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NIVIDIA:押し目買いの機会が来たと考える理由(2025年も安定して市場支配)


 NVIDIAを買い推奨として目標株価を120ドルに引き上げたニュー・ストリート・リサーチのアナリスト、アントワーヌ・シュカイバン氏によるNVIDIA Blackwell出荷にまつわる見通しと、2025~2026年以降の見解をYahoo Financeのコンテンツを通じて紹介します。
 ハイパースケーラーの2025年のAI投資計画は、その成長見通しも含めて計画され、大きく変更される可能性は低い。故にGPUを含むxPU市場は安定的に推移し、大きなブレは発生しないと予想。

 皆さまご自身の材料としてご参考ください。




(1)インタビュー


[シーナ・スミス](Yahoo finance)
 
NVIDIAの株価は、水曜日に5%下落した後、今日回復しています。このチップの大手企業は、6月の最高値以来9,000億ドルを失っています。これは、NVIDIAの主要な顧客である大手ハイテク企業の収益がやや不安定であることが影響しています。

 次に迎えるゲストは、この変動を買いのチャンスと捉えています。
ニュー・ストリート・リサーチのテクノロジーインフラストラクチャ・アナリスト、アントワーヌ・シュカイバンさんです。アントワーヌさん、本日はありがとうございます。
 最近、NVIDIAの評価を「買い」に引き上げ、目標株価を120ドルに設定されたようですが、多くの投資家がNVIDIAに慎重な姿勢を見せる中で、なぜ今が買い時だとお考えですか?


[アントワーヌ・シュカイバン](New Street Research)
 
そうですね、まず6月のピーク以来、NVIDIAの株価はほぼ30%下落しており、データセンターAIに関わる他の半導体銘柄をも下回っています。最近の懸念、たとえばBlackwellの開発遅延やマクロ経済の懸念があるにもかかわらず、NVIDIAはデータセンターxPU市場で引き続き支配的な地位を占めると予想しています。
 AmazonやGoogleのような企業が自社製のxPUを開発していることや、AMDのGPUなどのNVIDIA以外の選択肢も増えている状況下でも、急速に成長している市場でNVIDIAが支配的な地位を維持すると見ています。したがって、NVIDIAのデータセンター売上に対する期待や評価にはあまり下方リスクがないと考えています。現在の株価は2018-2019年の下落サイクルでのトレイリングPERを下回っており、非常に良い投資機会だと思います。


[マディソン・ミルズ](Yahoo finance)
 NVIDIAの主要顧客について、これはBloombergの推計によるものですが、Microsoft、Meta、Alphabet、AmazonがNVIDIAの総売上の約40%を占めています。もしウォールストリートが、これら4つの大手ハイテク企業が示したAI投資のROIに不満を抱いていたとしたら、そのことはNVIDIAにとっても痛手になるのではないでしょうか?

[アントワーヌ・シュカイバン]
 そうですね。確かに総売上の40%を占めていますが、NVIDIAは大手クラウドサービスプロバイダーがデータセンター売上の約半分を占めていることも明らかにしています。
 上位4社のハイパースケーラーの設備投資が今年と来年にどれだけ成長するかを見て、AIへの投資と従来型のインフラへの投資を紐解いてみると、来年の設備投資成長予測に対する修正が必要ですが、それほど大きな修正は必要ないかもしれません。おそらく10-15%程度です。
 もちろん、2025年以降も同じペースで設備投資が成長し続けるかどうかは疑問ですが、このことは、生成AIの普及スピードや2023~2025年の投資の収益化程度に依存します。しかし、仮に2026~2027年にこれらの企業の投資が大幅に減速すると保守的に見積もっても、データセンターAI支出に関連するすべての企業、つまりNVIDIAだけでなく、AMD、Broadcom、Arista、TSMC、Micronなどにも良い上昇余地が残っています。

[シーナ・スミス]
 Blackwellの遅延についてあまり心配されていない理由をお伺いしたいです。この遅延が現時点で大きな問題ではないとお考えになる理由を教えてください。

[アントワーヌ・シュカイバン]
 少し背景を説明しますと、BlackwellはTSMCのCoWoS-Lというパッケージング技術を使用したチップです。これは、以前のHopperで使用されたCoWoS-Sとは異なり、高密度のシリコン・インターコネクトと再配線層を用いて、ダイ間のインターコネクト密度を向上させるもので、これによって、2つのダイが非常に高速で通信できるようになります。そのため、これらの部品を基板に組み込むと、熱ミスマッチや反りなどの問題が発生します。
 Blackwellは最先端のチップであり、パッケージングの限界に挑戦しており、NVIDIAはこのチップを極めて迅速に市場に投入しましたが、本来、遅延のリスクは内在していました。
 それでも、NVIDIAとTSMCは、2025年にBlackwellを適切な歩留まりと量で市場に投入できると期待しています。
 短期的には、NVIDIAはいくつかの方法で状況を緩和できます。たとえば、Hopperの寿命を延ばす、シングルダイのBlackwellチップをリリースするなどです。ですので、2024年後半から2025年初めにかけての出荷は、Hopperに偏るかもしれませんが、次世代チップの大量供給を待つ顧客による出荷停止のリスクを緩和するため、全体的に大きな需要があると感じています。

[訳注]CoWoSについて、こちらのサイトが詳しくお勧めです。

[マディソン・ミルズ]
 最後に時間が限られていますが、経済の減速リスクが取り沙汰されていることについて、どれほどのリスクがあるとお考えでしょうか。例えば、JPモルガンは今朝、今年のリセッションの可能性が高まったと述べただけでなく、2025年にリセッションが起こる確率を45%に引き上げました。こうしたマクロ経済の懸念が、具体的にNVIDIAに対する見方にどの程度影響を与えるのでしょうか。

[アントワーヌ・シュカイバン]
 2025年については、ある程度固まっていると思います。いろいろな角度から見ても、ハイパースケーラーの資本支出計画が既に決まっており、成長の見通しも立てられています。次世代のGPTモデルやGeminiモデルをトレーニングする計画も進行中で、大きな変更が加わる余地は少ないと思います。また、供給面から見ても、CoWoSのキャパシティや高帯域メモリの容量が確保されることで、NVIDIAの目標は達成される見込みです。したがって、2025年は比較的安定した状況にあると言えます。ただし、2025年以降については不確実性が残ります。もし景気後退やマクロ経済の悪化が起こった場合、AIの進展が停滞したり、投資が一時的に停止するリスクがあり、それが懸念材料として残っています。

[マディソン・ミルズ]
 景気後退とともにAIの冬が訪れる可能性もありますが、現時点ではそれを織り込んでいないのですね。それでもNVIDIAは買いだと考えているとのこと。Antoineさん、今日は、ありがとうございました。
 
 


(2)オリジナル・コンテンツ

 オリジナル・コンテンツは、以下リンクからご覧になれます。
尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。

Yahoo Financeより
Original Published Data : 2024/08/08 EST

【出演】
New Street Research
  
アントワーヌ・シュカイバン(Antoine Chkaiban)

Yahoo Finance
  シーナ・スミス(Seana Smith)
  マディソン・ミルズ(Mady Mills)



以上です。


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だうじょん


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