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成長の4フェーズ 最下層から満たさないと自己実現が難しい

5、6年前から言っていること。やっぱりこの段階でクリアしないといろんなことが難しいんではないか?と知見と経験、直感から思ってる。教育は奥深いけど対面家庭教師やってた頃は家庭の経済事情から人物相関図まで組み上がる勢いなので見たくないところも見えてしまうことは多々あった。

第1フェーズ:安全欲求とは?

大分昔に解いた英語の長文問題で、「戦争真っ只中の国に他国が支援物資を送った、内容は教育システムが崩壊した国の子供たちを憐れんで何台ものPCを送った」と言うもの。

いや、違うだろ。と総ツッコミ待ちなのかな?と言う内容。

この例え話でいきますと、安全かつ安心して過ごせる、衣食住が安定している環境がまずは何よりも優先される最初のフェーズであると言うこと。

ろくに着る服も食べえるものも、雨風凌げる屋根ある家もないのに「成績を上げよう!」もおかしな話でしょう。

たまに(よく?)いるのは比較的安定した経済力のご家庭で育ってそのまま大卒後に教員になった方で、かつ多角的な見方や自分とは異なる人の背景まで深く思考しなかった人が言いがちなのは、問題のありそうなご家庭もそうでないご家庭に対しても一緒くたに「もっと勉強を頑張らないと」と面談などでアドバイスすることがある。経験でその通り一辺倒なアドバイスは変化してくることもある、ないこともある。

なので何よりもそういった環境があって、過ごせることが重要。

次にこのフェーズでは心理的な安全が重要。

場にいるだけではダメで、自信を認めてくれる、あるいは居ても良いと思われる居場所、そしてコミュニティの所属である。

マズローの5大欲求の話になりますね。

精神的な安全が図れないままに無理に負荷をかけると壊れてしまいます。

と言うことで簡単に伝えたけどここも重要。
要するに物理的に安全であることと精神的に安全であることが両立しないと健やかな人間形成はきついのでは?というのが私の意見です。

第2フェーズ:非認知能力

昨今文科省の学習指導要領でも指摘していますが「生きる力」「人間力の育成」とありますね。ひっくるめていうと「素地」です。

これらを言い換えると非認知能力と言うもので、非認知能力を説明すると数値化できない能力群をさします。

具体例を挙げるとすごく大量にあるがこんな感じ・・・

  • コミュニケーション力

  • 協調性

  • 忍耐力

  • 疑問提起

  • 計画性

  • 積極性

  • 主体性

  • 自己肯定感(△)

  • 継続力

  • 課題解決力

  • 思考力

  • 類推力

  • 集中力

  • 考察力

めちゃくちゃ大量にある。文献によって表現やその数もまちまち。

コミュニケーション力に関してはまた細分化できますが、私自身が考えるのは、

  • 語彙変換力

  • 語彙理解

  • 語彙数

  • 察し力

  • 共感性

  • 表現力

  • メタ認知

  • 読解力

これらがあるかなと思います。今ざっくり思いついたものを書き連ねてます。

もちろんコンバセーションとテキストなコミュニケーションはあるので、それぞれでさらに評価を進める必要はある。

テキストコミュニケーションなんかはざっと読む、勝手に類推しているとコミュ力ないな〜なんて思われてしまうので注意。

察し力は、持ってると非常に武器なんですけど双刃の剣と考えている。察し力ある人は大抵HSP気質あるので、理解しすぎてしんどい・ストレスフルもあり得ます。

HSPはちょっとTakerにでもならんと割に合わないと思っていいと思う。(個人的な意見です)

脱線しましたので次にいきましょう。
これらの非認知能力群はおおよそ10歳から15歳程度で伸び代がピークだそうです。

第3フェーズ:認知能力

先ほどの非認知能力と打って変わって認知能力。

こちらは数値化できる能力です。ペーパーテスト。
学校の教科学習はこれにあたります。

なんで第3フェーズにあるかというと、なんとなく想像できると思いますがテストの形式って最終問題に進むと応用問題や入試レベルのものが出ますよね。

そのレベルのものって配点内容を見ると「考察力」「思考力」とか書かれています。これらって教科学習だけでは補うことができなくて、非認知能力がないとテストの点数も頭打ちになるんです。

けれども非認知能力低いけど認知能力が高いタイプもいます。徹底的な詰め込み、塾通いの賜物だったりします。あるいはそれに付随するような勉強の積み重ね。
反復で培ったといいますかね。

もう高学歴からのエリート街道は過去の産物と思わないとこの社会のデッドレースに参入すると辛いものが多すぎる。と言うのもね、この認知能力が高くて非認知能力が低いタイプだと「頭はいい(=高学歴)けど、仕事ができない」と思われるパターンがではじめます。

なので勉強勉強で来てしまって、社会や組織の物差しを理解できない場合は「仕事できないやつ」と見做されることも少なくない。

あとたまに「勉強勉強!」でやってきたお子さんでいるのが「学歴至上主義」に傾倒しすぎるタイプが出始める。

学がない=人として価値なし、学だけで人の優劣をつけて自身もそれに蝕まれるケース。要するに貴賤意識が凄まじくなるケースが多い。

こういった子の場合、その子の中で大きな挫折経験を味わうと精神的に深傷を追って、社会復帰すらも困難になることがあったり。

なのでここまでのフェーズは結構重要な意味がある。そして第2を飛ばして第3段階に進んだ場合、人間的な奥行きがなかったり浅いものになることもあったりする。

けれども高学歴で高収入であれば社会的勝ち組!と豪語すると思うので、この「素地」云々、「人間的奥行き」云々を伝えたところで暖簾に腕押し状態であったりします。

そういったご家庭に家庭教師に行くのは、こんな考えを抱いている場合は何も深く考えず淡々とこなさないといけないことが増える。

第4フェーズ:自己実現

当たり前だけどここまで揃っているとそりゃもう自分の夢や目標も達成しやすいです。もちろん新しいことを大人になってから始めるには独学力と戦略的思考なるものも重要ですが・・・あと最近ではマーケティングもね。

「学がないけど成功者だ!」って思われるYouTuberさんたちや一起業家さんたちは非認知能力のいくつかが突出していたり、ストレス負荷のかかった環境下でも何かしら活路を見出したり、踏ん張りが効いたり、なんせ忍耐力ややり遂げ力が凄まじい。

メンタル強者達と呼びましょう。お世話になってる方のサイトでオンライン家庭教師登録してますが、そこの代表は24歳で独学プログラミング、そこから家庭教師プラットフォームを立ち上げてますからね。生活など立ち上げ当初は聞いたこともありましたが、貯金も底をつく寸前で生活困難になりかけてたらしい・・・

すごいと褒めても「でも自分はバカで学もないっすよ!」なんてテンプレのごとく使える自分流処世術も持ち合わせている。バックグラウンドを聞くと元自衛隊とのこと。根性の度合いがやっぱ違うわ・・・

自衛隊は山に1週間放り出される訓練もあるから。ネズミとヤモリと昆虫系は食べた話を20代前半で聞いたことがある。防衛大の人と別の機会があり話すことがあったけど、「トライアスロンで非常食で海パンに挟んであるカロリーメイト的なものは、海水に濡れるとあまじょっぱくてうまいんよ」とのこと笑

夏休みが終わるたびに泣きながら新幹線に乗って大学に帰ったんだと。え、この屈強な人が泣くの?っていうような印象だったので当時のことは強烈に覚えている。

結局、「じゃあ学って関係ないの?」と聞かれると「その人のタイプによる」としかお伝えできない。ある程度モデルケースがあって安心する子もいるのでそうなると、高校、大学、就職・・・のルートが良かったりもする。ほんと人による。

まとめ:これらを通した最近の課題

正直動画アプリやらスマホやタブレットの普及によって情報なんて無料で大量に入る時代になってる。

最近の子供達に言えるかもしれない?と思うことは「耳年増なのに、メンタルが弱い」という印象を受けたこと。もちろん一概には言えない。

バイオレンスで刺激の強い映像や画像にもゲームや漫画の影響で理解はするけれども、自らに起こり得るアクシデントには経験が乏しいため何も対処ができずに泣いてしまう。ということが多々あった。

「〜ということがあるとどうする?」と聞くと「無視する、殴る〜」とか平気で言うけどもそれが自分が行使する側ではなくやられる側になった途端にしなしなっと泣き喚く。

うううん・・・。もうちょっと心を強くあれ〜と願うばかり。

実体を伴わないバーチャルな経験(学習も含め)に偏ると、空間認識力や予想力の著しい欠如も垣間見えたりする。フェルミ推定的問題は壊滅的になるやもしれん。

と言うけれども、みんながみんなそうなるのではなく、こうした能力差の二極化が顕著になるだろう(もうなってるか)と予測している。

格差社会の是正は、自由と平等問題にも発展するのでこの二律背反なシーソーゲームがどこへ向かうかは誰が知っているんでしょうね。

広い視野で考えるとカバーしきれないので、私は小さいコミュニティで半径数メートルでハリボテではない中身の詰まった教育を進めるつもり。


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