肩関節1st外旋制限
こんばんは!かまだです(^o^)丿
皆さんは、お正月しっかり休めましたか?
食べて飲んで、蓄えて今年も頑張っていきましょう〜!
前回の内容で、肩関節のインピンジメントテストのニアーテストとホーキンスケネディテストのメカニズムについてお話しました💡
そこで出てきた「肩後下方組織のタイトネス」ですが、結構臨床ではキーとなる組織で、ほぼどの腱板断裂、肩関節周囲炎の患者様にも治療対象となる組織だと感じています!
なので、そこも含めた肩関節の可動域制限因子となる組織をみていきたいと思います💡
▶1st外旋の重要性
まずは、1st外旋がなぜ重要なのかについてです💡
肩関節周囲炎の炎症期、肩腱板断裂術後早期の患者様などは、安静時痛と夜間痛はほぼあると経験します。この夜間痛の消失に寄与しているのが1st外旋角度になります。夜間痛のメカニズムについては違う記事にて説明します。
また、肩屈曲動作においても35°以上必要という報告もあり、実用的なADLを目指す上でも重要な可動域だと言えます!
▶肩関節の制限因子
肩関節の制限因子に関しては、単純に軟部組織の伸張性低下という制限だけではなく、もし組織に損傷があった場合は「痛み」が影響してきます
例えば、棘上筋の損傷があり、肩関節1st外旋制限を例に考えると外旋時に損傷した腱の部分に伸張ストレスが加わると、筋、腱自体の伸張性は確保されていても痛みにより制限ができている、と考えられます💡
大きく「痛み」と「軟部組織の伸張性低下」があると考えられますが、今回は後者の軟部組織、特に筋、靭帯、関節包の伸張性低下についてまとめていきます!
まずは軟部組織の位置関係について知る必要があります💡
大きく前上方、前下方、後上方、後下方の4つに分けて考えます
「外旋」では、棘下筋や小円筋などの後方の組織が短縮し、前方の線維が伸張
「内旋」では、肩甲下筋などの前方の組織が短縮し後方の組織が伸張
というような見方をしていきます
まず、この図覚え、イメージできることが評価の第一歩になります💡
▶1st外旋制限
1st外旋制限は、よく臨床上経験する状態で、特に肩関節の挙上と夜間痛に深く関係してきます💡
以下に主な前上方組織における制限因子をあげます
・棘上筋前部線維
棘上筋は前部線維と後部線維に分けることが出来、1st外旋の制限に関与するのは前部線維です💡
前部線維は、筋全体の生理的横断面積の70%を占めているという報告もあり、さらに内転制限因子(作用:肩外転)にもなる為、1stポジションをとる為にも、前部線維の柔軟性は必要になってきます
・肩甲下筋上部線維
肩甲下筋は特に1st、2ndポジションでの外旋の制限因子となります💡
棘上筋と同様に、線維が上部線維と下部線維に分かれており、1st外旋では上部線維が制限因子となります
外旋60°までいかない場合に、肩甲下筋の上部線維の伸張性低下と疑えます
・大胸筋鎖骨部線維
大胸筋は、鎖骨部、胸肋部、腹部線維の3つの線維に分かれますが、1stポジションに近い外旋制限となりやすいのは、前上方組織に存在する鎖骨部線維です💡
具体的な伸張性の評価としては、肩関節外転40°位、内外旋中間位を開始肢位とし、上肢を伸展(後方)方向に引くことで見ることが出来ます
伸展20°まで行かない場合に、鎖骨部線維の伸張性低下が疑われます
・前上方関節包/SGHL/CHL
続いて、筋以外の組織つまり関節包や靭帯についてです💡
前上方の組織として前上方関節包、上関節上腕靭帯(SGHL)、鳥口上腕靭帯(CHL)の3つがあります
主に1stポジションにおける骨頭の前方不安定性の制動を担う組織であり、1st外旋により伸張・緊張します
その為、緊張が高いことや伸張性が低下すると制限となります
1st外旋45°に達しない場合、伸張性低下と評価します
本日の転用💡
今回は、肩関節の特に1st外旋ROM制限についてでした!
1st外旋制限はかなり臨床上経験しますし、腱板断裂術後の方だと装具固定期間がある為、尚経験すると思います💡
屈曲動作を良くしたい!と思い、屈曲に対する治療ばかりしていても上手くいきません。
そもそも要素として外旋がある為、中々前に進まないセラピストもいるのでは無いでしょうか?
そういう方は是非、1st外旋の重要性と共に評価をしてみて頂きたいです!
夜間痛、挙上制限に対してアプローチをする上で必須になると考えていますし、まず初期評価でも外せない可動域になると思うので、是非活用してみてください(^^)
余談ですが、、
かまだは、お正月で1.5kg±増えてしまいました・・・笑
BMIの増加は色々な疾患の因子にもなるので、気をつけていきます( ゚д゚)ハッ!笑
ダイエットも頑張りまーす(^o^)丿
▶参考文献
林 典雄・赤羽根 良和:
運動と医学の出版社の臨床家シリーズ 肩関節拘縮の評価と運動療法:運動と医学の出版社