこれくらいにしておくにゃ。
土曜日当日にはいつものとおり予想指数を午前中にアップするので参考にしてください。
この記事見ていただいた方のお役に少しでも立てればうれしいにゃ。

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