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#57 記憶力を強める方法
前回「エピソード記憶」の活用方法についてお話しましたが、もう1つ記憶についてお話したい内容がありましたので、引き続き「記憶」に関する記事を書くことにしました。
今回は「記憶力を強める方法」についてお話します。
覚えたものをより強く、忘れづらい記憶にする方法ですので、よければ読んでいってくださいね。
1.失敗と繰り返しが記憶を強くする
たくさん失敗し、試行錯誤することで記憶が強くなります。
失敗するたびに、「何がいけないんだろう?」「前回と何が違うんだろう?」「じゃあ次はどうしよう」と考えてください。
このプロセスが、脳にとって「この情報は正しく理解すべき重要なことなんだな」と認識するきっかけとなります。
さらに、何度も同じ情報が届いたらどうなると思いますか。
脳は「これは相当重要だな」と判断し、最重要項目として記憶されます。
また、体験というのは情報を取り出して使ってみることですから、頭から引き出して使いやすいように情報が記憶されます。
つまり、ただの知識ではなく「使える知識」になるのです。
例えば、ダンスで振り付けを覚える時、すんなりと覚えた部分に限って本番に頭から抜け落ちてしまう、みたいなことありませんか?
でも逆に、覚える段階で何度も何度も違うパターンを試し、あーでもない、こーでもないと覚えた表現は、「ここはこれ!」という情報がしっかり頭に焼き付いた形で記憶されているのです。
何度も失敗して覚えた方が定着していることは納得できると思います。
2.実践方法
ここまで読んでいただけると、「失敗と繰り返し」と言いながらも、試行錯誤して考えることが大事だということがおわかりいただけるかと思います。
ここからは具体的にどんな方法がよいか、「期末テストに向けた勉強方法」を例にお伝えします。
✓ さまざまな形式の問題を解く
✓ 実践を繰り返す
✓ 歌を歌う
(1) さまざまな形式の問題を解く
例えば1867年に大政奉還があったということを覚える際、「大政奉還があった年は?」という問題を解くだけでなく、色んな形の問題を解いてみることは一つのやり方です。
例えば、「1867年、徳川慶喜が朝廷に政権を返したことを何というか?」という形で聞かれると、より深い理解を伴って記憶されますので、さらに忘れにくくなります。
こうして覚えた知識は、何年か後に予想もしなかった形で試験に出題されても答えられる、つまり「使える記憶」になっています。
(2) 実践を繰り返す
英単語を覚える場合、ただ単純に単語帳で覚えるのではなく、覚えたことを実践で使ってみることも有効です。
例えば留学中であれば、先生から習った単語をすぐグループワークで試し、街中で使い、ホームステイ先で使い、テレビでその表現が使われているのを聞き、何週間か後にも友達と話しながら使ってみる。
実践を繰り返す中で、「この場面では上手く使えなかったな」とか、「あの人はこういう形でこの表現を使っていたな」というのが分かってきます。
このように、自分なりに振り返り新しい気付きを得るのがとても大切です。
こんな経験を何度もする内に、自然と忘れにくいものになっていきます。
(3) 歌で覚える
歌で覚えるのもオススメです。
歌でしたら無理なく繰り返しやすいですし、歌うことは「体験」にあたりますのでエピソード記憶になります。
V6の「学校へ行こう!」で有名なCo.慶応さんの歌を聞くもよし。
中田敦彦さんの中国王朝の歌を聞くもよし。
もちろん自分で作るもよし。
どうも覚えるのが苦手…という方は歌で覚える、試してみてもいいかもしれません。
3.最後に
いかがでしたか?
前回の内容に付随して、記憶力の強め方についてお伝えしました。
記憶は、失敗と繰り返しを重ねることで強化されていきます。
もし大人になってから「記憶力が弱くなった」と思うのであれば、それはもしかしたら失敗する回数が減ってしまったからかもしれません。
いつまでも新たなことに挑戦し、失敗を糧にして成長しつづけられる自分でありたいなと改めて感じた今日このごろ。
あなたにとって、何か参考になるものがあれば嬉しいです。
そして、一緒に記憶力を高めていけたら嬉しいです。
今回はこれで終わりにします。
ではまた。
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