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保健師時代を振り返る⑬

大切な皆さま、こんにちは。

関わる方の記憶に残るモノ
自分自身の記憶に残るモノ

その瞬間も、
そして、
思い出した瞬間に
再びどこかで繋がり合い、
何かを感じさせてくれる
大切な時間なのだと思います。

「そんな時もあった」と
思うだけでいい。

「大切だった」
そう思うだけでそれは
「大切なモノ」になる。

今回もよろしくお願いいたします。

前回の記事はコチラ

続き…


24.本気でぶつかる

地域包括支援センターで働く中で、
「要支援1・2」の認定が下りた方を
受け持ちさせていただくことが
あります。

すごくギュギュギュッとまとめて
説明すると、
要支援」というのは、
ある程度自分で身の回りのことが
出来ますが、
年齢と共に少し生活することが
大変になってきた。
ケガが原因であったり、
年齢と共に足腰が弱くなってくる、
筋力が落ちてきたことで
日常生活動作(歩行・食事・入浴・排泄などなど)
に見守りや手助けが必要になった状態。
といったところでしょうか。

基本的には、ある程度
自分で動くことが出来、
一人で生活できるが
部分的に見守り等の介助が
必要な状態です。

ですが、
それをそのまま放置しておけば
介護状態」。
日常生活全般的に介助が必要に
なってしまいます。

そうならないために、
予防をしていくことが必要です。

高齢者の場合、
長年使って来ている身体であり、
ちょっとしたきっかけ
介護状態」。
時には
命にかかわることもあります。

その狭間に立たされた時、
自分には何が出来るのか
そんなことを
考えさせられることも
ありました。

一人暮らしをしながら、
元氣で身の回りのこと
全てを自分で行い、
家族に迷惑を掛けないように
色んなことに気を付けながら
工夫しながら生活されている方が
たくさんいます。

そんな
素晴らしい人生の先輩方
私が何か言うことは
恐れ多くもありますが、
時には、
行政の立場として
地域包括支援センターの
職員として、
医療職、保健師として、
伝えなければならないことは
あります。

それが、
ご本人の意思にそぐわないこと、
プライドを傷つけてしまうこと、
現状の生活を
変えなければならないこと、
色んなことがあります。

それを伝える際に、
意見が
ぶつかり合ってしまうことも
あります。

とても悲しかったり
苦しかったりすることも
ありますが、
一番つらいのはご本人

つらいとも
違うかもしれませんが、
本当の思いは
ご本人しか知り得ないこと。

そのことは、
決して忘れてはいけません。

その中で私に出来ること、
チームとして出来ること、
時には意にそぐわなくても
ご家族の協力を得ること、
色んなことを考える必要が
あります。

ご本人も私達も
「真剣に向き合う」ことが
大切です。

"本気でぶつかる"

お互いが自分の守りたいモノと
真剣に向き合う瞬間
と感じます。


25.命と向き合う

本気でぶつかる。
真剣に向き合う瞬間。

命の火が燃えている瞬間

なのかもしれません。

だからこそ、
触れることが「怖い
のかもしれません。

私は、怖かったです。

その瞬間の私は、
その怖さが何から来ているのかは
わかっていませんでしたが、
今振り返ると、
そうだったのではないか。
と思います。

人間が生まれてから
この世を去るまで、
時間の長さは様々です。

そして、
その長さは誰にもわかりません。

ですが、
自分の命の火を燃やすことは
自分でもできるのではないか

と今ふとこれを書きながら
思いました。

生きていること=命の火が燃えている

とも言えますが、
もっと熱く、
自分の譲れない信念、
思い、輝き、可能性、、、
色んなモノが合わさり、
ここぞ!という時に
命は燃えている
のかもしれません。

だからこそ、
美しいとも感じます。

火は、自分の大切なモノ、
大切な命を守るモノでもあると
感じます。

安易に近づいたり、
火が危ないからと
消そうとすれば
命が傷ついてしまいます。

火は、
沢山の大切なモノを
守っているから。

時には見守ることも大切、
声を掛けることも、
誰かに協力を求めることも、
助けを求めることも、
考えることも、
じっくり話を聴くことも、
どれも大切なことです。

それを繰り返すことで、
火の向こう側、
本当に大切にしているモノ
が見えてくるような気がします。

思いは、伝わる。

そのことを信じて関わること。

時に忍耐力が必要だったり、
時間との勝負なこともあります。

でも、
本当に大切なモノ
を見失ってはいけません。

自分が今、
誰のため、
何のために動いているのか、
どうしてそれを伝えているのか、
ご本人を目の前に
自分自身がどれだけ
誠実でいられるのか、
私も命の火を燃やせているのか、
それが大切だと感じます。

目の前で燃え盛る火、
炎に涙することもありました。

火が消えて、
静かに動く命にホッとしたり、
温もりを感じて涙することも
ありました。

命の鼓動が止まれば、
その方の火を見ることは
二度と出来ません。

ですが、
その方が教えてくれたこと、
火の温もりは、
確かに私の中に残っています。

火が見えなくても、
今ココに生きている。
という、
命の輝きは
命ある限り感じることが
出来ます。

怖さは勇氣に、
温かさは安らぎと安心を
生きる」強さを
私は、働く中で
沢山教えていただいたのだと
今改めて感じます。

大切な時間を
本当にありがとうございました。


続く…

本気でぶつかることが
怖かった。

それは、
自分のためでもあったし、
相手のためだとも思っていた。

でも、
結局、それでは
どちらも守ることが
出来なかったのかもしれない。

本気ぶつかり合うこと、
真剣に向き合うこと、
そうすることで
お互いの命の火を
尊重し合える。

温度感も
色も形も大きさも
質感も
色んなモノが伝わってくる。

そこで出た結果は、
その時の全てを
解決することは
出来ないかもしれない。

でも、
いつかの「誰か」を
守り、助けることに
なるかもしれない。

一つ一つが
繋がり合うことの
奇跡が美しい。

今、私はまた過去と
真剣に向き合っている。

「過去」が私を支えるように
「今」の私が
「未来」の私、大切な人を
大切に出来ますように。

それではまた、次回。

いつもありがとうございます。




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Poet Mari
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