音楽の記録 Vol.4
今年はじわじわと夏が近寄ってくる感覚を覚えた。去年はあっという間に梅雨が明けてしまったから、今年はゆっくり夏の準備が出来たような気がする。まだまだ明けない梅雨。ついに今年も半分が終わってしまった。信じられない。
新緑が芽吹く5月も、紫陽花が雨に輝く6月も、人は絶えず音楽が大好きで、新たな楽曲がどんどん生まれている。今回は5月、6月に私が聴いて1回聴いただけで「好きだ」と思わされた音楽たちを6曲紹介しようと思う。
1.アリゲータドロップ/缶缶
YouTube RELEASEDの中で一際目立って見えたこのサムネイル。吸い込まれるように指がタップしていた。
どんな音楽が紡がれるんだろう。そう画面を見た私の目は、数秒後には釘付けになっていた。速いテンポで流れていくたくさんの歌詞が、踊るように画面上を流れていく。たくさんの歌詞の言葉が文字情報として虹彩を泳いでいった。
「死んじゃいたいよな」
君に酔うとほんとダメなんだとか、重たい愛を歌っている。そんな愛という呪いを絶つ方法。あまりにも軽快でハツラツとした音楽なのに、歌詞を飲み込んでいくと全く違うものに見えていく。
この音楽の素晴らしさを、素晴らしすぎるMVがよりこの音楽を引き立て、最高の楽曲にしあげている。そしてなにより、日本語の美しさを感じさせた。英語バージョンも公開されているのだが、こちらには敵わないと思う。めちゃくちゃかっこいい最高の楽曲だ。
2.merry-go-round/tonun
音楽の記録Vol.2で「Friday Night」を紹介した。それが初めて聴いたtonunさんの音楽だった。めちゃくちゃカッコ良くてきっと何百回も聴いている。メジャーデビュー曲だと後から知り驚いた。いつの間にか私はファンになってしまっていて、全ての楽曲を聴いた。そして6月14日にリリースされたファーストアルバム「Intro」を当日に買ってしまった。大学帰りに近鉄パッセで買ったらえぐい特典を貰ってしまい、生歌を聴く機会を頂いて昇天した。サイコーだった…✨
この音楽もアルバムに収録されている。メリーゴーランドが、前の馬や馬車に追いつけないように、気持ちを伝えられない、こんなに近くにいるのに。そんな甘くもどかしい二人の関係が、楽しいメリーゴーランドという乗り物と、軽快で流れるようなメロディとスモーキーな歌声が紡いでいく。
tonunさんはSpotifyで次世代アーティスト「Spotify RADAR:Early Noise 2022」に選出されていて、活動3年間でたくさんの音楽を産んでいる。他の楽曲も素敵なものばかりなのでとてもオススメだ。
3.フシアワセ/れん
イントロに一瞬で惚れた。海の上を鳥が飛んでいく情景が頭に一瞬で浮かび上がり、美しくも悲しいそんな感情が私の中に入り込んでくるような感覚がした。別れてしまった男女。未練ばかりが募る彼の「もう少しだけ考えて欲しい」とか、別れ話が冗談であって欲しい気持ちが、言葉が、優しくかっこいいのにどこか泣きそうな声に彩られていく。「君がいない方が幸せだ」そう自分に言い聞かせないと何も手につかない程に、男性には強い感情が残っているというのが痛く伝わってくる。
こんなにも悲しい歌詞なのに、美しすぎる音楽が、夕日を思わせ、どこで聴いてもしんみりと黄昏させられる。何度聴いても美しい。是非聴いてみてほしい1曲だ。
4.死んでくれ/Galileo Galilei
題名がとんでもなすぎる。そう思って再生したら、とんでもないくらい美しい1曲だった。
君がいないと完璧ではない。君がいないと出来ない。君がいて完璧なんだ。サヨナラも言わないで消えた君。だから、僕の傍で死んでくれ。
死ぬなら一緒がいいと思える相手、そう想い馳せられる人間というのはなかなか居ない気がする。昔酷めの死恐怖症で毎晩泣いていたのだが、自分の死だけでなく父と母の死を怖がり、一緒に死にたいと思ったことがあった。だからだろうか、凄く歌詞に共感を覚えた。この歌が歌う「君」は家族ではないと思うが笑。とても青く美しい。是非聴いて欲しい1曲だ。
5.フォーマンセル/TOP4
(牛沢/ガッチマン/レトルト/キヨ)
TOP4は、牛沢さん、ガッチマンさん、レトルトさん、キヨさんから成るゲーム実況者のこと。私はイベントとかに行ったりグッズを買ったりするほどのファンではないのだが、4人の動画はよく見ている。だから、いつもの4人とこの音楽の4人の違いに圧倒された。
もちろん、全く彼らを知らなくても、昔からの仲の4人が音楽の中で大人になって「また集まろうぜ」と再集結する、そんなストーリーを汲み取れる1曲だ。普段凄く低い声の牛沢さんが高音パートをやっていたり、華声と言われているレトルトさんが鼻声どこいったというくらいに綺麗な声を出していたりする。個性も出ているのに普段の大騒ぎしている姿からは想像できない姿が聴ける。7年くらい4人は見ているが、楽しい1曲だと思う。
6.Good Bye/Rin音, asmi
この曲は、歌詞というよりイントロのオシャレさや駆け抜けるメロディと二人の美しい声のハーモニーが素晴らしい1曲だと思う。
イントロでまず「この曲いいかも」と思わされ、そのまま駆け抜ける歌詞が耳を通り過ぎていく。しかし、サビにかけて時計がチクタクと刻むように、言葉とリズムが刻まれていく。そして盛り上がる前に助走をつけて一気にサビがやってくる。とにかく耳心地がよくて、初めて聴いてすぐに「これだ!」となった。だいたいここで紹介する曲はもう一度聴いて吟味したりするのだが、この曲はもう否応なしに選んだ。是非聴いて欲しい1曲だ。
◇
以上が、私が5月6月にかけて聴いたいいなと思った楽曲6選だ。失恋したとかそんなんじゃ全然ないのだが、恋愛ソングが多かったような気がする。それも相手に気持ちを伝えられなかったり、もう一度やり直させて欲しいとか、ちょっと切ないラブソングが今回は私にはまったのかなという感じだった。
人生で初めてアルバムを自分で買わせて頂いた。tonunさんの音楽にはこのnoteをやっていなかったら出会えなかったし、生歌生演奏(弾き語り)を聴ける機会も無かっただろう。今回紹介した「merry-go-round」も、以前紹介した「Friday Night」も生で聴くことが出来た✨きっとtonunさんは瞬く間にドラマの主題歌とかCMソングとかやっちゃいそうな気がするので、あれを逃したらもう無かったと思う。
新たな音楽にも出会えて、好きな音楽はより好きを極められるこのnote。Ivy to Fraudulent Gameにも、Vaundyにもここで出会った。自己満で勝手にやっているものだが、素晴らしい経験をさせてくれるものになった。また7月と8月の個人的ベストを、8月末頃に投稿出来たらいいと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?