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政策研究大学院で"TALK ON WOMEN'S LIFE DESIGN #2"に登壇しました!
みなさん、こんにちは。LAQDAの沢田です。
先日の東工大に引き続き、政策研究大学院大学でも学生向けにお話させていただきました。
政策研究大学院大学について
政策研究大学院大学は、なんと都心の一等地、六本木にあります!
乃木坂駅から徒歩3分ほどの立地で、なんと隣は国立新美術館!!
ええっ。あんなところに大学なんてあったの!?と思いますが、なんとこの大学、アジアやアフリカを中心とした国々からの政府派遣留学生が多く学んでいる大学なのだとか。
学生さんとお話をすると、国の社会システムに対する研究だったり、制度をどう良くしていくかという公共施策について学んでいたり、なにやら難しいけれども重要なことをみなさん学ばれているようです。
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学生主体の"TALK ON WOMEN'S LIFE DESIGN"イベント
そんな政策研究大学院大学では、昨年12月から学生主体の企画、"TALK ON WOMEN'S LIFE DESIGN"というイベントを実施しています。これはアフリカの学生からの発案で、学生が主体となり、「女性のライフデザインをどう考えていくか」についてシリーズで実施していくイベントなのだとか。
主体メンバーには女子学生だけでなく男子学生もおり、かつ国もガーナ、ジンバブエ、スリランカ、ケニア、ベトナムと多国籍。
一回目はアフリカの事例として、ジンバブエについてのプレゼンがありました。日本とは状況が異なる面もありますが、同じと感じることも随所にあり、女性のライフデザインの課題は、全世界で共通の問題だと改めて実感しました。
彼らが海外の事例と日本の事例を交互に取り扱っていきたいとのことで、この度LAQDAの話をしてほしいというありがたいお申し出が。英語苦手ですが、この際がんばろうと思い、お引き受けしました!
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どうLAQDAプロジェクトを伝えるかのジレンマ
実は、海外の青年たちの前で話をするにあたり、学校の先生にお願いしたことが。それは東京建物さんをゲストを連れて行ってもいいか、ということでした。
コロナ禍では生理の貧困が叫ばれ、無償で提供される事例も多く出てきました。でも、その一方で経済的に問題ないとされる方々の生活での困難は依然としてあります。LAQDAは生理用品の設置が、利用者の経済力に関わらず、生理ある人のために行われる社会が望ましいと考えています。生理という機能が本人だけで対処することが大変難しく、その難しいということを伝えることもハードルがあります。しかし、そのハードルを乗り越えてコミュニケーションを行うことこそが大事です。
今までの企業の中ではトップダウンが多かったと思います。でも、生理用品の設置に至っては、上も下も経済力も関係なく、生理ある人の尊厳を守るということを共通の目標にしてコミュニケーションをし、各所に理解を得る必要があります。
そういったプロセスを経た企業体は、心理的安全性が高まりみんなが過ごしやすくなります。わたしたちは、そういった企業を増やしていくことで、働く人たちの意識改革を行い、その人たちが家族や周りの大切な人と対話を増進することが増やすことで社会を変えたいと思っています。
"TALK ON WOMEN'S LIFE DESIGN"の#1でも発表内容のメインは女性のLIFE DESIGNではあったものの、その背景としての課題は貧困でした。そのような中、どのようにわたしたちがやっている活動を正しく伝えるかーー。それには、わたしひとりの力では難しいかもしれないと思いました。
いろいろ考えた結果、我々と2020年から実証実験を実施してきて、うちの方針に共感し共に走ってきた東京建物さんに来ていただくことにしました。わたしたちは問題を「みんな」で解決することを大事にしています。こちらはわたしたちが初めて実証実験についてまとめた論文ですが、そのときのタイトルも「どうすれば、”みんな”で考えられるのか」でした。
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そう、この問題、困っている人が全員でないにしても、”みんな”で考える必要があるんですよね。それがLAQDAプロジェクトが提供する価値!!今回のようにゲストに呼ぶことは、プロジェクトに参加してくれている企業を頼りながら活動を進めていることが伝わり、学生がプロジェクトを理解するときに役に立ってくれると思いました。
そんなこんなでイベント当日
ということで、この度も東京建物の猪俣さんにお越しいただきました。お隣は、別の記事でも通訳をしてくださった段塚さん。英語が堪能なので、通訳としてフォローいただきました。
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タイトルを ”Challenges in Improving the Workplace Environment Surrounding Physiology in Japan"(日本における生理を取り巻く職場環境改善の取り組み)としてお話しました。
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生理の機能を考えると、貧困でも貧困でなくても生理期間にある人は生理用品をいつでも使いたい時に使える環境が必要であること、またそれは日本だけでなくどこの国でも共通の課題であること、それゆえに国をまたいでみんなで手を取り合って議論をし問題を解決していける可能性をもった課題であることをお伝えしました。
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また、その解決に取り組むためには対話をする必要があるものの、コミュニケーションが難しいために初手からつまづきやすいこと。そのために、LAQDAの活動がコミュニケーションを簡単に入りやすくすることに注力していること。さらに、コミュニケーションのきっかけを増やすために、顔に見立てたケース「せりぽん」を制作し、役立ていることをお伝えしました。
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英語が不得手な中で一生懸命プレゼンしました。是非国を超えて対話ができる仲間がほしい、その一心でした。ちゃんと伝わったかは不安でしたが、学生が真剣な眼差しで見ていることがこちらにも伝わってきて、国を超えても、共通して考えられることはあると感じました。
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プレゼンが終わった後は、みなさんとのディスカッションをしました。司会のウィリアムが、参加学生にそれぞれの国ではどういう施策があるのか状況があるのかなど発言を促していきました。
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ケニアをはじめとし、ジンバブエ、スリランカ、ナミビアの学生たちが自国の状況を話してくれました。生理用品が誰でも使えるものではないこと、また都心か田舎かによっても違うこと、若年者の妊娠率が高いことが課題であることが話題としてあがった他、アフリカの国でも生理用品を購入する余裕がある女性たちでも生理で困っていることがあるようだとった話も出ました。
みんな話をする時の目が真剣で、それぞれ事情は少しずつ違うものの、自国の人たちのために状況をなんとかしたいという思いが溢れたディスカッションとなりました。
イベント終わった後も冷めやらぬ熱気
イベントが終わった後、なーんと学生たちが「せりぽん」と写真撮ってくれているじゃないですか!!めっちゃうれしいーーー!!!!!
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ケニアの留学生、Shebahも。彼女は内務省の職員で自国でティーンネイジャー向けの生理用品提供をしています。生理用品が使いたい時に使えないことは女子の教育活動を阻害する原因のひとつになっているからです。
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そんな突発的な撮影会もあって、学生たちとは妙に近くなれた気がしました。やっぱり世界のどこでも発生する問題であること、共感できる内容であるとの手応えを感じました。さらに学内でも生理用品必要だよねという話が出て、実証実験や調査、その調査結果を学校に提示することはできないか、など、短時間でもいろんな話ができました。
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ゲストの東京建物の猪俣さん、段塚さんもビルマネジメント企業の立場から、司会のウィリアムから熱心に質問されていました。生理用品を置くのがよいとしても、その費用の捻出はどうしたのか、どのようなプロセスを経て予算確保ができたのかなど熱烈な質問を受けて、盛り上がったようです。
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また、なんとこの日は、北大教授の秘書である小松さんが手作りクッキーを焼いて持ってきてくださいました!!実は小松さん、別イベントでも北海道の形に繰り抜いたクッキーを提供されていたり、お菓子作りがとてもお上手なんです。
うちの「せりぽん」に見立てたクッキーは、ピンクがいちご味。グリーンが抹茶味でした!!LAQDAの文字はプレーン。かわいくて感激です!!!
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クッキーを食べながら、交流するみなさん。美味しいものがあるところに人が集まる。これも万国共通の要素ですね(笑
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「せりぽん」クッキーと「せりぽん」本体とケニア、ジンバブエ、スリランカの学生たちとパシャリ★
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いつまでも話が盛り上がりそうでしたが、最後は全員で写真撮影をしました。学生のみなさん、本当によい機会をありがとうございました。
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学生とお繋ぎくださった高橋先生、アシスタントの藤田さんにも改めて御礼申し上げます。また、お菓子という素晴らしいコミュニケーションツールをご提供下さった小松さん、ありがとうございました!!
またゲストでお越しくださった東京建物猪俣さん、段塚さん。おふたりのおかげで、学生の理解が深まったと思います。今後もよろしくお願いします!
📎 主催・会場
主催:政策研究大学院大学 GRIPS Social Accelerators
会場:政策研究大学院大学
登壇:わたしの暮らし研究所株式会社 LAQDAプロジェクト 沢田
ゲスト:東京建物株式会社 猪俣さま、段塚さま
手作りお菓子のご提供:北海道大学 小松さま
📎 参考
・政策研究大学院大学ホームページ