病室から迎えた新年
2年前のことです。
子どもが病気になり、36日間、病室で付き添い生活を送ることになりました。当初、主治医からは「入院は3ヶ月を予定しています」と聞いていたのですが、ありがたいことに薬がしっかり効いて、治療は順調に進みました。
でもその間、コロナ禍ということもあり、病院は出入り禁止。お見舞いもなく、ただ病室で過ごす日々。そんな静かで閉じた時間が続きました。
個室とその費用にドキドキ💦
病室はありがたいことにシャワーとトイレがついた個室を用意していただけたのですが、付き添いの母親がいるからなのか、それともただの偶然なのか、理由はわかりません。
何も聞かされないまま、看護師さんに案内されて個室に入りました。その後、いろいろな資料や手続きを進め、やっと落ち着いた頃、ふと目に入った個室の料金表に驚きました。もし3ヶ月入院することになったら…「これ、本当に払えるの…?」と思わず心がドキドキ。
医療費や食費、ベッド代など、次々に浮かぶ費用のことを考えると、気持ちがだんだん重くなっていきました😔
看護師さんの優しい一言
そんな中、勇気を出して看護師さんに相談してみました。すると、「お子さんの医療費受給者証があれば、ほとんど費用はかからないと思いますよ」と教えてくださったんです。
その優しい一言にどれだけ救われたことか。
胸に溜まっていた不安がふわっと軽くなって、本当にホッとしました。
入院生活を支えた工夫
入院中でも子どもが少しでも普段と同じように過ごせるように、病室でもリモート授業ができる環境を整えました。家族に教科書やiPadを届けてもらい、Wi-Fiやネックスピーカーも準備。
その結果、子どもは病室でもしっかり勉強や治療に集中できました。一方の私はというと、まるでマネージャー兼秘書のように、あれこれ動き回る日々でした。
病室生活での思い
昼間に少しでも眠りたいと思うこともありましたが、看護師さんや主治医の巡回が1日4〜5回あり、そのたびに対応が必要でした。
特に採血のとき、子どもが怯える姿を見るのは辛かったです。また、看護師さんの実習生が何度も訪れることもあり、落ち着ける時間は少なかったように思います。
病室の窓から外を眺めると、綺麗な景色が広がっていました。
ただ、窓はわずか10cmしか開けられず、「健康な私がなぜこんなに閉じ込められているのだろう…」と感じることもありました。
まるで水槽の中のクジラになったような、不思議な感覚でした。
土日の病院で見つけた小さな冒険
土日になると外来患者がいなくなるため、病院内の1〜2階をこっそり散策するのが密かな楽しみになりました。誰もいない受付や待合室、静まり返った玄関の空間…。それでも、透明なガラスの中で生活しているようで、心が弾むわけではありませんでした。そんな生活の中で36日間、人生や生きる意味について深く考える機会を得たように思います。
↓ 付き添い中に作ったスタンプです ↓
闘病や入院中の方々へ 希望を届けるために💖
この36日間の経験を経て、今思うのは「同じように闘病中の方やその家族に、少しでも希望を届けたい」ということ。
そんな思いを込めて、新年の挨拶に使えるLINEスタンプを作りました。
日々の病室生活で感じたことや、子どもと過ごした時間を形に残したくて始めたスタンプ作り。そのときの自分たちの様子を、小さなイラストに込めました。
病気と向き合う皆さん、どうか希望を忘れずに。
小さなスタンプが、少しでも心の支えになりますように💫