マグニフィセントセブンを超えるパフォーマンス:未公開株のセカンダリ・マーケット環境
非公開企業版「マグニフィセントセブン」と呼ばれるSpaceX、OpenAI、Stripe、Databricks、Fanatics、Scale AI、Ripplingといった企業は、長期にわたって非公開企業のまま、公開市場のマグニフィセントセブンに匹敵するくらいの高い成長を続けており、外部の投資家から大きな注目を集めています。
従来、これらの未公開株式については、その企業のインサイダーでしか手に入れられることができませんでしたが、インサイダーが手放した未公開株が流通するセカンダリ・マーケットによって、いまや外部の投資家がこれらの未公開株にアクセスできる環境が生まれています。
そのセカンダリ・マーケットの1つであるForge Global社のCEOであるケリー・ロドリゲス氏を迎えて、非公開企業版のマグニフィセントセブンのバリュエーションや企業動向やマーケット・ニーズについてのYahoo Financeがインタビューを行っていますので、紹介したいと思います。
尚、インタビューの中でも触れられている公開市場のマグニフィセントセブンのパフォーマンスと未公開市場版のマグニフィセントセブンの過去1年を対象としたパフォーマンスを比較した表を以下再掲します。
(1)インタビュー
[ジョシュ・リプトン](Yahoo Finance)
マグニフィセントセブンの多くの銘柄は、過去1年間の大きく上昇しています。 Forge Global社の最近のデータによると、SpaceXやOpenAI、Fanaticsといった非公開企業によって構成される非公開企業版のマグニフィセントセブンは、さらに好調な結果を出しているとのことです。
なぜこれらの非公開企業が公開企業を上回るパフォーマンスを見せているのか、詳しく伺うため、Forge Global社のCEO、ケリー・ロドリゲス氏にお越しいただいています。
本日はスタジオにお越しいただきありがとうございます。
[ケリー・ロドリゲス](Forge Global)
お会いできて嬉しいです。
[ジョシュ・リプトン](Yahoo Finance)
多くの視聴者の方々は、貴社がセカンダリーマーケットで活動していることに馴染みがないかもしれません。そこで、まず貴社のビジネスについて紹介頂けますか?
プライベート企業の株式を、インサイダー売買できるマーケットかと思いますが、全体像として現在、どのようなテーマやトレンドがあるのでしょうか?
[ケリー・ロドリゲス](Forge Global)
このグローバルなセカンダリ・マーケットの特筆すべき点は、インサイダーではない多くの人々がこのマーケットに参入しようとしている点にあります。プライベート市場は過去10年以上にわたって、最も高いパフォーマンスを誇る資産クラスの一つであり、規模の大きな非公開企業は、非公開でいる期間がますます長くなって、企業規模も大きくなっています。今、そういったそういった企業に多くの人がアクセスしたいと考えているのです。
[ジョシュ・リプトン](Yahoo Finance)
プライベート・マグニフィセントセブンとして、StripeやOpenAI、SpaceXなど、いくつか名前が出ていますが、これらの企業が上場せずに長く非公開のままでいる理由は何でしょうか?
[ケリー・ロドリゲス](Forge Global)
資本へのアクセスが主な理由です。非公開のマグニフィセントセブンに含まれるこれら企業は、最も規模が大きく、最も強靭な企業と言えます。そして、今ではそのプライス・パフォーマンスを確認できるようになってきました。非公開市場の評価額の約25%をこれらの7社が占めていると考えられます。
[ジョシュ・リプトン](Yahoo Finance)
このリストの企業は、どのような基準で選定されたのでしょうか? どのようなメトリクスを使われましたか?
[ケリー・ロドリゲス](Forge Global)
実は過去5年程度のうちに、十分なデータが集まり、相対的な価格を見られるようになったのです。つまり、売買希望価格がわかるようになったということです。また、実際の価格の推移も追跡できるので、その価格が時間とともにどう変動するのかも確認できます。さらに、各企業が公表している業績データも併せて勘案して、これらの企業が最も規模が大きく、そして優れたパフォーマンスを出している企業であるということが分かりました。
[ジョシュ・リプトン](Yahoo Finance)
これらの企業の評価額はどのようでしょうか?
[ケリー・ロドリゲス](Forge Global)
SpaceXは本日、220億ドルの評価額がついていますし、OpenAIも大きな発表をしました。また、本日噂を耳にしたかもしれませんが、マグニフィセントセブンには入っていませんが、「Cerebras」が上場するという話があり、その評価額は70〜80億ドルと見積もられています。
[ジョシュ・リプトン](Yahoo Finance)
確かに、特定の企業は多額の資金を調達できるでしょうが、しかし同時に周りはどうでしょうか?
パウエル議長が経済は順調だと言っており、利下げを開始している状況です。株式市場は記録的な高値を更新しているのだから、今こそ上場のタイミングなのではないでしょうか?
[ケリー・ロドリゲス](Forge Global)
今まさにマーケットがオープンし始めているのを感じています。今日のChimeを含む発表(※)は大きなものでした。従来は、今年の後半にマーケットが動き出すと思っていましたが、利下げが予想以上に遅れました。2025年のIPO市場には楽観的です。
[ジョシュ・リプトン](Yahoo Finance)
その理由は何でしょうか?
[ケリー・ロドリゲス](Forge Global)
私は、やはり多くの非公開企業に蓄積されている流動性需要が大きな理由だと思っています。これらの企業は12年から15年も非公開のままで、彼らを支援している投資家は、いずれ流動性を確保したいと考えており、そのタイミングが今、近づいているのだと考えています。
[ジョシュ・リプトン](Yahoo Finance)
彼らも他と同じように生きるための経費が必要だ、ということですよね。
彼らのCEOの中に、大統領選挙の影響を受ける可能性があると考えている人もいるのでしょうか。つまり、「大統領選挙の結果を見てから決めたい」と思っている創業者やCEOがいるということでしょうか? それともあまり関係ないのでしょうか?
[ケリー・ロドリゲス](Forge Global)
ええ、大統領選挙は不確実性の要因になっていると思いますし、人々は不確実な状況では様子を見ようとします。ですから、たとえ金利が下がってきても、大統領選挙の結果を見極めるまでは、市場参加者も慎重になると考えています。
(2)オリジナル・コンテンツ
オリジナル・コンテンツは、以下リンクからご視聴になれます。
尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。
Yahoo Financeより
(Original Published date : 2024/09/27 EST)
以上です。
<関連投稿>
[Databricks]
[Stripe]
[Cerebras]
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だうじょん
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